グルコサミンが含まれている食べ物とは?
グルコサミンが摂れるレシピも紹介

「いつまでも、さっそうと歩く自分でいたい」
「ランニングや登山で力強く前へ進みたい」

自信を持ってウォーキングやランニングをしたいと思っている人たちにうれしい成分が、グルコサミンです。グルコサミンはひざのスムーズな動きなどを助けてくれます。

今回の記事では、グルコサミンについて解説するとともに、グルコサミンを効率よく摂れる食品やおすすめレシピを紹介します。

1.グルコサミンとは

グルコサミンは、グルコースにアミノ基がくっついたアミノ糖と呼ばれる糖の仲間です。動物の軟骨や皮膚のほかにカニの甲羅やエビの殻、キノコ類などに含有されています。

人が走ったりジャンプをしたりすると骨は衝撃を受けることになります。その際に不可欠なのが、関節軟骨です。関節軟骨とは、人間の骨の端を覆う3~5mmの厚さの膜を指します。骨は関節軟骨があることで衝撃から守られており、関節を曲げたり伸ばしたりするときの摩擦をやわらげるのも関節軟骨のはたらきによるものです。

グルコサミンは、この関節軟骨の主成分であるプロテオグリカンやヒアルロン酸の原料で、分子量が小さく、吸収されやすいのが特徴です。ひざ関節のなめらかさを保ち、力強く歩く生活をサポートしてくれる成分であることから、スポーツや旅行などアクティブな毎日を楽しみたいと考えている人たちに注目されています。

しかし、運動不足と食べ過ぎで引き起こされる肥満は、ひざに負担をかけ、軟骨のすり減りを早めてしまうものです。グルコサミンは、食品からの摂取と、並行して行なう運動により関節軟骨の維持が期待できる成分として期待されています。

2.グルコサミンを含む食品

グルコサミンがひざのスムーズな動きをサポートして、自信を持って歩きたい人たちを応援する成分であることがわかりました。

また、軟骨成分の一つであるグルコサミンは、エビの殻やカニの甲羅などに多く含まれています。しかし、毎日エビを殻ごと食べるのは大変です。そのため、手軽にグルコサミンを補うには、サプリメントを利用するのもおすすめです。

グルコサミンのサプリメントのなかには、筋肉維持をサポートする成分が含まれているものもあります。自分の目的に合わせてサプリメントを選ぶのもよいでしょう。

3.グルコサミンが摂れるおすすめレシピ

ここでは、グルコサミンを効率よく摂るために、殻ごと食べられる干しえびを使ったおすすめレシピを2つ紹介します。簡単に作れるメニューですので、ぜひ試してみてください。

3-1.豆腐と干しえびの土鍋仕立て

寒い日にうれしい中華風の湯豆腐です。干しえびのだしがたっぷり入ったスープで豆腐を温めてXO醤で食べると、体がポカポカになります。ハイボールとの相性もぴったりでしょう。

旨味を引き出すため、水から干しえびを入れて加熱するのがポイントです。メーカーによって干しえびの塩分や旨みが違うため、味見しながら中華スープの素で調節しましょう。豆腐を加熱しすぎるとブツブツと穴が開き、食感が悪くなるため火加減に気を付けてください。XO醤は具材の形がわかるものを使うのがおいしく仕上げるコツです。

【材料】(2人分)

  • ・絹こし豆腐 1丁

  • ・白菜 1/2枚

  • ・長ねぎ 5cm

  • ・XO醤 小さじ2

  • ・干しえび 10g

  • ・中華スープの素 小さじ1/3

  • ・水 400ml

【作り方】

  • 1. 鍋に水を張り、干しえびと中華スープの素を入れて火をつけます。

  • 2. 絹こし豆腐を8~12等分の一口大に切ります。白菜は繊維を断ち切るように2cm幅に切ります。みじん切りにした長ねぎをXO醤と混ぜておきます。

  • 3. 鍋に、まず白菜の芯を入れて2~3分煮ます。そのあと、残りの白菜も入れてさらに2分ほど煮ます。

  • 4. 豆腐を加え、豆腐が温まったタイミングで火を消します。長ねぎとXO醤のソースを添えて完成です。

3-2.中華風ちまき

干しえびや干ししいたけ、焼豚の旨味が染み込んだもち米を竹皮で包み、ふっくらもっちりと蒸し上げるレシピです。竹皮がない場合は、クッキングシートでも代用できます。

通常の米を水に浸ける時間は15分でOKですが、もち米を使うときは1時間以上かけないともっちりに仕上がりません。できれば、前の日のうちに浸しておくのがよいでしょう。もちもちしすぎるのが苦手な方は半分ほどをうるち米にするのもおすすめです。

【材料】(10~12個分)

  • ・もち米 2合

  • ・干しえび 15g

  • ・干ししいたけ 3枚

  • ・焼豚 100g

  • ・ゆでたけのこ 75g

  • ・ごま油 大さじ1

  • ・竹の皮 12枚

【A】

  • ・しょうゆ 大さじ1

  • ・オイスターソース 小さじ2

  • ・酒 大さじ2

  • ・砂糖 小さじ1/2

  • ・塩 小さじ1/3

  • ・こしょう 少々

  • ・八角(あれば) 1/2個

【作り方】

  • 1. 洗ったもち米を1時間から半日ほど浸水させ、ザルにあげておきます。竹の皮も水に浸けてやわらかくしておきます。

  • 2. 干しえびと干ししいたけをそれぞれ水で戻します。干しえびを粗みじんに切り、干ししいたけを1cm角に切ります。ゆでたけのこと焼豚は1cm角に切ります。

  • 3. 干しえびと干ししいたけの戻し汁を混ぜて360mlにします。足りなければ水を足して調節します。

  • 4. フライパンでごま油を熱して、もち米と切った具材を炒めます。油がなじんだら、合わせた戻し汁と【A】の合わせ調味料を入れて、フタをして煮ます。時々混ぜ、汁気がなくなったら火を止めます。

  • 5. 12等分にわけて竹の皮で三角形に包み、たこ糸で結びます。

  • 6. 蒸気の上がった蒸籠もしくは蒸し器にちまきを並べ、フタをします。20分ほど蒸したら完成です。

関節の動きをサポートするグルコサミンを積極的に摂取しましょう

グルコサミンは軟骨成分の一つで、カニの甲羅やエビの殻に多く含まれています。関節軟骨のおもな成分であるプロテオグリカンやヒアルロン酸の原料となり、ひざのなめらかさや衝撃をやわらげるサポートをする成分です。

グルコサミンを効率よく摂るためには、殻ごと食べられるエビ料理などがおすすめです。

元気な歩みを応援してくれるグルコサミンを生活に取り入れて、健やかな日常をすごしましょう。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。