こんにゃくの食物繊維はどれくらい?
こんにゃくを使ったおすすめのレシピも紹介

食物繊維は、腸内環境を整えたり糖尿病や高血圧などの生活習慣病を予防したりするのに役立つことが知られています。こんにゃくは、そのような体にうれしい食物繊維を多く含む食品です。

では、こんにゃくには一体どれくらいの食物繊維が含まれていて、一日にどのくらい摂取すればよいのでしょうか?

今回は、こんにゃくに含まれる食物繊維の種類や量、こんにゃくを使った簡単なレシピについて紹介します。

1.こんにゃくの食物繊維について

食物繊維はこんにゃくをはじめとして様々な食品に含まれていますが、実は食べても消化して体に吸収することができません。では、食物繊維はどのような働きがあるのでしょうか。 食物繊維の種類についても触れながら説明していきます。

食物繊維には、水に溶けるタイプの「水溶性食物繊維」、水に溶けないタイプの「不溶性食物繊維」の2つがあり、こんにゃくは不溶性食物繊維に該当します。

これらはさらに複数の種類に分かれ、水溶性食物繊維にはグルコマンナンやペクチン、アルギン酸、アガロースなど不溶性食物繊維にはセルロースやヘミセルロースなどが含まれます。

食物繊維は、体にとって必要不可欠な栄養素というわけではありません。しかし、摂取することで、腸内環境の調整やコレステロール値・血糖値の抑制が期待できるため、健康な体を目指すうえでは重要だといえるでしょう。

2.こんにゃくの食物繊維量

こんにゃくに含まれる食物繊維について、精粉こんにゃくと生いもこんにゃくを例に含有量を紹介します。

2-1.精粉こんにゃく

精粉こんにゃくに含まれる食物繊維の量は、次のとおりです。

食物繊維の種類 食物繊維の量(可食部100gあたり)
水溶性食物繊維 0.1g
不溶性食物繊維 2.1g
食物繊維の総量 2.2g

参照:文部科学省「食品成分データベース

2-2.生いもこんにゃく

生いもこんにゃくに含まれる食物繊維の量は、次のとおりです。

食物繊維の種類 食物繊維の量(可食部100gあたり)
水溶性食物繊維 微量
不溶性食物繊維 3.0g
食物繊維の総量 3.0g

参照:文部科学省「食品成分データベース

3.食物繊維を含むこんにゃくを使用したレシピ

こんにゃくを使った料理は、手軽に食物繊維を摂取できます。ここでは、簡単に作れる2つのレシピを紹介します。

3-1.ほうれん草とこんにゃくの白あえ

もう一品欲しいときや、作り置きのおかずとして便利なレシピです。

【材料】4人分

  • ・ほうれん草 1把(200g)

  • ・こんにゃく 100g

  • ・木綿豆腐 200g

  • ・白炒りごま 大さじ2

  • ・砂糖 大さじ2

  • ・薄口しょうゆ 小さじ1

  • ・塩 小さじ 1/3

【作り方】

  • 1. 木綿豆腐はキッチンペーパーや布巾などで包み、上に重しを入れたバットやまな板を載せて30分ほど水切りをしておきます。豆腐の厚みが半分になるまで水切りを行なってください。

  • 2. ほうれん草は冷水に浸してシャキッとさせておきます。

  • 3. 鍋にお湯をわかし、塩を小さじ1/2~1(分量外)を入れ、ほうれん草の茎だけを30秒ほど茹でた後、葉先も入れて20秒ほど茹でます。茹であがったほうれん草は冷水で冷まし、水気を切った後に3cmの長さに切りましょう。

  • 4. こんにゃくは太めの千切りにして、熱湯で3分ほど茹でます。

  • 5. 白炒りごまをねっとりするまで摺ったら、1の豆腐と砂糖、薄口しょうゆ、塩を入れて混ぜましょう。

  • 6. ほうれん草とこんにゃくを入れてあえれば完成です。

3-2.こんにゃくのグラタン風

子どもにも食べやすいチーズとミートソースを使ったグラタン風のレシピを紹介します。

【材料】2人分

  • ・こんにゃく 1枚

  • ・塩 適量

  • ・こしょう 適量

  • ・ミートソース缶(市販品) 1/2缶

  • ・溶けるチーズ 15g

  • ・パセリのみじん切り 適量

【作り方】

  • 1. こんにゃくは両面に格子状の切り込みを浅く入れ、1.5cm角に切ります。

  • 2. 1のこんにゃくを5分ほど茹で、ザルにあげて水気を切っておきましょう。

  • 3. 耐熱容器にこんにゃくを入れ、塩、こしょうをふりかけ、ミートソース缶と溶けるチーズをかけます。

  • 4. 3をオーブントースターで10~12分ほど焼き、良い焼き目がついたらパセリのみじん切りを散らして完成です。

こんにゃくでお手軽に食物繊維を摂取しよう

こんにゃくには食物繊維が多く含まれています。食物繊維は、腸内環境を整えたり、生活習慣病を予防したりするのに役立つ成分です。

今回紹介した「ほうれん草とこんにゃくの白あえ」や「こんにゃくのグラタン風」を参考に、ご自宅の食卓にこんにゃくをぜひ摂り入れてみてください。

監修者情報

氏名:高橋健太郎(たかはし・けんたろう)
循環器内科医として臨床に関わりながら、心血管疾患のメカニズムを解明するために基礎研究に従事。現在はアメリカで生活習慣病が心血管疾患の発症に及ぼす影響や心血管疾患の新しい治療法の開発に取り組んでいる。国内・海外での学会発表や論文報告は多数。
日本内科学会認定内科医、日本循環器学会所属。