不摂生な食事を改善するために栄養バランスのとれた食事を意識しよう

食事は、体に栄養を与えるための大切な存在です。栄養バランスが偏った食事を続けていると、体調を崩す原因にもなるため注意しなければなりません。

しかし、ついつい好きなものだけを食べたりお腹がいっぱいになるまで大量に食べたりしてしまいます。

そこで今回は、不摂生な食事を改善するメリットや方法などを詳しく解説します。

1.不摂生な食事の改善で生活習慣病の予防につながる

食事は栄養を与えてくれるため、体の健康を守るためにとても大切なものです。

食事から摂れる栄養素は、体を作るもとになるだけでなく、体を動かすためのエネルギー源となります。

ただし、体の健康を考えると、好きなものを好きなだけ食べるのはバランスが良くありません。栄養バランスの良い食事は、健康の維持や増進、生活習慣病の発症や重症化予防につながります。そのため、好き嫌いなく食事を摂ることを心がけましょう。

2.健康に良い栄養バランスのとれた食事とは

栄養バランスのとれた食事とは、「エネルギー源となるもの」や「体を作るもの」、「体の調子を整えるもの」の3つの要素を必要な量だけ取り入れることです。

それぞれのおもなものは以下のとおりです。

エネルギー源となるもの:炭水化物・脂質

体を作るもの:タンパク質・ミネラル・脂質

体の調子を整えるもの:ビタミン・ミネラル

ビタミンの一部は体内で作れないため、食事から補給してください。栄養バランスの良い食事を摂るためには、主食・主菜・副菜を基本にさまざまな食品を摂取する必要があります。

3.栄養バランスのとれた食事を摂るためにやること

栄養バランスの良い食事を摂るためには、自分に必要な栄養を把握すること、一日3食しっかり食べることが大切です。

3-1.一日に必要な栄養を把握する

人によって一日に必要なエネルギー量は異なります。周りの人に合わせて食事を摂るのではなく、自分に必要な量を摂ることがポイントです。

最適なバランスの食事を調べるためには、農林水産省と厚生労働省によって作成された「食事バランスガイド」が役立ちます。年齢や性別、身長や身体活動量などから一日に摂取すべきエネルギー量を簡単に確認できます。

ちなみに、活動量が少ない成人女性の場合は1400~2000kcalで、男性では2000~2400kcalが目安です。

3-2.食規則正しく食べる

健康のためには、一日3食しっかり摂るようにしましょう。主食・主菜・副菜2品・汁物からなる「一汁三菜」が理想的です。

厚生労働省・農林水産省の「食事バランスガイド」では、食事の量を「1つ」「2つ」…と「つ(SV=サービング)」という単位で表しています。朝・昼・晩のそれぞれの理想的な量を考えると、次のようになります。

〈朝〉

  • ・主食 1.5つ

  • ・副菜 1つ

  • ・主菜 1つ

  • ・牛乳 1つ

  • ・乳製品 1つ

  • ・果物 1つ

朝食は一日の活動エネルギーを確保する必要があるため、主食1.5つ、副菜1つ、主菜1つ、牛乳1つ、乳製品1つ、果物1つです。

〈昼〉

  • ・主食 2つ

  • ・副菜 2つ

  • ・主菜 2つ

  • ・牛乳 2つ

  • ・乳製品 2つ

  • ・果物 1つ

昼食は栄養バランスを考えて、主食2つ、副菜2つ、主菜2つ、牛乳2つ、乳製品2つ、果物1つになります。

〈夜〉

  • ・主食 2つ

  • ・副菜 2つ

  • ・主菜 2つ

夕食は一日のバランスを考慮して、主食2つ、副菜2つ、主菜2つがよいでしょう。

また、食事内容によっては単位の計算が難しい場合もあるため、こちらのサイト SV計算の難しいもの:農林水産省 も参考にしてみてください。
参照:厚生労働省・農林水産省「食事バランスガイド

不摂生な食事を見直し栄養バランスを意識しましょう

食事は、健康を維持したり生活習慣病を予防したりするために大切なものです。体を動かすエネルギー源ともなるため、バランスの良い食事を心がけましょう。

バランスの良い食事とは、炭水化物や脂質、タンパク質やミネラル、ビタミンを必要な量だけ摂取することです。

栄養バランスを改善するために、「食事バランスガイド」を参考にして自分に必要な食事量を調べてみることから始めてみましょう。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。