1.さつまいもに含まれる栄養成分
さつまいもは、食物繊維の他にも注目すべき栄養成分が多く含まれていることが特徴です。
ここでは、食物繊維・ビタミンC・カリウムの3つの栄養素について、どれくらい含まれているのか見ていきましょう。
1-1.食物繊維
食物繊維の種類 |
可食部100gあたりの食物繊維の量 |
水溶性食物繊維 |
0.9g |
不溶性食物繊維 |
1.8g |
参照:文部科学省「食品成分データベース」
さつまいもには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を合わせて合計2.8gの食物繊維が含まれています。食物繊維には便通を整える働きがあるほか、余分な脂質や糖などを吸着して体外に出す働きもある成分です。
1-2.ビタミンC
さつまいもの可食部100gあたりには、ビタミンCが25mg含まれています。可食部100gあたり100mgのビタミンCが含まれているレモンと比べると、少なく感じるかもしれませんが、成人男性における一日の平均摂取推奨量が90mg、成人女性なら75mgになるので、さつまいもは良い摂取源となるでしょう。
人間はビタミンCを体内で作ることができないため、食べ物から摂取することが大切です。
1-3.カリウム
さつまいも可食部100gあたりには、カリウムが380mg含まれています。カリウムは塩分の調節をする働きがあるため、生活習慣病の予防に役立つといわれている成分です。その他、神経や筋肉の働きにも関わっています。
2.便秘予防が期待できるさつまいもレシピ
ここからは、食物繊維やビタミンCなどを豊富に含むさつまいもを、おいしく食べられるレシピを紹介します。
2-1.さつまいもとソーセージのコンソメ煮
最初に紹介するのは、子供でも食べやすいさつまいもとソーセージを使ったレシピです。
【材料】2人分
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・さつまいも 1本
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・ソーセージ 5本
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・水 300ml
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・コンソメキューブ 1個
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・塩 適量
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・こしょう 適量
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・パセリ(みじん切り) 適量
【作り方】
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1. さつまいもは皮をむき、縦半分に切ってから8mm幅の半月切りにします。
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2. ソーセージは食べやすい大きさに切っておきましょう。
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3. 鍋に水とコンソメキューブを入れて火にかけ、煮立ったらさつまいもとソーセージを入れて10分ほど煮ます。
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4. さつまいもがやわらかくなったら、塩とこしょうで味を調え、器に盛り付けてパセリを散らしたら完成です。
2-2.さつまいもとえびのかき揚げ
次に紹介するのは、さつまいものホクホクとした食感を楽しめるかき揚げのレシピです。
【材料】2人分
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・さつまいも1/2本
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・玉ねぎ 1/4個
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・むきえび 70g
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・塩 適量
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・片栗粉 適量
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・酒 適量
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・薄力粉 大さじ1/2
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・天ぷら粉 30g
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・水 適量
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・揚げ油 適量
【作り方】
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1. さつまいもはやや太めの細切りにし、玉ねぎは薄切りにします。
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2. むきえびは塩と片栗粉、酒でよくもみ、水洗いをしたあとに水気を切って2~3等分に切っておきましょう。
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3. 1と2をボウルに入れ、全体に薄力粉をまぶします。
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4. 天ぷら粉と水を混ぜて衣を作り、3に加えてよく混ぜましょう。
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5. 170度に熱した揚げ油に4を適量ずつ入れ、火が通るまでしっかり揚げたら完成です。
2-3.さつまいもとツナのパセリサラダ
最後に、さっぱりとした味わいのさつまいもを楽しめるサラダのレシピを紹介します。
【材料】2人分
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・さつまいも 200g
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・玉ねぎ 1/8個
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・ツナ缶(小) 1缶
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・塩 適量
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・こしょう 適量
<A>
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・パセリのみじん切り 大さじ1.5
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・白ワインビネガー 大さじ2
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・オリーブ油 大さじ2.5
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・塩 適量
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・こしょう 適量
【作り方】
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1. さつまいもは皮をところどころむき、1cm角に切って水にさらしておきます。
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2. 鍋にさつまいもと水を入れて火にかけ、やわらかくなるまで煮たら水気を切り、塩・こしょうで下味をつけましょう。
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3. 玉ねぎは薄切りにして水にさらします。
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4. <A>をよく混ぜ合わせ、2のさつまいもと水気を切った玉ねぎ、汁気を切ったツナ缶を加えて混ぜたら完成です。
便秘予防のためにさつまいもを摂取しましょう
さつまいもは食物繊維を豊富に含むため、便秘の予防に役立ちます。食物繊維以外に、ビタミンCやカリウムも含まれており、美容にも健康にもうれしい食品です。
さつまいもは自然な甘みが特徴的ですが、スパイスや乳製品などさまざまな食品と相性が良いことでも知られています。
今回紹介した「さつまいもとソーセージのコンソメ煮」や「さつまいもとえびのかき揚げ」などを参考に、日々の食事にさつまいもをぜひ取り入れてみてください。
監修者情報
氏名:高橋健太郎(たかはし・けんたろう)
循環器内科医として臨床に関わりながら、心血管疾患のメカニズムを解明するために基礎研究に従事。現在はアメリカで生活習慣病が心血管疾患の発症に及ぼす影響や心血管疾患の新しい治療法の開発に取り組んでいる。国内・海外での学会発表や論文報告は多数。
日本内科学会認定内科医、日本循環器学会所属。