目次
1.抜け毛のおもな原因
抜け毛は髪の毛の成長が止まり、抜け落ちる現象で、通常でも一日に約100本が抜けるといわれています。しかし、抜け毛の量が、生えてくる毛よりも多くなってしまうと薄毛になる可能性があるでしょう。
抜け毛が増加する原因は、紫外線や直射日光による頭皮や髪の毛のダメージ、ホルモンバランスの乱れ、ストレスなどです。そのため、過度に日焼けをしたり、ストレスを常に感じていたりする場合には、薄毛に注意する必要があるでしょう。
抜け毛は男女関係なく起きる生理現象ですが、さまざまな理由で抜け毛が促進されて薄毛の原因になることがあります。薄毛は、男性にも女性にも起こりうるので注意しましょう。
今回は、抜け毛の原因やメカニズムを解説します。併せて、抜け毛を予防するために大切な日頃のケアについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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抜け毛は髪の毛の成長が止まり、抜け落ちる現象で、通常でも一日に約100本が抜けるといわれています。しかし、抜け毛の量が、生えてくる毛よりも多くなってしまうと薄毛になる可能性があるでしょう。
抜け毛が増加する原因は、紫外線や直射日光による頭皮や髪の毛のダメージ、ホルモンバランスの乱れ、ストレスなどです。そのため、過度に日焼けをしたり、ストレスを常に感じていたりする場合には、薄毛に注意する必要があるでしょう。
髪の毛には成長期、退行期、休止期というサイクルがあり、成長期が2~6年継続し、2~3週間の退行期のあと3ヵ月ほどの休止期に移るのが一般的です。ヘアサイクルは1本ずつ異なるため、フェレットやチンチラといった動物の換毛期のように一斉に体毛が生え変わることはありません。
しかし、ストレスや加齢、ホルモンバランスの乱れによってヘアサイクルが崩れ、抜け毛が増えたり、薄毛になったりする可能性はあるでしょう。
ここでは、生理的な抜け毛と薄毛の原因となる抜け毛のそれぞれを解説します。
頭髪は約10万本存在し、7~13%が休止期状態です。休止期になると、毛を作る細胞が活動を停止するため、触るだけで抜けたり、新しく生えてきた髪の毛と入れ替わりに抜けたりします。
抜け毛は、一日の平均が大体100本以内であれば正常です。また、日本では季節によって生理的な抜け毛の量に変化があり、秋から冬にかけて抜け毛が増える傾向にあります。
一日に100本以上の抜け毛がある、少し引っ張るだけで何本も抜ける、頭皮が透けて見えるなどの場合は、生理的なものではなく病的脱毛の可能性があります。病的脱毛には、円形脱毛症や薬剤性脱毛症、休止期脱毛症などがありますが、加齢による年相応の薄毛は含まれません。
・円形脱毛症
皮膚の免疫に異常が起きることで発症する脱毛症。治療法も存在する
・薬剤性脱毛症
薬の使用開始から1~3ヵ月後に脱毛が増えた場合に疑うケースが多い
・休止期脱毛症
休止期の髪の毛が増えることで発症する脱毛症。症状により、急性、慢性びまん性、慢性に分類される
また、病気ではありませんが、男性ホルモンが関与する男性型脱毛症も薄毛の原因となることが多いでしょう。そして、女性は年齢的な変化として、更年期以降になると成長期の髪の毛が減少し、頭全体の毛量が減る傾向にあります。
抜け毛を予防するためには、健やかな髪の毛を育てる土台となる頭皮の健康を維持することが重要です。髪の毛の成長に必要な栄養素をスムーズに運べるよう頭皮の血行を良くしたり、頭皮の乾燥を防ぎつつ汚れをしっかり落としたりすることを心がけましょう。
ここでは、頭皮の健康を維持し、抜け毛の予防する方法を紹介します。
体や精神に過度なストレスがかかると、休止期脱毛症を起こすことがあるでしょう。休止期脱毛症は休止期の毛髪の割合が増えてくる脱毛症で、外科手術や出産、精神的なストレスなどは急性休止期脱毛症の原因と考えられています。
また、ストレスは血流の悪化にも関係しているため、ストレス対策は頭皮の血流改善にも効果的です。入浴やアロマテラピーなどを行ない、心からゆっくりできる時間を確保して、ストレスを溜め込まないようにしましょう。
適度な運動をすることで、頭皮に栄養や酸素を運ぶ末梢血管の血流が良くなります。さらに、ストレスを緩和したり、睡眠リズムを整えたりする効果も期待でき、頭皮だけでなく全身の健康維持にも役立つでしょう。
まずは、ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かす習慣を付けることが重要です。
髪の毛や頭皮はおもにタンパク質で構成され、特に髪の毛は8割以上がタンパク質で作られています。そのため、タンパク質が不足すると髪の毛や頭皮の健康を損なうおそれがあるでしょう。
また、健康な髪の毛を育てるためには、タンパク質の他、亜鉛や鉄分も重要です。タンパク質・鉄分の多い赤身肉や魚、亜鉛・鉄分の多い貝類などを積極的に取り入れながら、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
人の体は眠っている間にメンテナンスを行なうため、睡眠不足は髪の成長に悪影響をおよぼす要因の一つです。生活リズムを整えたり、寝室の温度や湿度、明るさなどを調整したりして、質の良い睡眠をしっかり取りましょう。
髪の毛の成長にはサイクルがあり、休止期になると成長が停止して、新しい髪の毛に生え変わるため自然と髪の毛が抜けます。
しかし、ストレスやホルモンバランスの乱れ、紫外線などのさまざまな理由により、抜け毛の量が増えると薄毛になることがあるので注意が必要です。一日に100本以上抜けたり、頭皮が見える状態になったりした場合は、病的脱毛の可能性も考えられます。
抜け毛を予防するためには、頭皮の健康を維持することが重要です。この機会に、ストレス対策や運動習慣、食事のバランス、睡眠の時間と質など、生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。
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