頭がぼーっとする原因や症状|関連している疾患や対策方法を紹介

「頭がぼーっとしていて集中できない」「やる気が起きない」といった経験はありませんか。

栄養や睡眠が不足していたり、何らかの疾患を抱えていたりすると、頭がぼーっとする可能性があります。

今回は、頭がぼーっとする原因や症状、関連する疾患や対策方法を紹介します。

1.頭がぼーっとする原因はさまざま

頭がぼーっとする場合、きちんと食事を摂っていないことが原因かもしれません。食事を摂らないと脳のエネルギーが不足するため、集中力が低下します。

睡眠不足も、頭がぼーっとする原因の一つです。慢性的な睡眠不足は、眠気・意欲低下・記憶力の減退を引き起こします。

その他、ストレスにより気分が落ち込んでいるなどといった原因が挙げられます。

2.頭がぼーっとする症状と関連する疾患

頭がぼーっとする症状には、関連する疾患がいくつかあります。ここでは、それらの疾患の特徴を見てみましょう。

2-1.自律神経失調症

自律神経失調症とは、ストレスなどが原因で、自律神経のバランスが崩れることにより生じる疾患です。

眠れない・疲れがとれないなどの全身的な症状のほか、頭痛・動悸・めまいのような器官的な症状や、イライラ・不安感のような精神的な症状が見られます。

2-2.慢性疲労症候群

慢性疲労症候群とは、強い全身の倦怠感・微熱・筋力低下・頭痛・思考力や集中力低下などの症状が見られる疾患です。

原因不明の疾患であり、通常の疲れによる症状とは異なり、慢性疲労症候群による症状は心身を休めても回復せず、半年以上も続くとされています。

2-3.低血圧

収縮期血圧(最高血圧)が100mmHg未満だと低血圧とみなされます。低血圧のおもな症状は、立ちくらみ・頭痛・倦怠感・集中力の低下などです。

立ち上がったときや体を起こしたときに血圧が低下し、めまいや失神を引き起こす場合は、低血圧のなかでも「起立性低血圧」に該当します。

3.頭がぼーっとするときの対策

「いつも朝食を抜いている」など栄養不足の可能性がある場合は、食事からしっかりとエネルギーを補給すると、頭がぼーっとするのを防げます。

頭がぼーっとすることへの対策だけでなく、さまざまな疾患を予防するためにも、十分な睡眠時間を確保しましょう。

なお、休養しても回復しない場合は、慢性疲労症候群のような疾患が隠れているおそれがあるため、医療機関を受診してください。

頭がぼーっとする原因を見極めて対策をとりましょう

頭がぼーっとしたら、まずは栄養不足や睡眠不足を疑って、食事や睡眠をしっかりと取りましょう。

生活習慣を見直しても症状が改善しない場合は、医療機関を受診し疾患を見つけることが大切です。

すっきりとした気持ちで毎日を元気に過ごせるよう、朝食をしっかりとるなどの適切な対策をとってみてください。

監修者情報

氏名:高橋健太郎(たかはし・けんたろう)
循環器内科医として臨床に関わりながら、心血管疾患のメカニズムを解明するために基礎研究に従事。現在はアメリカで生活習慣病が心血管疾患の発症に及ぼす影響や心血管疾患の新しい治療法の開発に取り組んでいる。国内・海外での学会発表や論文報告は多数。
日本内科学会認定内科医、日本循環器学会所属。