1.美肌は健康から!美しさを叶えるのは「栄養」
肌はもちろん髪の毛や爪など、人の体は摂取した栄養素をもとにつくられています。美容と健康を支えているのは、食べ物に含まれている栄養素です。そのため、バランス良く栄養をとることが、美肌の鍵といえます。
しかし、十分な栄養を毎日バランス良くとれていない人も多くいるのが現状です。仕事や家事などが毎日忙しく、栄養バランスにまでなかなか気を配れない方も多いのではないでしょうか。
栄養が不足すると、美肌や健康から遠ざかってしまうだけでなく、冷え・倦怠感・頭痛・便秘などの症状が現われやすくなることも知られています。体の調子をトータルで整えるためにも、必要な栄養素をしっかりとることが大切です。
2.美肌のサポートをしてくれる栄養素
美肌を叶えるためには、さまざまな栄養素をバランス良くとる必要があります。多くの種類の栄養素をとることで、あらゆる角度から美肌のサポートをすることが可能です。
なお、数ある栄養素のなかでも、美肌づくりに役立つとされている栄養素には、以下のようなものが挙げられます。
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2-1.ナイアシン
ナイアシンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
ナイアシンは、動物性食品のなかではニコチンアミド、植物性食品のなかではニコチン酸として存在する水溶性ビタミンの一種です。多く含まれている食品として、動物性食品ならかつおやさんま、植物性食品なら玄米や落花生などが挙げられます
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2-2.パントテン酸
パントテン酸は水溶性ビタミンの一種で、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。「どこにでも存在する酸」という意味を持ち、実際にさまざまな食品に含まれていることが特徴です。
パントテン酸を多く含む食品には、納豆やアボカド、鳥のささみやブロッコリーなどが挙げられます。これらの食品は含有量が多いため取り上げていますが、パントテン酸は幅広い食品に含まれているため、基本的には普段の食事で不足することはないでしょう。
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2-3.ビオチン
ビオチンは体内で生合成できない水溶性ビタミンの一種で、皮膚や粘膜の健康維持を助ける必須栄養素とされています。
食品から摂取する場合は、落花生やアーモンド、納豆などを食べると効率良くとれるでしょう。
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2-4.ビタミンA
ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素で、体内ではレチノールやレチノイン酸などの形で存在しています。
ビタミンAを多く含む食品としては、うなぎやほうれん草、にんじんなどです。
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2-5.ビタミンB1
ビタミンB1は炭水化物からのエネルギー産生と、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。その他には、疲労回復や代謝アップにも関係しています。
ビタミンB1は玄米やさつまいも、豚肉などに多く含まれています。
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2-6.ビタミンB2
ビタミンB2は、リボフラビンとも呼ばれる水溶性ビタミンの一種で、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。エネルギーをつくるための代謝にも関わっています。
ビタミンB2を多く含む食品には、納豆やアーモンド、焼き海苔などが挙げられます。
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2-7.ビタミンB6
ビタミンB6は、たんぱく質からのエネルギーの産生と、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
ビタミンB6が多く含まれている食品は、バナナや鳥のささみ・胸肉、マグロやピスタチオなどです。
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2-8.ビタミンC
ビタミンCは皮膚や粘膜の健康維持を助けるだけでなく、抗酸化作用の働きを持つ栄養素です。その他、皮膚の弾力を保つのに必要な、コラーゲンをつくるためにも欠かせません。ビタミンCが不足するとコラーゲンの合成がうまくいかず、血管がもろくなって出血しやすくなります。
ビタミンCは赤ピーマンやいちご、ブロッコリーやみかんなどに多く含まれています。
美肌にはバランスの良い食事が大切
肌は食べたものからつくられます。そのため、美肌をつくるためには、スキンケアだけでなくバランスの良い食事をとることも重要だといえるでしょう。
美肌に必要な栄養素としては、ナイアシンやビオチン、ビタミンB1やビタミンB2などが挙げられます。偏った食事をしているとこれらの栄養素が不足しやすくなるため、意識して摂取することが大事です。肌を健やかに保つために、食べるものにも気を配りましょう。
監修者情報
氏名:松繁 治(まつしげ・おさむ)
2009年から整形外科医として病院に勤務。 現在はおもに整形外科中心に外来業務・手術業務などにあたる。 専門は脊椎手術・脊椎内視鏡手術など。