目次
1.体に必要な栄養素について
体を維持するために欠かせない7大栄養素と呼ばれる、7種類の栄養素について解説します。
1-1.糖質(炭水化物)
【おもな食材】米・パン・パスタ・餅・うどん・じゃがいも・とうもろこし・砂糖など
糖質(炭水化物)は、脂質・タンパク質と並んで「エネルギー産生栄養素(三大栄養素)」と呼ばれています。
これらは体のエネルギー源となる栄養素ですが、特に糖質(炭水化物)は筋肉や内臓を動かすために必要不可欠です。また、脳にとって唯一の栄養素でもあり、不足すると集中力の低下などを引き起こします。
一方、糖質(炭水化物)は摂取しすぎると、余った分が中性脂肪として蓄積され、肥満の原因となるため、注意しましょう。
1-2.脂質
【おもな食材】肉・魚・牛乳・乳製品・植物油・バター・マヨネーズなど
脂質は少量でも体を動かせるエネルギー源で、細胞膜の構成成分および生理活性物質の材料にもなる重要な栄養素です。体温調節・エネルギーの貯蔵・ビタミンの吸収など、さまざまな働きを持っているため、しっかり摂取する必要があります。
ただし、脂質も摂りすぎると中性脂肪として蓄積され、肥満や血管の詰まりを引き起こしかねないため、注意が必要です。
1-3.タンパク質
【おもな食材】肉・魚・卵・牛乳・乳製品・大豆製品など
タンパク質はエネルギーのほか、筋肉・骨・内臓・皮膚・毛髪といった体の各組織をつくるための材料となる栄養素です。免疫機能の正常性維持やホルモンの調節にも関連し、生命活動にとって必要不可欠といえます。
ただし、タンパク質を過剰に摂取すると、老廃物が増えて腎臓に負担がかかるため、注意しなければなりません。
1-4.ビタミン
【おもな食材】野菜・果物全般
ビタミンは体の機能の正常に保つための有機化合物であり、前述のエネルギー産生栄養素の働きをサポートしてくれる栄養素です。体内でほぼ生成できないため、食事から摂取する必要があります。
ビタミンは、大きく分けると「水溶性ビタミン」と「脂溶性ビタミン」の2種類があります。
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水溶性ビタミン
ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、パントテン酸、葉酸、ビオチン、ナイアシン)、ビタミンC
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脂溶性ビタミン
ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK
水溶性ビタミンは体内で貯蔵しにくいため、不足しないように積極的に摂取しましょう。一方、脂溶性ビタミンは体内で蓄積されやすく、過剰摂取で頭痛や吐き気が起こるおそれがあるため、注意が必要です。
1-5.ミネラル
【おもな食材】海藻・小魚・牛乳・乳製品など
ミネラルは体を構成する主要な4元素(酸素・炭素・水素・窒素)以外の総称で、無機質とも呼ばれています。エネルギー産生のサポートや骨の組成に関わる栄養素で、体内で生成できないため、食事から摂取しなければなりません。
ミネラルは、大別すると「多重ミネラル」と「微量ミネラル」の2種類があります。
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多量ミネラル
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン
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微量ミネラル
鉄、亜鉛、銅、ヨウ素、セレン、マンガン、クロム、モリブデン
なお、ミネラルを過剰に摂取すると、高血圧や下痢といった症状が発生します。
1-6.食物繊維
【おもな食材】野菜、果物、海藻、甲殻類など
食物繊維は消化酵素で消化できない物質で、おもに整腸作用を発揮する栄養素です。脂質・糖・ナトリウムなどを体外に排出し、生活習慣病を予防する働きもあります。
なお、食物繊維を摂りすぎた場合、ミネラルの吸収を妨げる可能性もあるため、要注意です。
1-7.水
水は生命維持に欠かせない物質で、体内での物質の溶解・運搬や体温調節といった働きがあります。体から水分が10%失われると身体機能に異常がみられ、20%失われると命の危険が生じるため、毎日きちんと摂取しなければなりません。
ただし、糖質が含まれる清涼飲料水を飲みすぎると、多尿・倦怠感・腹痛・意識障害などの症状を引き起こす可能性もあるため、注意しましょう。