ドライアイ対策に良い栄養素と食べ物|おすすめのレシピも紹介

「目が乾燥して、かすむ」「目ヤニや涙が出るし、なんだか見えづらい気がする」といった目の不調は、ドライアイが原因になっている場合があります。

ドライアイは、パソコンやスマートフォンなどの画面を長時間見続けるなど、生活習慣の影響で悪化しやすい病気です。目を酷使しない生活習慣を送るとともに、目に優しい栄養素を食品から摂取することが大切です。

今回は、ドライアイの概要と、目の健康サポートにおすすめの食べ物について解説します。

1.ドライアイとは?

涙の分泌量や質が低下し、目の不調が起こる状態をドライアイといいます。目の乾燥やかすみ目、視力低下、目の痛みなど、ドライアイの症状はさまざまです。

ドライアイは加齢や喫煙、コンタクトレンズの使用などが影響して、起こりやすくなるとされています。その他、長時間パソコン画面を見続けて目を酷使したり、部屋の湿度が低すぎたりするのもドライアイの要因です。

まばたきせずに10秒以上目を開けていられない人は、ドライアイになっているおそれがあるので注意しましょう。

2.ドライアイ対策におすすめの栄養素と食べ物

ドライアイ対策には要因となるものを取り除くことが重要ですが、食生活で目の健康をサポートするのもおすすめです。ビタミンAやβカロテン、ビタミンB1・B12、タウリンなどを積極的に摂取しましょう。

ビタミンAは、目に存在する角膜細胞を新しく作り、角膜表面を守る粘液成分にもなる栄養素です。光を感知する網膜細胞の材料でもあり、ニンジンやカボチャ、うなぎなどから摂取できます。カボチャやモロヘイヤなど緑黄色野菜に豊富なβカロテンは、ビタミンAの材料になり、余った分は貯蔵されるという性質があります。

また、ビタミンB1・B12は目の疲労回復にも効果的なビタミンであり、B1は豚肉や大豆など、ビタミンB12はシジミやイクラなどに豊富に含まれている栄養素です。そして、サバやマグロの血合いなどに多く含まれるタウリンは、ヒトの網膜をはじめ全身に存在する物質です。目の疲労回復を助ける働きがあるといわれているため、積極的に摂取するとよいでしょう。

目を過剰な活性酸素のダメージから守る、抗酸化成分を摂取するのもおすすめです。アントシアニンは抗酸化作用のあるポリフェノールの一種であり、ブルーベリーや黒大豆などに豊富に含まれています。アントシアニンには、物を見るときに目から脳へと送られる信号の伝達物質をサポートする働きもあるといわれています。

イワシやマグロなど青魚に多く含まれるDHAやEPAはヒトの網膜にも多く存在し、目の健康のためにも積極的に摂りたい栄養素です。紫外線から網膜を守るといわれるルテインを、ブロッコリーやほうれん草などで摂取するのもよいでしょう。

3.ドライアイ対策におすすめのレシピ

目をいたわりたい人におすすめの、栄養豊富なレシピを紹介します。

3-1.ブルーベリースペアリブ

アントシアニンが豊富なブルーベリーを、メインディッシュでおいしく摂れるレシピです。使用するブルーベリージャムは、十分な甘みがあり、粒が残っているタイプの製品を選ぶとよいでしょう。

【材料】(2人分)

  • • スペアリブ 4本

  • • 塩 少々

  • • こしょう 少々

  • • ブルーベリージャム 80g

  • • 赤ワイン 50mL

  • • しょうゆ 50mL

  • • 粗挽き黒こしょう 少々

  • • クレソン 適量

【作り方】

  • 1.スペアリブを半分にカットし、塩・こしょうを振ります。

  • 2.ビニール袋やバットにブルーベリージャム、赤ワイン、しょうゆを入れて混ぜ、30分~1時間ほどスペアリブを漬けます。

  • 3.2からスペアリブを取り出し、漬け汁は捨てずに取っておきます。クッキングシートを敷いた天板にスペアリブを並べたら、220度に温めたオーブンで10分ほど焼き、裏返してさらに7分ほど焼きます。

  • 4.小鍋に3で残しておいた漬け汁を入れて火にかけ、10分ほど煮詰めてとろみのあるソースにします。

  • 5.スペアリブが焼けたら、皿に並べて4と粗挽き黒こしょうをかけます。お好みでクレソンを添えて完成です。

生活習慣と食生活でドライアイ対策をしましょう

ドライアイとは、涙液の量や質の低下によって、目の乾燥や異物感などが起こることです。

加齢や目の酷使、喫煙など、ドライアイを悪化させる危険因子には、さまざまなものがあります。そのため、ドライアイの悪化を防ぐには、パソコンの画面を長時間見すぎないようにして目を休めるなど、生活習慣の工夫が欠かせません。

また、ドライアイ対策としては、目の健康をサポートするビタミンや、抗酸化作用のある成分などを食事で摂取するのもおすすめです。できることから一つずつ、目をいたわる習慣を始めましょう。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。