1.ズッキーニとはどのような野菜?
ここでは、ズッキーニの概要や栄養に関する特徴を解説します。
1-1.ズッキーニについて
ズッキーニの形はきゅうりに似ていますが、実際はウリ科カボチャ属の野菜です。「ズッキーニ」という名前は、イタリア語で「小さなかぼちゃ」という意味を持ちます。
日本では、長野県や宮崎県などで多く栽培されています。
1-2.ズッキーニに含まれる栄養の特徴
ズッキーニの栄養に関する特徴は、次のとおりです。
-
・水分を豊富に含み、水分補給が期待できる
-
・カリウムが余分な塩分の排出を促すことが期待できる
-
・美肌成分のビタミンCを豊富に含み、しみやそばかすの予防が期待できる
-
・β-カロテンやビタミンEにより、疲労回復が期待できる
-
・ビタミンKを豊富に含み、骨の形成のサポートが期待できる
なお、β-カロテンやビタミンEは、油とともに摂ると吸収が促進されます。
2.ズッキーニに含まれる栄養成分
ズッキーニに含まれる栄養成分を、より詳しく見てみましょう。
可食部100g当たりに含まれるエネルギーやおもな栄養素は、次のとおりです。
-
・エネルギー:16kcal
-
・水分:94.9g
-
・炭水化物:2.8g
-
・カリウム:320mg
-
・β-カロテン:310μg
-
・α-トコフェロール:0.4mg
-
・γ-トコフェロール:0.4mg
-
・ビタミンK:35μg
-
・ビタミンC:20mg
ズッキーニは水分や栄養が豊富なだけでなく、エネルギーが可食部100g当たり16kcalと低カロリーなのも特徴です。
3.ズッキーニを使った料理レシピ
最後に、ズッキーニを使った料理レシピを3品紹介します。
3-1.ズッキーニとトマトのベジパスタ
低カロリーなズッキーニを使い、野菜をパスタに見立てたヘルシーな料理です。
【材料】(2人分)
-
・ズッキーニ 1本
-
・トマト 1/2個
-
・にんにく 1/2片
-
・ベーコン 1枚
-
・オリーブ油 大さじ1
-
・顆粒コンソメの素 小さじ1/4
-
・塩 適量
-
・粗挽き黒こしょう 適量
【作り方】
-
1. ズッキーニをピーラーで薄くスライスします。
-
2. トマトは5mmほどに角切りにして、にんにくはみじん切りにし、ベーコンは3mmほどの幅に切ります。
-
3. フライパンにオリーブ油と2のにんにく・ベーコンを入れ、弱火で炒めます。
-
4. にんにくの良い香りがしてきたら、1と2のトマトを入れて炒めます。
-
5. ズッキーニがしんなりとしてきたら、顆粒コンソメの素と塩を入れて味を調えます。
-
6. 皿に盛り付け、仕上げに粗挽き黒こしょうを振りかけて完成です。
3-2.ズッキーニの豚肉巻き
脂肪分の多い豚バラ肉と組み合わせることで、ズッキーニの栄養を吸収しやすくなるレシピです。
【材料】(2人分)
-
・ズッキーニ 1本
-
・豚バラ薄切り肉 100~120g
-
・塩 適量
-
・粗挽き黒こしょう 適量
-
・レモン 適量
【作り方】
-
1. ズッキーニは長さを半分にし、それを縦に4~6等分に切ります。
-
2. 豚バラ肉は長いものは半分に切り、1に巻き付けます。
-
3. 塩と粗挽き黒こしょうで2に下味を付けます。
-
4. フライパンを熱したら3を並べ、焼き色が付くまで焼きます。焼き色が付いたら、裏も焼きます。
-
5. 皿に4を盛り付け、くし切りにしたレモンを添えて完成です。
3-3.ズッキーニの煮びたし
ズッキーニにしっかりと焼き色を付けたうえで煮込むと、香ばしさや甘味が増し、よりおいしく食べられます。
【材料】(2人分)
-
・ズッキーニ(緑・黄色) 各1/2本
-
・ベーコン 2枚
-
・サラダ油 大さじ1
-
・水 180ml
-
・酒 大さじ1/2
-
・しょうゆ 大さじ2/3
-
・みりん 大さじ1
【作り方】
-
1. ズッキーニは8mmほどの幅に輪切りにし、ベーコンは5mmほどの幅に切ります。
-
2. サラダ油を熱したフライパンに、1のズッキーニを入れて焼きます。
-
3. ズッキーニの両面を焼き色が付くまで焼き、ベーコン・水・酒・しょうゆ・みりんを加えます。5分ほど煮たら完成です。
栄養豊富なズッキーニを味わってみませんか?
ズッキーニには、水分のほか、カリウム・ビタミンC・β-カロテン・ビタミンE・ビタミンKといった多種多様な栄養が含まれています。
油との相性が良いため、今回紹介したレシピのように、油で炒めたり焼いたりして食べるのがおすすめです。
お好みのレシピで、栄養豊富なズッキーニを味わってみてはいかがでしょうか。
監修者情報
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。