1.キウイフルーツに含まれるビタミンCの量
まずは、キウイフルーツに含まれるビタミンCの量を見ていきましょう。
1-1.ビタミンCの働き
ビタミンCはコラーゲンを生成する手助けをする栄養素です。そのため、不足すると血管がもろくなり、出血しやすくなる病気を引き起こすことがあります。ビタミンC不足はこのほか、皮下出血などを引き起こすこともあるので注意しましょう。
また、ビタミンCには抗酸化作用があります。抗酸化作用とは、過剰な活性酸素の働きを抑える効果のことです。抗酸化作用は、免疫機能や老化と深い関わりがあります。
1-2.キウイフルーツのビタミンCの量(可食部100g当たり)
近年では果肉が赤いキウイフルーツもありますが、おもに店舗で売られているキウイフルーツは緑肉種と黄肉種の2種類です。種類によってビタミンCの含有量が異なるので、それぞれ見ていきましょう。
キウイフルーツの種類 |
可食部100gあたりに含まれるビタミンCの量 |
緑肉腫 |
71mg |
黄肉腫 |
140mg |
参照:文部科学省「食品成分データベース」
上表のとおり、黄肉腫には緑肉腫の約2倍ものビタミンCが含まれています。ビタミンCは水溶性ビタミンの一種で、ヒトの体内では作られないため食品から摂ることが必要です。
2.キウイフルーツは一日に何個まで食べてOK?
12歳以上の男女ともに、一日に摂取するビタミンCの推奨量は100mgです(※)。水溶性ビタミンのため、摂りすぎたビタミンCは尿中に排泄されますが、だからといって、いくらでも摂取して良いわけではありません。通常の食品以外からは、一日に1,000mg以上摂取することが推奨されていないので、注意しましょう。
前述したようにキウイフルーツには、緑肉腫なら100gあたり71mg、黄肉腫なら140mgのビタミンCが含まれています。キウイフルーツ1個の重さは大体80~100gのため、1~2個など一般的な摂取量であれば、ビタミンCの過剰摂取を心配する必要はないでしょう。
また、ビタミンCの過剰摂取を気にしなければならないのは、通常の食品以外から摂取する場合です。そのため、キウイフルーツなどの通常の食品から摂取するビタミンCには、上限量が設定されていません。
ただし、果物は糖分も多く含むことから、摂りすぎるとコレステロール値に影響したり、肥満につながったりすることが考えられます。果物の一日あたりの摂取量は100~200gが目安となり、糖分摂取の観点でもキウイフルーツの場合は一日1~2個が目安です。
※推奨量:ある性・年齢階級に属する人々のほとんど(97~98%)が一日の必要量を満たすと推定される一日の摂取量
参照:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」策定検討会「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
3.ビタミンCが豊富なキウイフルーツを使ったレシピ
それでは、ビタミンCを豊富に摂れるキウイフルーツを使ったレシピを紹介します。
3-1.キウイフルーツとアボカドのサラダ
まず紹介するのは、キウイフルーツとアボカドを使った、見た目が鮮やかなサラダのレシピです。はちみつの分量は、キウイフルーツの甘さに合わせて調節するとよいでしょう。
【材料】2人分
(A)
-
・はちみつ 小さじ1
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・レモン汁 小さじ1.5
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・オリーブ油 大さじ1.5
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・塩 適量
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・こしょう 適量
【作り方】
3-2.生ハム キウイ添え
次に紹介するのは、生ハムの塩気とキウイの酸味がマッチしたレシピです。手軽に作れるため、アウトドアなどでも作ってみてはいかがでしょうか。
【材料】2人分
-
・キウイフルーツ 2個
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・生ハム 4枚
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・トレビス 1/2枚
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・フランスパン 8cm
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・クリームチーズ 大さじ3
【作り方】
キウイでビタミンCを摂りましょう
キウイフルーツには、ビタミンCが豊富に含まれています。キウイフルーツの種類には緑肉種と黄肉種がありますが、より多くのビタミンCを摂取したい方は、黄肉種を選ぶとよいでしょう。
キウイフルーツから摂取するビタミンCには、一日の上限量は決められていませんが、健康を意識する場合は1~2個が目安です。
この記事で紹介したレシピを参考に、キウイフルーツを毎日の食卓へ取り入れてみてください。
監修者情報
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。