目次
1.無気力症候群(アパシー・シンドローム)とは?
無気力症候群は、「無気力症」や「アパシー・シンドローム」とも呼ばれます。アパシーとは、感情や意欲・情熱が低下した状態のことです。
つまり、無気力症候群とは「何事に対してもやる気になれず、意欲のない状態」のことをいいます。
ただ単にやる気がないわけではなく、自分の心を強いストレスから守るための逃避行動といえます。
例としては、受験勉強に情熱を注いできた新大学生や新社会人、仕事に励む若い会社員に多く見られる傾向にあります。
「前はやる気に満ちあふれていたのに、最近はまったくやる気になれない……」
「何事も楽しいと思えない……」
と感じ、そのような自分に自信をなくしていないでしょうか。
これは、自分の心を守るために生じた、体からのSOSかもしれません。このSOSに耳を傾けて、自分を労わる心がけが大切です。
今回は、無気力症候群を取り上げ、無気力症候群になった際に見られる状態や予防方法について解説します。この記事を参考に生活習慣を見直して、心の負担を軽くしましょう。
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無気力症候群は、「無気力症」や「アパシー・シンドローム」とも呼ばれます。アパシーとは、感情や意欲・情熱が低下した状態のことです。
つまり、無気力症候群とは「何事に対してもやる気になれず、意欲のない状態」のことをいいます。
ただ単にやる気がないわけではなく、自分の心を強いストレスから守るための逃避行動といえます。
例としては、受験勉強に情熱を注いできた新大学生や新社会人、仕事に励む若い会社員に多く見られる傾向にあります。
無気力症候群では、以下のような状態が見られます。
・やる気が起きない
・感情の起伏が乏しくなる
・自発性が低下する
・自分以外のことに無関心になる
・ネガティブ思考になる
・頭痛が起きる
・腹痛が起きる
・体がだるくなる
・思考力が低下する
・集中力が低下する
・食欲が低下する
無気力症候群をそのまま放置すると、生活に支障をきたす恐れもあります。
次の生活習慣を心がけて、無気力症候群を予防しましょう。
家族・友人・同僚など、周囲の人々とコミュニケーションをする機会を大事にしましょう。不安や悩みを誰かに話すと、心のストレスが軽くなります。
そして、食事を誰かと一緒にとるなど、リラックスして過ごせる時間を増やすことが大切です。
食事は、炭水化物(ごはん・パン・麺など)、タンパク質(肉・魚・卵・大豆製品など)、野菜の3つがそろうように心がけましょう。栄養不足になると、体だけでなく脳にも悪影響を与えます。
特に、動物性タンパク質や大豆製品、乳製品に多く含まれるトリプトファンは、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの原料になるので、しっかりと摂りましょう。セロトニンには、食欲をコントロールしたり、精神を安定させたりする働きがあります。
休日は勉強や仕事を忘れ、趣味などで心を解放しましょう。
また、体を動かすと、ストレス解消に役立ちます。ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動は、幸せホルモンであるセロトニンの分泌を促すのでおすすめです。
心身の疲れをとるためには、睡眠が重要です。
睡眠の質を上げるために、以下の点に気を付けましょう。
・寝る時間と起きる時間を一定にする
・寝る2時間前までに夕食を済ませる
・テレビやパソコンは寝る前に見ない
無気力症候群は、受験勉強や仕事に励んできた大学生・新社会人などの若者に多く見られるのが特徴です。
無気力症候群になると、意欲の低下・無関心・食欲低下・ネガティブ思考などが見られます。これらは、自分の心を強いストレスから守るための逃避行動として出現するのです。
無気力症候群が進行すると、生活に支障をきたす可能性もあります。そのため、上手にストレスを発散したり、食事バランスを整えたりと、無気力症候群にならない工夫が大切です。
心を満たす生活習慣を取り入れて、明るい明日を目指しましょう。
氏名:高橋健太郎(たかはし・けんたろう)
循環器内科医として臨床に関わりながら、心血管疾患のメカニズムを解明するために基礎研究に従事。現在はアメリカで生活習慣病が心血管疾患の発症に及ぼす影響や心血管疾患の新しい治療法の開発に取り組んでいる。国内・海外での学会発表や論文報告は多数。
日本内科学会認定内科医、日本循環器学会所属。
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