ナッツにはコレステロールの酸化を抑制する「ビタミンE」が豊富?
おすすめレシピを紹介

体内の機能を正常に保つうえで、ビタミンは重要な栄養素です。

ビタミンと一口にいっても種類はさまざまですが、体内では作られないことが多いため、基本的に食事から摂取する必要があります。ビタミンのうち、コレステロールの酸化抑制作用を持つビタミンEを摂るなら、ナッツから摂取するのがおすすめです。

今回の記事では、ビタミンEの概要やナッツ類に含まれるビタミンEの量、ナッツを使ったおすすめレシピを紹介します。

1.ナッツにはコレステロール酸化抑制作用のあるビタミンEが豊富

落花生やアーモンドといったナッツ類は、ビタミンの一種であるビタミンEを豊富に含む食材です。

ビタミンEには強い抗酸化作用があるため、体内でLDLコレステロールの酸化を抑えます。
LDLコレステロールが酸化すると、過酸化脂質となって血管壁に溜まり、血管が詰まりやすくなります。そのため、血管の健康を守るうえで、ビタミンEは欠かせません。

なお、ビタミンEは光に弱いので、ビタミンEを豊富に含むナッツ類を保管する際は光に注意しましょう。

2.ナッツ類に含まれるビタミンEの量

ナッツには、可食部100gあたりでどのぐらいの量のビタミンEが含まれるのでしょうか。ナッツの種類ごとにまとめたので、見てみましょう。

  • ・アーモンド(乾):30.0mg

  • ・ヘーゼルナッツ(フライ):18.0mg

  • ・落花生(乾・大粒種):11.0mg

  • ・ピスタチオ(いり):1.4mg

  • ・くるみ(いり):1.2mg

  • ・カシューナッツ(フライ):0.6mg

このように、ナッツ類でも含まれているビタミンEの量には開きがあります。

3. LDLコレステロールの酸化抑制が期待できるナッツを使ったおすすめレシピ

ナッツを使った、栄養豊富でおいしい料理のレシピを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

3-1.かぼちゃのアーモンド炒め

アーモンドと同様に、ビタミンEを豊富に含むのがかぼちゃです。かぼちゃはビタミンEに加えて、免疫力を高めるビタミンAや、コラーゲンの生成を促すビタミンCを豊富に含んでいます。このレシピで使用するアーモンドは、味が調節しやすい無塩タイプがおすすめです。

【材料】2人分

  • ・かぼちゃ 250g

  • ・アーモンド 40g

  • ・オリーブ油 大さじ1

  • ・塩 適量

  • ・こしょう 適量

【作り方】

  • 1. かぼちゃを食べやすいサイズに切り、やわらかくなるまで電子レンジで加熱します。

  • 2. アーモンドを粗みじん切りにします。

  • 3. オリーブ油をフライパンで熱したら、かぼちゃを炒めます。両面に焼き色がついたら、アーモンドを入れて軽く炒めます。

  • 4. 塩・こしょうで味を調えたら完成です。

3-2.牛肉とカシューナッツのレタス包み

タンパク質が豊富な牛肉とカシューナッツを合わせた具材を、シャキシャキのレタスで包んで食べる一品です。レタスにもビタミンCやビタミンE、ミネラルといった重要な栄養素が含まれています。

【材料】2人分

  • ・牛ばら肉 150g

  • ・人参 1/5本

  • ・玉ねぎ 1/3個

  • ・カシューナッツ 15g

  • ・レタス 大4枚

(A)

  • ・オイスターソース 大さじ1

  • ・料理酒 大さじ1

  • ・水 大さじ2

  • ・本だし ひとつまみ

  • ・七味唐辛子 0.5g

  • ・濃口醤油 大さじ1

  • ・片栗粉 小さじ1

【作り方】

  • 1. 人参と玉ねぎの皮をむいて、カシューナッツと同程度のサイズに切ります。

  • 2. 生のカシューナッツを使う場合、160度のオーブンで軽く焼き色がつくまでローストします。

  • 3. (A)の調味料を混ぜ合わせます。

  • 4. レタスの芯をくり抜いて、流水にあてながら葉を破らないよう慎重に4枚取り出します。

  • 5. サラダ油を熱したフライパンに、野菜と少量の塩を入れて炒めます。

  • 6. 野菜に火が通ってきたら、牛肉も入れて炒めます。

  • 7. カシューナッツと調味料を加えて混ぜ合わせ、とろみがつき始めたら火から下ろします。

  • 8. 水気を切ったレタスを皿に載せて、その上に具材を載せて盛り付けたら完成です。

3-3.オイルサーディンのピスタチオパン粉焼き

にんにくやチーズの風味が豊かなピスタチオ入りのパン粉を、タンパク質食材であるオイルサーディンの上に載せて焼いた、おつまみ向けの一品です。

【材料】2人分

  • ・オイルサーディン 1缶

  • ・ピスタチオ(おつまみ用) 8粒

  • ・パン粉 小さじ2

  • ・にんにく(みじん切り) 小さじ1/4

  • ・パセリ(みじん切り) 小さじ1/2

  • ・パルメザンチーズ(粉) 小さじ1

  • ・粒マスタード 小さじ1

  • ・しょうゆ 小さじ1/2

  • ・レモン(くし切り) 1個

【作り方】

  • 1. ピスタチオの殻をむいて細かく刻み、オイルサーディンは油を切っておきます。

  • 2. ピスタチオ・パン粉・にんにく・パセリ・パルメザンチーズ・粒マスタードをボウルに入れて、よく混ぜ合わせます。

  • 3. オイルサーディンにしょうゆを回しかけたら、上に2を載せて、4分ほどトースターで焼きます。

  • 4. 上からレモンをしぼって完成です。

3-4.鶏肉とピーナッツのゆず胡椒和え

低カロリーでタンパク質が豊富な鶏胸肉をピーナッツと組み合わせて、ゆず胡椒で和えた一品です。ピーナッツは粗めに刻んで、歯応えを残しましょう。

【材料】2人分

  • ・鶏胸肉 120g

  • ・ピーナッツ 大さじ2

  • ・三つ葉 1/2把

  • ・塩 少々

  • ・こしょう 少々

  • ・酒 小さじ1

  • ・ゆず胡椒 小さじ1/2

  • ・ポン酢 大さじ1と1/2

【作り方】

  • 1. 鶏胸肉の皮と脂を取り除いたら、耐熱皿に載せて塩・こしょう・酒をふり、ラップをして電子レンジで2分ほど加熱します。

  • 2. 鶏胸肉を裏返して、さらに2分ほど加熱します。粗熱をとってからラップを外し、鶏胸肉を手で細かくさきます。

  • 3. ピーナッツは粗く刻み、三つ葉は2cm幅に切ります。

  • 4. ゆず胡椒とポン酢をボウルに入れて混ぜ合わせます。その後、2と3を加えて混ぜ合わせ、皿に盛り付けたら完成です。

ナッツに含まれるビタミンEでLDLコレステロール対策をしましょう

ナッツ類に含まれるビタミンEには、LDLコレステロールの酸化や過酸化脂質の生成を抑える作用が期待できます。

過酸化脂質の蓄積を防げば、血管の詰まりを防止することにもつながるため、ナッツは健康維持に役立つ食材といえるでしょう。

今回は、ナッツを使った料理のレシピを複数紹介したので、ぜひ日々の食卓に取り入れてみてください。

監修者情報

氏名:高橋健太郎(たかはし・けんたろう)
循環器内科医として臨床に関わりながら、心血管疾患のメカニズムを解明するために基礎研究に従事。現在はアメリカで生活習慣病が心血管疾患の発症に及ぼす影響や心血管疾患の新しい治療法の開発に取り組んでいる。国内・海外での学会発表や論文報告は多数。
日本内科学会認定内科医、日本循環器学会所属。