ダイエットにおすすめの運動
簡単にマネできる運動メニューを紹介

ダイエット成功のためには食事制限と運動が欠かせません。運動には有酸素運動と筋力トレーニングがありますが、ダイエット成功のためには両方の運動を偏らずに取り組むことが大切です。

しかし、運動に慣れていない人が無理な運動を始めると、筋肉を痛めるなどして長続きできない原因にもつながります。運動を継続するためにも、ダイエットに必要な運動強度や頻度の目安を知っておきましょう。

今回の記事では、ダイエットにおすすめの運動を紹介します。特別な道具を使わずに自宅でもできる初心者向けのトレーニングメニューのため、ぜひ参考にしてください。

1.ダイエットは筋力トレーニングと有酸素運動の組み合わせが重要

ダイエットをするうえで運動は欠かせませんが、運動の組み合わせ方も重要です。

運動を行なう際は、有酸素運動と筋力トレーニングのどちらか一方だけを行なうのではなく、バランス良く行なうのが効果的です。

ここでは、おすすめの有酸素運動と筋力トレーニングを紹介します。

1-1.有酸素運動

減量や体重維持を目的とする場合は、まずは有酸素運動で消費エネルギーアップを目指して運動プログラムを考えます。

おすすめの有酸素運動は、ウォーキングや自転車、水中歩行などです。運動に慣れてきたら、少しきついと感じるくらいまで徐々に強度を上げても大丈夫です。

1-2.筋力トレーニング

有酸素運動とともに筋力トレーニングにも取り組むと、さらに効果的です。胸や背中、下肢といった大きな筋肉をまんべんなく鍛えるとよいでしょう。

胸の筋力トレーニングは、仰向けになって軽く膝を立て、ダンベルを持ったまま両手を床から体の上に伸ばしながら上げる「ダンベルフライ」や、プールのなかで腕を使って前後に水をかく運動などがおすすめです。

軽く膝を曲げながら前屈みになって片手を膝に付き、もう片方の手でダンベルを胸の高さまで引き上げる「ダンベルロウイング」や、トレーニング機器を使用した「ラットプルダウン」などは背中の筋肉を鍛えられます。下肢へ効果的なのは、ダンベルを持ちながら行なう「ダンベルスクワット」や足の筋肉を鍛えるトレーニング機器「レッグプレス」です。

筋力トレーニングは個人に合った負荷で、8~12回を2~4セット、週に2~3回の頻度で行なうとよいでしょう。

2.簡単にできるダイエットトレーニングメニュー

ここでは、運動に慣れていない方でも簡単に取り組める筋力トレーニングメニューを3つ紹介します。

それぞれのメニューを1セット10回、一日2~3セットを目標に始めてみましょう。トレーニングは反動をつけずに筋肉を意識しながら行ないます。また、息を止めず、力を入れるときは息を吐きましょう。

2-1.上体起こし

仰向けの状態で肩を床から離す運動です。慣れないうちは、背中と床の間にクッションや枕などを挟んでも大丈夫です。

  • 1. 両膝を立てて仰向けになり、足を腰ほどの幅まで開きます。

  • 2. 伸ばした両手をふとももに付け、肩を床から浮かすようにゆっくりと上半身を起こします。

  • 3. 1秒間キープし、もとの体勢にゆっくりと戻ります。

2-2.スクワット

膝を45度ほどに曲げるスクワットです。曲げる際に膝が、つま先より前に飛び出さないように注意しましょう。

  • 1. 足を肩幅ほどに開き、背中をまっすぐ伸ばします。

  • 2. 膝とつま先が同じ向きになることを意識しつつ、イスに座るイメージでゆっくりと膝を曲げていきます。

  • 3. 1秒間キープし、もとの体勢にゆっくりと戻ります。

2-3.膝伸ばし

自分の体重を利用した膝伸ばしは、左右両方の足で行ないましょう。また、無理に膝を伸ばすと過度な負担となるため、自分でできる範囲で伸ばしてください。

  • 1. イスに腰かけ、背中をまっすぐに伸ばします。

  • 2. 片足の膝をゆっくりと、なるべくまっすぐに伸ばします。

  • 3. 膝を伸ばしたら、つま先を頭のほうに傾けます。

  • 4. もとの体勢にゆっくりと戻ります。

3.誤ったダイエットをすることで起こるリスク

ダイエットのために極端な食事制限を行なうと、便秘・貧血など体の不調を招くおそれがあります。食事を抜くことで体が栄養不足となり、より多くのエネルギーを溜めこもうとするため、「食べない」ダイエットは一時的には減量しても、かえって太りやすい体質を作ることになりかねません。

近年では、若い女性を中心に「やせ願望」を持つ人が少なくありません。また、若い女性のやせ傾向は低出生体重児(2,500g未満)の増加にも関わっていると指摘されています。

自分や生まれてくる子どもの健康のためにも、栄養バランスのとれた食事と適度な運動を行ないましょう。

無理なく続けられる運動でダイエット成功へ

ダイエットで大切なのは食事制限と有酸素運動、筋力トレーニングですが、毎日完璧にやろうと考えると挫折しやすくなります。

食べ過ぎた翌日は食事量を減らしたり、平日に運動できなかったら週末に頑張ったりするなど、柔軟に考えるのがダイエット成功のポイントです。

無理のない範囲で、長く続けられるやり方を見つけて取り組んでみましょう。

ただし、痛みが残るほどの運動は体に負担をかけ過ぎているため、ちょうど良いバランスが大切です。

監修者情報

氏名:梅村 将成(うめむら・まさなり)
外科医として地方中核病院に勤務中。
消化器外科のみならず総合診療医として、がん治療(手術・抗がん剤・緩和治療/看取り)を中心に、幅広く内科疾患・救急疾患の診療を行なっている。
資格:医師免許・外科専門医・腹部救急認定医