緑黄色野菜とはどのような野菜?
野菜の種類や料理レシピ3選を紹介

緑黄色野菜は、カロテンを筆頭にビタミン・ミネラルなど多くの栄養素を含む野菜の総称です。

カロテンは、私たちの健康を守るために重要な役割を担っています。しかし、緑黄色野菜を日常的にしっかり摂れているという人は少ないのではないでしょうか。

今回は、緑黄色野菜の定義や、緑黄色野菜に多く含まれているカロテンの働き、おすすめのレシピを紹介します。いつもの食事で野菜がなかなか摂れていないという人は、ぜひ参考にしてください。

1.緑黄色野菜とは

緑黄色野菜といえば、一般的に緑色や赤色、黄色など色が濃い野菜をイメージされることが多いでしょう。

原則として緑黄色野菜とは、「可食部100g中にカロテンを600μg以上含む野菜」と定められています。

なお、ピーマンやトマトなど一部の野菜は可食部100g中のカロテン量が600㎍未満であっても、比較的カロテンを多く含むうえ食べる頻度が高いことから、緑黄色野菜に分類されています。

カロテンは、抗酸化作用を持ち、体内でビタミンAに変換される成分です。カロテンは油に溶ける性質があるため、油と合わせて摂ることで吸収されやすくなります。ドレッシングの利用や炒め物など、調理法を工夫してみましょう。

緑黄色野菜は、カロテンをはじめとしてビタミンやミネラルを多く含むため、体の調子を整える作用が期待される食材です。

2.緑黄色野菜の種類とカロテン含有量

ここでは、代表的な緑黄色野菜と可食部100g当たりのカロテン(β-カロテン)含有量を見ていきましょう。

  • ・日本かぼちゃ:700μg

  • ・ほうれんそう:4,200μg

  • ・にら:3,500μg

  • ・こまつな:3,100μg

  • ・春菊:4,500μg

  • ・青ピーマン:400μg

  • ・赤ピーマン:1,100μg

  • ・トマト:540μg

  • ・ミニトマト:960μg

野菜は、一日あたり350g摂ることが推奨されています。たくさん食べるためには、加熱してかさを減らしたり、冷凍野菜や缶詰野菜などをうまく活用したりするとよいでしょう。

3.緑黄色野菜を使った料理レシピ3選

ここでは、緑黄色野菜を使ったおすすめのレシピを紹介します。日々の食卓に取り入れてみてください。

3-1.かぼちゃのスコップコロッケ

まず紹介するレシピは、ナツメグやバターの風味が効いた「かぼちゃのスコップコロッケ」です。

【材料】2人分

  • ・かぼちゃ 1/4個

  • ・玉ねぎ 1/3個

  • ・牛ひき肉 120g

  • ・サラダ油 大さじ1と2/3

  • ・塩 適量

  • ・こしょう 適量

  • ・ナツメグ 適量

  • ・牛乳 大さじ2

  • ・パン粉 45g

  • ・バター 10g

  • ・パセリ(みじん切り) 適量

【作り方】

  • 1. かぼちゃの皮をむいて種とワタを取り、食べやすい大きさにカットします。

  • 2. かぼちゃを耐熱容器に並べてラップをし、やわらかくなるまで電子レンジで加熱したら、熱いうちに潰します。

  • 3. 玉ねぎはみじん切りにします。

  • 4. サラダ油大さじ2/3をフライパンに入れて、中火で熱します。玉ねぎと牛ひき肉を炒めて牛ひき肉の色が変わったら、塩・こしょう・ナツメグを加えます。

  • 5. 2に4を混ぜて、牛乳・塩・こしょうで味を調えたら、耐熱容器に入れます。

  • 6. サラダ油大さじ1をフライパンに入れて、弱めの中火で熱します。パン粉を炒め、焼き色が付いてきたら、5の上に広げます。

  • 7. 小さくちぎったバターを6に載せ、オーブントースターに入れてバターが溶けるまで加熱し、パセリのみじん切りを仕上げに散らしたら完成です。

3-2.冬野菜の彩りきんぴら

次に紹介するレシピは、緑黄色野菜のにんじんを使った「冬野菜の彩りきんぴら」です。おつまみとしてもおすすめの一品です。

【材料】2人分

  • ・ごぼう 1/2本

  • ・さつまいも 70g

  • ・れんこん 50g

  • ・にんじん 30g

  • ・水菜 適量

  • ・ごま油 大さじ1

  • ・しょうゆ 大さじ1

  • ・砂糖 小さじ2

  • ・みりん 大さじ1/2

  • ・白ごま 適量

【作り方】

  • 1. にんじんは4cm程度の長さに細く切ります。ごぼうはにんじんと同様の長さに細く切り、さつまいもはごぼうよりも少し太めに切ります。れんこんはいちょう切りにして、ごぼう・さつまいも・れんこんは水に軽くさらしておきます。

  • 2. 水菜はザク切りにしておきます。

  • 3. ごま油を熱したフライパンに、にんじん・ごぼう・さつまいも・れんこんを入れて中火で炒めます。火が全体に通ったら、しょうゆと砂糖を入れて水分がなくなるまで熱し、最後にみりんを加えて軽く炒めます。

  • 4. 皿に盛り付けて、水菜と白ごまをのせたら完成です。

3-3.ほうれん草とツナの巣ごもりたまご

最後は、緑黄色野菜の一つであるほうれん草を使った「ほうれん草とツナの巣ごもりたまご」です。このレシピではツナを使っていますが、ウィンナーやベーコンを使ってアレンジするのもよいでしょう。

【材料】2人分

  • ・ほうれん草 1束

  • ・塩 適量

  • ・ツナ缶(小) 1缶

  • ・卵 2個

  • ・サラダ油 大さじ1/2

  • ・こしょう 適量

  • ・カレー粉 適量

  • ・粉チーズ 適量

【作り方】

  • 1. ほうれん草を水でよく洗い、塩を入れた熱湯でゆでたら冷水に入れ、水気を絞って4cmほどの長さにカットします。

  • 2. サラダ油を熱したフライパンに、汁気を切ったツナ缶と1を入れて炒め、塩・こしょう・カレー粉で味を調えます。

  • 3. 2を耐熱容器に入れたら、中央部分をくぼませて卵を割り入れ、上から粉チーズを振りかけます。

  • 4. オーブントースターに3を入れて加熱し、卵が半熟状になったら完成です。

健康維持のために緑黄色野菜を積極的に摂りましょう

健康的な体の維持には、野菜を一日あたり350g以上摂ることが推奨されています。

なかでも、色の濃い野菜であるほうれん草やにんじん、かぼちゃなどは「緑黄色野菜」と呼ばれ、抗酸化作用が期待できるカロテンを豊富に含んでいます。健康維持のためには、緑黄色野菜を積極的に摂ることが大切です。

今回お伝えしたレシピでは緑黄色野菜をおいしく召し上がれます。ぜひ、日頃の食事に取り入れてみてください。

監修者情報

氏名:高橋健太郎(たかはし・けんたろう)
循環器内科医として臨床に関わりながら、心血管疾患のメカニズムを解明するために基礎研究に従事。現在はアメリカで生活習慣病が心血管疾患の発症に及ぼす影響や心血管疾患の新しい治療法の開発に取り組んでいる。国内・海外での学会発表や論文報告は多数。
日本内科学会認定内科医、日本循環器学会所属。