目次
1.花粉症になるとどうして頭痛が起きるの?
花粉症とは、花粉によって起こるアレルギー疾患の総称で、おもに鼻炎と結膜炎を引き起こします。アレルギー性鼻炎を起こす人は、いわゆる蓄膿症(ちくのうしょう)につながる慢性副鼻腔炎や鼻茸(はなたけ)を一緒に発症することが少なくありません。
副鼻腔炎とは、副鼻腔と呼ばれる鼻の周りにある骨の空洞に炎症が生じて膿がたまる病気で、頭痛やにおいがわかりにくくなるといった症状が現れます。
目や鼻の症状がつらい花粉症ですが、なかには鼻づまりにともなう頭痛に悩まされる人もいます。花粉症による頭痛は正しい対策を行なうことで、症状をやわらげることが可能です。
今回の記事では、花粉症で頭痛が起こる理由を解説するとともに、頭痛の解消法をご紹介します。また、花粉症対策でつけているマスクによって引き起こされるマスク頭痛への対処法もお伝えします。
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花粉症とは、花粉によって起こるアレルギー疾患の総称で、おもに鼻炎と結膜炎を引き起こします。アレルギー性鼻炎を起こす人は、いわゆる蓄膿症(ちくのうしょう)につながる慢性副鼻腔炎や鼻茸(はなたけ)を一緒に発症することが少なくありません。
副鼻腔炎とは、副鼻腔と呼ばれる鼻の周りにある骨の空洞に炎症が生じて膿がたまる病気で、頭痛やにおいがわかりにくくなるといった症状が現れます。
花粉症による頭痛はセルフケアや専門家のサポートで解消することができます。それぞれについて詳しくみていきましょう。
花粉症による頭痛はアレルギー性鼻炎に関連する副鼻腔炎などが原因です。鼻炎症状がひどくならないためにも花粉をできるだけ避けましょう。
花粉が体のなかへ侵入するのを防ぐため、外出時は眼鏡・マスク・帽子などの着用を心がけてください。また、花粉の季節だけコンタクトレンズではなく眼鏡を使用するのも効果的です。洋服を選ぶ際はポリエステルなど花粉がつきにくい素材のものを選ぶとよいでしょう。
帰宅時は、洋服をよくはたいてから家に入り、うがいや洗顔で花粉を取り除きましょう。家のなかでは窓などをあまり開けず、洗濯物は部屋干しにします。また、天気予報などで花粉情報をチェックし、花粉が多く飛んでいる日は外出を避けることも有効です。
花粉症に伴う頭痛の原因は副鼻腔炎などのケースもあるため、症状が強い場合は耳鼻咽喉科を受診しましょう。
花粉症の症状は、鼻や目に多く現れます。鼻炎症状が中心であれば耳鼻咽喉科、結膜炎症状が中心であれば眼科を受診するとよいでしょう。内科でも、アレルギー科を標榜していれば専門的な診療を受けることが可能です。自分の症状に合った専門科で相談し、症状をやわらげる対策を行ないましょう。
花粉症対策にはマスクが欠かせませんが、実はマスクが原因で頭痛が起こることもあります。ここでは、マスクで頭痛が起こる理由と、マスク頭痛を予防する方法をお伝えします。
マスク頭痛の原因の一つが、吸い込む空気(酸素)が減ることと、息を吐き出すことでマスク内の二酸化炭素が増えることです。それにともなって血中の酸素が少なくなり、酸素不足を補おうと脳の血管が広がって頭痛につながります。ある研究では、マスク内の酸素は通常の9割ほどに減少し、二酸化炭素は30倍ほどになると報告されています。
また、マスクのひもによって耳への負担が大きくなるほか、肩や首の筋肉が緊張するのも頭痛の一因と考えられています。
マスク頭痛を防ぐためには、マスクを外すことが良い対策方法です。換気の良い場所など状況的にマスクを外しても問題ない場合はこまめにマスクを外し、ゆっくりと呼吸してリラックスしましょう。また、耳への負担が減らすため自分にあった大きさのマスクを選ぶことも重要です。
花粉症の症状の一つであるアレルギー性鼻炎は副鼻腔炎を合併することがあり、頭痛を引き起こすことがあります。花粉症による頭痛を抑えるためには、花粉を避ける工夫を生活に取り入れるほか、耳鼻咽喉科など専門医に相談するのがおすすめです。
また、花粉症対策でつけているマスクでも頭痛を引き起こすことがあります。マスク頭痛を予防するためには、こまめにマスクを外すほか、自分に合ったサイズのマスク選びも大切です。
正しい対処法を実践して、花粉症にともなう頭痛を解消しましょう。
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。
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