ブドウ糖を含む食べ物とは?
ブドウ糖のおもな働きやおすすめレシピを紹介

ごはんやパンなどに含まれる糖質は、体内で小さく分解されて「ブドウ糖」になります。近年、糖質制限ダイエットが注目を集め、「糖質(ブドウ糖)は控えたほうが健康的」と思っている方は多いのではないでしょうか。

しかし、ブドウ糖は私たちが活動するためのエネルギー源として、重要な役割を果たしています。ブドウの摂取量が少ないと栄養不足など体の不調につながるため、不足しないように摂ることが大切です。

今回は、ブドウ糖の働きや、ブドウ糖が多い食べ物、おすすめレシピを紹介します。

1.ブドウ糖の働きについて

ブドウ糖は、私たちが活動するためのエネルギーとして働いています。脳にとっては、唯一のエネルギー源です。

ブドウ糖が不足すると、エネルギー不足となり疲れやすくなります。また、私たちの脳は、昼や夜、活動の有無に関わらず、だいたい一定量のブドウ糖を消費しているのです。その量は、一日120gにのぼるともいわれています。そのため、ブドウ糖が不足すると脳へのエネルギーが足りず、適切な判断ができなくなったり注意力が低下したりするのです。

2.ブドウ糖(糖質)を多く含む食べ物

ブドウ糖は、穀類やいも類などに多量に含まれています。また、果物や砂糖などの甘い食べ物にも豊富に含まれており、これらは血糖値を急上昇させます。甘いものの食べ過ぎには注意しましょう。

【ブドウ糖を多く含む食品と可食部100gあたりのブドウ糖量】

食品名 可食部100gあたりのブドウ糖量(g)
穀類 ロールパン 1.8
コーンフレーク 1.7
角形食パン 1.5
米粉パン 1.1
いも類 干し芋 2.6
さつまいも(生) 0.7
長芋(生) 0.4
じゃがいも(生) 0.3
さといも(生) 0.2
果物類 レーズン 28.6
ドライプルーン 24.6
マーマレードジャム 24.4
ぶどう(生) 8.4
ライチ(生) 7.3
砂糖および甘味料 はちみつ 33.2
三温糖 0.8
上白糖 0.7
黒砂糖 0.6

参照:文部科学省「食品成分データベース」

3.ブドウ糖(糖質)を補えるおすすめのレシピ

ここでは、ブドウ糖(糖質)補給におすすめのレシピを3つ紹介します。

3-1.里芋ごはん

まずは、ブドウ糖(糖質)を多く含むお米と里芋を使った「里芋ごはん」を紹介します。

【材料】2人分

  • ・里芋 4個

  • ・ごぼう 20cm

  • ・お米 1合

  • ・酒 大さじ1

  • ・塩 小さじ1/2

  • ・昆布 3cm角1枚

  • ・小麦粉 適量

  • ・揚げ油 適量

  • ・みつば 2本

【作り方】

  • 1. お米は研いでザルに上げ、水分を切っておきます。

  • 2. 炊飯器に1のお米、酒、塩を入れ、通常の水加減の目盛まで水を入れてひと混ぜし、昆布を上に載せて炊飯しましょう。

  • 3. 里芋の皮をむき、1~2cm角にカットします。ごぼうは細切りにし、水にさらしましょう。

  • 4. 3の里芋とごぼうの水分をしっかりと拭き取ります。ごぼうには軽く小麦粉をまぶし、里芋はそのままの状態で170度の油で揚げ、熱いうちに軽く塩(分量外)を振りましょう。

  • 5. 炊き上がったご飯に4をさっくり混ぜ合わせ、ザク切りにしたみつばをのせたら完成です。

3-2.おからとひき肉のポテトサラダ

次に紹介するのは、ブドウ糖(糖質)を多く含むじゃがいもを使った「おからとひき肉のポテトサラダ」です。

【材料】作りやすい分量(4人分)

  • ・じゃがいも 2個

  • ・玉ねぎ 1/4個

  • ・合いびき肉 100g

  • ・生おから 50g

  • ・サラダ油 小さじ2

  • ・塩 小さじ1/4

  • ・こしょう 適量

  • ・ナツメグ 適量

  • ・パセリ(みじん切り) 適量

【A】

  • ・マヨネーズ 大さじ1.5

  • ・粒マスタード 小さじ1~2

【作り方】

  • 1. 鍋に良く洗ったじゃがいもとひたひたの水を入れて火にかけ、やわらかくなるまで茹でます。竹串を刺してみて、すっと通ったらじゃがいもを取り出しましょう。熱いうちに皮をむいて、マッシャーなどで潰します。

  • 2. 玉ねぎはみじん切りにしましょう。

  • 3. フライパンにサラダ油を中火で熱し、2の玉ねぎを炒めます。玉ねぎが透き通ってきたら、合いびき肉を加えてさらに炒めましょう。肉に火が通ったら、生おからを加えて炒め、塩・こしょう・ナツメグで調味します。

  • 4. 1のじゃがいもに3を加えて混ぜ合わせましょう。粗熱が取れたら【A】を加えてよく混ぜます。

  • 5. 器に盛り付け、パセリのみじん切りを散らしたら完成です。

3-3.トースターdeえびパン

最後に紹介するのは、ブドウ糖(糖質)を多く含む食パンを使った「トースターdeえびパン」です。

【材料】2人分

  • ・むきえび 150g

  • ・玉ねぎ 1/8個

  • ・溶けるチーズ 20g

  • ・マヨネーズ 小さじ1

  • ・塩 適量

  • ・片栗粉 適量

  • ・こしょう 適量

  • ・食パン(8枚切り) 2枚

  • ・パセリ 適量

【作り方】

  • 1. むきえびは塩、片栗粉、水(分量外)を加えてよく揉み、水でしっかりと洗います。

  • 2. 玉ねぎはみじん切りにしましょう。

  • 3. 水気を拭き取った1のえびをフードプロセッサーでかき混ぜ、滑らかにします。

  • 4. 3に2の玉ねぎ、溶けるチーズ、マヨネーズ、塩、こしょうを加えて混ぜ合わせましょう。

  • 5. 4等分に切った食パンに4を塗り、オーブントースターで10分ほど焼きます。

  • 6. 仕上げにパセリを飾ったら完成です。

ブドウ糖を含む食べ物を補給してシャキッと元気な毎日を

ブドウ糖は、私たちがエネルギッシュに過ごすために必要な栄養素です。脳にとって唯一のエネルギー源のため、不足すると疲れやすくなったり、判断力が鈍くなったりします。

糖質制限ダイエットがブームとなっていますが、糖質をカットし過ぎると健康を損ねる場合もあるため、不足しないように注意が必要です。

ブドウ糖は、ごはんやパンなどの穀物やいも類・果物・砂糖などに含まれています。甘いものは血糖値を急激に上げてしまうため、穀物やいも類を中心に摂るのがおすすめです。

今回紹介したレシピを参考に、おいしくブドウ糖を補給しながら、シャキッと元気な毎日を送りましょう。

監修者情報

氏名:高橋健太郎(たかはし・けんたろう)
循環器内科医として臨床に関わりながら、心血管疾患のメカニズムを解明するために基礎研究に従事。現在はアメリカで生活習慣病が心血管疾患の発症に及ぼす影響や心血管疾患の新しい治療法の開発に取り組んでいる。国内・海外での学会発表や論文報告は多数。
日本内科学会認定内科医、日本循環器学会所属。