女性ホルモンを増やす方法とは?
ホルモン減少による影響についても解説

「女性ホルモンが減ると、どのような影響があるのだろう?」
「女性ホルモンを増やす方法はあるの?」このような疑問を持つ女性の方は多いのではないでしょうか。

女性の美容や健康を考えるうえで欠かせないのが、女性ホルモンの影響です。女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンの2種類があり、小児期から老年期にかけての卵巣機能の変化によって女性ホルモンの分泌量は大きく変動します。

今回は女性ホルモンの減少による影響や、女性ホルモンが気になる方におすすめのレシピなどを紹介します。

1.女性ホルモンとは

女性ホルモンとは卵巣から分泌されるホルモンであり、女性の月経周期を形成したり、女性の美容や健康の維持に関与したりする働きを持っています。

女性ホルモンには卵胞ホルモン「エストロゲン」と黄体ホルモン「プロゲステロン」の2種類が存在し、それぞれ異なる作用を発揮します。子宮内膜を肥厚させて妊娠に備えたり、骨密度やコレステロール値の適正維持に関わったりするのがエストロゲンの代表的な働きです。

一方で、プロゲステロンは、妊娠の維持や基礎体温の上昇などに関与します。

2.女性ホルモンが減少するとどうなる?

加齢によって卵巣機能が衰えて女性ホルモンが減少すると、女性の心身にはさまざまな変化が起こります。

一般的に閉経前後5年間にあたる45歳から55歳頃の時期は更年期と呼ばれており、エストロゲンの分泌低下に関連するのぼせや発汗、イライラ感、不眠などの不調が出る人もいます。これらの不調は、更年期障害の代表的な症状です。

3.女性ホルモンを増やす方法

女性ホルモンを増やすために、医療機関でホルモン補充療法が行なわれる場合があります。また、更年期障害では症状に応じて漢方薬や向精神薬などが処方されるケースも見られます。

食事面では、エストロゲンと似た働きをするといわれる大豆イソフラボンを摂取するのもおすすめです。大豆イソフラボンは大豆に含まれる成分で、特に胚芽部分に多く含まれることが知られています。

4.大豆を使った料理レシピ

大豆をしっかり食べられるおすすめレシピを紹介します。

4-1.豆まめたっぷり!大豆とおからのキッシュ

大豆をたっぷり食べたい人におすすめの、大豆とおからのキッシュです。

【材料】4人分

  • ・大豆 1/2カップ

  • ・おから 200ml

  • ・玉ねぎ 1/2個

  • ・ブロッコリー 1/4個

  • ・ミニトマト 6粒

  • ・ベーコン 2枚

  • ・バター 10g

  • ・冷凍パイシート 2枚

  • ・牛乳 200ml

  • ・固形スープの素 1個

  • ・卵 2個

  • ・ピザ用チーズ 60g

  • ・トマトケチャップ 適量

  • ・ベビーリーフ 1袋

【作り方】

  • 1. 大豆を水洗いしてたっぷりの水に一晩浸けてから、厚手の鍋でゆでます。噛むとやや歯ごたえがある固さになったら、ザルにあげましょう。

  • 2. おからを耐熱容器に入れて、ラップをかけずに電子レンジで3~4分加熱します。パラパラの状態になったらOKです。

  • 3. 冷凍パイシートを解凍してからパイ型に敷き詰めます。

  • 4. 玉ねぎを粗みじん切り、ブロッコリーは軸を1cm角にカットして、つぼみをほぐしましょう。ミニトマトを半分にカットし、ベーコンを1cm角に切ります。

  • 5. フライパンにバターを溶かし、中火で4.の玉ねぎを炒めます。透明になったところで4のブロッコリー、ベーコン、ミニトマトと1の大豆を加えて、固形スープの素と牛乳を入れます。さっと煮立てたら火を止め、2のおからを加えてよく混ぜましょう。

  • 6. 粗熱が取れた5に、割りほぐした卵とピザ用チーズ半分(30g)を混ぜて、3の型に入れます。半分残しておいたピザ用チーズを上から載せて、1000wのオーブントースターで10~15分加熱してください。

  • 7. 表面がグツグツして焦げ目が付いたら完成です。冷めたら切り分け、皿に盛ってベビーリーフとトマトケチャップを添えましょう。

5で長く煮すぎると、ミニトマトが煮崩れてしまうので少し回りが崩れてきたら火を止めるときれいにできます。6でキッシュ表面が焦げてきたら、全体にしっかり火が通るようにアルミホイルで覆ってください。

4-2.こんにゃくと大豆の旨煮

ヘルシーなこんにゃくと一緒に大豆を食べられる旨煮です。

【材料】2人分

  • ・こんにゃく 1枚

  • ・水煮大豆 70g

【A】

  • ・だし 200ml

  • ・砂糖 大さじ1.5

  • ・みりん 大さじ1

  • ・しょうゆ 大さじ2

【作り方】

  • 1. こんにゃくを7~8mmの薄切りにして、広い面の真ん中に2~3cmの切り込みを入れます。こんにゃくの両端を中央の穴に入れたら反対側から出し、手綱こんにゃくを作りましょう。

  • 2. 沸騰した湯に1を入れて、もう一度沸騰したところでザルにあげます。

  • 3. 鍋で【A】を沸かして、2と水煮大豆を加えて中火にかけます。沸騰後に弱火にして落しぶたをし、15~18分ほど煮たらできあがりです。

お好みで煮汁に赤唐辛子を加えて煮ると、味が引き立ちます。

4-3.大豆とにんじんの洋風あえ物

アンチョビやバジルソースなどの洋風の味わいが、大豆の旨味を引き立ててくれるおしゃれなあえ物です。

【材料】2人分

  • ・大豆(乾燥) 50g

  • ・にんじん 5cm

  • ・アンチョビ(みじん切り) 1切れ分

  • ・ハーブソルト 少々

  • ・バジルソース 大さじ1

  • ・マヨネーズ 大さじ1

  • ・塩 適量

  • ・オリーブ油 大さじ1/2

【作り方】

  • 1. 大豆を軽く洗って3倍量の水に入れ、一晩浸けます。浸け汁ごと火にかけて、煮立ったら弱火にしてアクを取りながら1時間くらい煮ましょう。大豆がやわらかくなったらOKです。

  • 2. にんじんを千切りにして、塩を振ったらしばらく置いておきます。

  • 3. オリーブ油とアンチョビをフライパンに入れて熱し、1の大豆の水気を切ってから加えます。大豆に軽く焼き色が付くまで炒ったら、ハーブソルトで味付けしましょう。

  • 4. ボウルに2の水気を軽く絞って入れ、3とバジルソース、マヨネーズを加えて味付けをしたら完成です。

1の工程では、大豆は弱火でじっくりとゆでましょう。途中で水が少なくなった場合には水を足して、大豆を指でつぶせる固さまでやわらかくするのがポイントです。

女性ホルモンの減少に負けない、健やかな毎日を送りましょう

女性の美容と健康に関わる女性ホルモンですが、加齢にともない卵巣機能が低下すると、女性ホルモンの分泌量も低下することが知られています。

40代半ばから50代半ばにかけての更年期には、エストロゲンの分泌が急激に減少して動悸やイライラなどの更年期障害に悩まされる人も多くなります。

女性ホルモンを増やすには栄養豊富な食事を心がけ、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きを持つ大豆イソフラボンを取り入れるのがおすすめです。心と体の健康維持を意識しながら、大豆料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。

監修者情報

氏名:高橋健太郎(たかはし・けんたろう)
循環器内科医として臨床に関わりながら、心血管疾患のメカニズムを解明するために基礎研究に従事。現在はアメリカで生活習慣病が心血管疾患の発症に及ぼす影響や心血管疾患の新しい治療法の開発に取り組んでいる。国内・海外での学会発表や論文報告は多数。
日本内科学会認定内科医、日本循環器学会所属。