かすみ目の原因・危険因子とは?
おもな症状についても紹介

最近は、パソコンやスマートフォンなどを長時間使用している機会が多く、目の疲れを感じる方が増えています。

なかには、目のかすみが気になるという方もいるのではないでしょうか。

目の不調には、目の使いすぎだけが原因ではなく、思わぬ病気や精神的な要因が隠れている可能性もあります。

今回は、かすみ目の原因や危険因子、おもな症状について解説します。

1.かすみ目が引き起こすおもな症状

まずは、かすみ目が引き起こす原因を説明します。かすみ目は、眼精疲労で起こる症状の一つです。以下のような症状が起こっていたら、目が疲れているといえるでしょう。

  • ・目の乾きを感じる

  • ・目やにが出る

  • ・目がかすむ

  • ・視力が低下している

  • ・ものが見えにくい

  • ・肩こりがある

  • ・眼痛がある

  • ・まぶしさを感じる

  • ・目が充血している

  • ・頭痛がある

  • ・吐き気がする

2.かすみ目の原因・危険因子

ここでは、かすみ目の原因をいくつか解説します。

2-1.長時間目を使う

長い時間のパソコン作業や細かい作業、車の運転などは、目に大きな負担をかけます。特にパソコン作業をする場合は、目を労わるために以下のことを心がけましょう。

  • ・ディスプレイとの距離は、30cm以上をキープする

  • ・ディスプレイは、机に対して垂直よりも少し上向きにする

  • ・部屋の照明が薄暗い場合は、デスクライトを活用する

  • ・目薬で潤いを保つ

  • ・部屋の湿度は50~60%に保つ

目を使う作業を1時間続けたら10分間の休憩を取ることで、目の疲労軽減につながります。

車を運転する際も、こまめに休憩を取るようにしましょう。

2-2.メガネやコンタクトレンズの度が合っていない

近視・遠視・乱視・老眼などがある場合、目のまわりの筋肉はピントを合わせるためにつねに緊張している状態になります。

また、メガネやコンタクトレンズの度が合っていないと目を酷使するため、定期的にメガネやコンタクトレンズの度数が目に合っているかどうか、視力検査をしましょう。

2-3.過度のストレス

過度のストレスによって、自律神経やほかの機能とのバランスが崩れると、眼精疲労に現れることもあります。

よく眠れていない、朝早く目覚めることが増えている、食欲や集中力がないなどの症状がある場合は、長時間ストレスにさらされていないかどうか、見直しましょう。

3.かすみ目はドライアイの可能性も?

目がかすんでいる症状がある場合は、ドライアイになっている可能性があります。

ドライアイは、目の表面に広がる涙の機能が崩れ、目に不快感や見えにくさなどが生じる病気です。
ドライアイになると、目の渇きのほか、目のかすみ、まぶしさ、疲れ目、目の痛みなど、さまざまな症状が現れます。

ドライアイを悪化させる要因は、以下のとおりです。

  • ・パソコンやスマートフォンなどの長時間使用(まばたきの減少により目が乾きやすい)

  • ・コンタクトレンズの使用(涙の層を不安定にさせる)

  • ・エアコンの使用(空気の乾燥により涙が蒸発しやすい) など

ドライアイ自体は、失明につながるような病気ではないものの、見え方や生活の質を低下させるおそれがあります。

気になる症状がある場合は、医師に相談しましょう。

かすみ目対策には目を労わる生活習慣をつけることが重要です

現代人は、パソコンやスマートフォンなど近いものを見る機会が多く、常に目を酷使しています。

かすみ目は、眼精疲労で起こる症状の一つです。そのため、目を使う作業を1時間続けたら10分間の休憩を取るなど、目を定期的に休ませる習慣をつけましょう。

また、メガネやコンタクトレンズの度が合っているか、ストレスが溜まっていないかをチェックすることも大切です。

大切な目を労わり、何らかの異常を感じたときには早めに眼科を受診しましょう。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。