1.ヨーグルトに含まれるタンパク質の量
まずは、ヨーグルトに含まれているタンパク質の量を解説します。
※可食部100g当たり
食品名 |
タンパク質量 |
全脂無糖 |
3.6g |
低脂肪無糖 |
3.7g |
無脂肪無糖 |
4.0g |
参照:文部科学省「食品成分データベース」
タンパク質には数万もの種類が存在し、免疫機能をサポートするタンパク質や代謝、体の機能を整えるタンパク質など、それぞれ異なる働きをしています。
一日に必要なタンパク質の摂取目安量は、性別や年齢で異なり、男性の場合18~64歳で65g、65歳以上で60g、女性の場合は18歳以上で50gが目安です。タンパク質の不足は、免疫機能や筋力の低下につながります。特に高齢者はタンパク質が不足しがちな傾向にあるため、積極的に摂取することが大切です。
2.ヨーグルトはカルシウムや乳酸菌も豊富に含む
ヨーグルトは、タンパク質以外にもカルシウムや乳酸菌を豊富に含んでいます。ここでは、カルシウムと乳酸菌の働きについて解説しましょう。
2-1.骨を丈夫にするカルシウムが豊富
カルシウムは、牛乳や乳製品に豊富に含まれています。牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなる方は、ヨーグルトでもカルシウムを摂取できるためおすすめです。
特にカルシウムを効率良く摂取するなら、腸内が酸性になっている食前が適しています。
カルシウムの働きは、骨や歯を丈夫にするだけでなく、筋肉の動きや細胞分裂のサポートなどさまざまなものがあります。
ヨーグルトに含まれるカルシウムの量は、次のとおりです。
※可食部100g当たり
食品名 |
カルシウム量 |
全脂無糖 |
120mg |
低脂肪無糖 |
130mg |
無脂肪無糖 |
140mg |
参照:文部科学省「食品成分データベース」
カルシウムの一日の摂取目安量は、男性の場合、18~29歳なら800㎎、30~74歳なら750㎎、75歳以上なら700㎎です。女性では、18~74歳で650㎎、75歳以上で600㎎と設定されています。
2-2.腸内環境を整える作用がある
乳酸菌には、腸内環境を整えて免疫機能を改善する作用があります。腸内環境を整えるためにヨーグルトを食べるなら、食後がおすすめです。胃酸が弱まっている食後は、乳酸菌が胃酸によって壊れにくいため、効率良く摂取できます。
3.ヨーグルトを使った料理レシピ
ここでは、ヨーグルトを使ったおすすめのレシピを2つ紹介します。
3-1.アボカドとヨーグルトのディップ
まず紹介するレシピは、サッと作って食べられる「アボカドとヨーグルトのディップ」です。
【材料】2人分
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・アボカド 1/2個
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・玉ねぎ(みじん切り) 大さじ1
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・ヨーグルト 大さじ2/3
-
・レモン汁 適量
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・塩 適量
-
・こしょう 適量
-
・パプリカ(粉末) 適量
-
・クラッカーなど 適量
【作り方】
-
1. 種と皮を取り除いたアボカドを適当な大きさにカットします。玉ねぎをみじん切りして、水にさらしましょう。
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2. カットしたアボカドを滑らかになるまで、スプーンやすりこぎなどで潰します。みじん切りにした玉ねぎの水気をしっかり切り、ヨーグルト・レモン汁・塩・こしょうを入れて混ぜ合わせましょう。
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3. 最後にクラッカーを添えてお皿に盛り、粉末のパプリカを振りかけたら完成です。
3-2.えびのソテー ヨーグルトタルタルソース添え
次に紹介するレシピは、水切りヨーグルトを使ったヘルシーな「えびのソテー ヨーグルトタルタルソース添え」です。
【材料】2人分
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・えび 8尾
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・玉ねぎ 20g
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・ゆで玉子 1個
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・ピクルス 1本
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・パセリ 適量
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・塩 適量
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・こしょう 適量
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・片栗粉 適量
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・小麦粉 大さじ1
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・オリーブ油 大さじ1/2
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・レタス 2枚
(A)
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・ギリシャヨーグルト 100g
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・はちみつ 小さじ1
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・塩 小さじ1/4
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・レモン汁 小さじ2
【作り方】
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1. 最初にえびの下処理をしましょう。えびの殻と背ワタを取ったら、塩と片栗粉をすり込んでよく揉みます。それから水で洗い流して、水分をしっかり拭き取りましょう。
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2. 玉ねぎはみじん切りにしてから水に約5分さらして、水気を切ります。ゆで玉子・ピクルス・パセリをみじん切りにしましょう。
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3. (A)の材料をしっかり混ぜ合わせたら、2を入れてソースを作ります。
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4. 下処理をした1のえびに塩・こしょうを振って下味を付け、小麦粉をまぶしましょう。
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5. オリーブ油を敷いたフライパンを中火で熱し、えびを焼きます。えびの両面に焼き色が付き、火が通ったらフライパンから取り出しましょう。
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6. お皿に千切りにしたレタスとえびを載せ、タルタルソースをかけたら完成です。
ヨーグルトを活用して効率良く栄養を補給しましょう
ヨーグルトには、タンパク質やカルシウム、乳酸菌などの栄養が豊富に含まれています。タンパク質は、免疫機能の向上に効果的です。乳酸菌は腸内の環境を整える作用があり、カルシウムは骨や歯を頑丈にする効果が期待できます。また、牛乳が苦手な方でもヨーグルトなら摂取しやすいのが魅力です。
食べるタイミングやレシピを工夫して毎日ヨーグルトを食べることで、健康的な日々を過ごせるでしょう。
監修者情報
氏名:高橋健太郎(たかはし・けんたろう)
循環器内科医として臨床に関わりながら、心血管疾患のメカニズムを解明するために基礎研究に従事。現在はアメリカで生活習慣病が心血管疾患の発症に及ぼす影響や心血管疾患の新しい治療法の開発に取り組んでいる。国内・海外での学会発表や論文報告は多数。
日本内科学会認定内科医、日本循環器学会所属。