1.お腹のはりとストレスの関係性
お腹のはりや不快感には、ストレスによる自律神経の乱れが関係していることがあります。自律神経は、体を活発に動かす交感神経と、体を休める役割を持つ副交感神経に分かれています。
過度なストレスを受け続けて交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、身体的・精神的な不調を引き起こすのです。自律神経が乱れると、次のような症状が現れることがあります。
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・お腹のはり
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・腹痛
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・便秘
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・冷え
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・不眠
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・疲労感など
また、イライラや不安感など精神面でも安定しません。
これらの症状の予防や改善には、日常生活でのストレスのコントロールが重要です。そのためには、自分のストレスサインを知り、なるべく早く対処する必要があります。
2.ストレス解消のためのセルフケア
ストレスによる不調を改善するためには、ストレスを解消することが有効です。ここでは、ストレス解消のためにできるセルフケアについて紹介します。
2-1.睡眠
ストレス解消のためには、質の高い睡眠をとることが大切です。
適切な睡眠時間には個人差があるものの、日本人の場合は6~8時間を目安にしましょう。睡眠の質を上げるためには、寝る前にカフェインの摂取は控えることがポイントです。
さらに寝る前のスマートフォンの使用は、スムーズな寝つきを妨げます。日中眠くなる方や朝起きるのが苦手な方は、就寝前の習慣を見直してみてください。
2-2.食生活
健やかな体を維持するためには、一日3食の規則正しい食生活と、栄養バランスの良い食事が重要です。特に、朝食は寝ている間に消費した脳のエネルギーを補給するために、重要な役割を果たします。
脳のエネルギー不足は、集中力の低下やイライラなどを引き起こす原因です。脳は、睡眠中も働いておりエネルギーを使うため、朝食でしっかり脳にエネルギーを補充しましょう。
2-3.運動
適度な運動を習慣化することで、リフレッシュできます。激しい運動ではなく、一日約15分のウォーキングや体操などでもストレス解消には効果的です。
さらに、運動して体を疲れさせることで、質の高い睡眠を取れるでしょう。日頃から、階段を積極的に使って体を動かすこともおすすめです。
2-4.その他
リラックスできる時間をとることもストレス解消には有効です。次のような時間を持つとよいでしょう。
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・好みの音楽を聴く
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・腹式呼吸をする
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・ぬるいお湯に浸かってリラックスをする
このように、自分に合ったリラックス方法を探してみてください。
ストレスを解消してお腹のはりを改善しよう
過度のストレスは、自律神経のバランスを崩して、心身の不調につながる原因になりえます。ストレスはなるべく溜めこまず、ストレスを感じたら早めに解消しましょう。
ストレスを解消するには、睡眠の質や日頃の食事、生活習慣を改善することをおすすめです。現代では、ストレスを避けて通ることはできないといわれていますが、気軽に始められるストレス解消法から始めてみてください。
毎日のセルフケアが健康の第一歩です。
監修者情報
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。