夏野菜の種類と含まれる栄養素を解説
おすすめレシピ4選も紹介

夏野菜とは、その名のとおり夏に旬を迎える野菜を指します。旬の野菜は新鮮で栄養価が高いのに加え、手頃な値段で手に入りやすいのが特徴です。

今回は、代表的な夏野菜の種類と、それぞれに含まれる栄養素、夏野菜を使ったおすすめのレシピを紹介します。

1.夏野菜の種類と含まれる栄養について

夏野菜の種類と、それぞれの夏野菜に含まれる代表的な栄養素は、次のとおりです。

夏野菜の種類 栄養素など
トマト ビタミンA、ビタミンC、リコピン
なす ポリフェノール
きゅうり ビタミンC、カリウム
ピーマン ビタミンC、カロテン
パプリカ ビタミンC、カロテン
えだまめ カルシウム、イソフラボン、ビタミンC、カロテン
ゴーヤ
(にがうり)
ビタミンC、葉酸、食物繊維、モモルデシン
ズッキーニ カロテン、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB2、ビタミンK
とうもろこし
(スイートコーン)
ビタミンB1、ビタミンB2、カリウム
かぼちゃ ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE
さやいんげん ビタミンC、カロテン、カリウム、アミノ酸
おくら ビタミンB1、ビタミンB2、食物繊維
みょうが カリウム、アルファピネン
モロヘイヤ カリウム、カルシウム、マンナン

トマトに含まれるリコピンや、なすの皮に含まれるポリフェノール成分には、抗酸化作用があります。

ピーマン・パプリカ・えだまめ・ズッキーニ・さやいんげんに含まれるカロテンは、免疫力を高めるといわれる栄養素です。

また、ゴーヤに含まれる苦味成分のモモルデシンには、胃液の分泌を促し、食欲を増進させる効果があります。

2.栄養豊富な夏野菜を使った料理レシピ4選

先ほど紹介した夏野菜は、幅広い料理に活用できます。ここでは、夏野菜を使った料理レシピを4つ紹介します。

2-1.夏野菜のハーブマリネ

夏野菜のうち、なす・ズッキーニ・パプリカを使ったレシピです。このほかに、にんじんや玉ねぎを使ってもよいでしょう。

【材料】(2人分)

  • ・なす 1/2本

  • ・ズッキーニ 1/3本

  • ・赤パプリカ 1/4個

  • ・黄パプリカ 1/4個

  • ・エリンギ(小) 1本

  • ・パセリやタイムなどのハーブ 適量

  • ・オリーブ油 大さじ1.5

(A)

  • ・オリーブ油 大さじ1/2

  • ・白ワインビネガー 大さじ1/2

  • ・塩 適量

【作り方】

  • 1. なすとズッキーニは8mmほどの幅に輪切りにします。赤パプリカと黄パプリカは食べやすいサイズにし、エリンギは縦に6~8等分にします。

  • 2. ハーブをみじん切りにしたら(A)と混ぜ合わせ、マリネ液を作ります。

  • 3. オリーブ油を熱したフライパンで、1を焼きます。

  • 4. 野菜が焼けたら取り出し、2のマリネ液に漬けて完成です。

2-2.トマトとおくらのツナサラダ

夏野菜のうち、トマトとおくらを使ったサラダレシピです。大きなトマトではなく、ミニトマトを使ってもよいでしょう。

【材料】(2人分)

  • ・トマト 1個

  • ・おくら 1袋

  • ・ツナ缶(小) 1缶

  • ・レモン汁 小さじ2/3

  • ・しょうゆ 小さじ1

【作り方】

  • 1. トマトは2cm角に切ります。

  • 2. おくらは熱湯で下ゆでして、食べやすいサイズに切ります。

  • 3. ボウルに1と2、軽く油を切ったツナ缶・レモン汁・しょうゆを入れ、あえたら完成です。

2-3.れんこんとかぼちゃの甘辛風

夏野菜のかぼちゃを使った和食レシピです。ボリュームを出したいときには、鶏もも肉を追加するのがおすすめです。

【材料】(2人分)

  • ・れんこん 120g

  • ・かぼちゃ 1/8個

  • ・片栗粉 大さじ1

  • ・揚げ油 適量

(A)

  • ・はちみつ 大さじ1

  • ・酒 大さじ1.5

  • ・しょうゆ 大さじ1.5

【作り方】

  • 1. れんこんは皮をむき、縦半分に切ったら8mmほどの幅で半月切りにします。かぼちゃはワタと種を取り除き、食べやすいサイズに切ります。

  • 2. 1に片栗粉をまぶして170度に熱した油で揚げ、火が通ったら取り出します。

  • 3. フライパンに(A)を入れて火にかけ、沸騰したら2を加えます。タレを全体に絡めて完成です。

2-4.きゅうりとザーサイの中華風

夏野菜のきゅうりを使った、おつまみレシピです。きゅうりは低カロリーなので、カロリーを気にする方にもぴったりでしょう。

【材料】(2人分)

  • ・きゅうり 1本

  • ・ちくわ 1本

  • ・ザーサイ 20g

  • ・塩 適量

  • ・白ごま 適量

(A)

  • ・酢 小さじ1.5

  • ・しょうゆ 小さじ1/2

  • ・ごま油 小さじ1

【作り方】

  • 1. きゅうりは3mmほどの幅で斜め薄切りにして、塩もみをします。

  • 2. ちくわは5mmほどの幅で斜め薄切りにし、ザーサイは細く切ります。

  • 3. ボウルに(A)を入れて混ぜ合わせます。

  • 4. 1の水気を絞ったら、2とともに3のボウルに加え、あえたら完成です。

夏野菜で栄養を補給して暑い季節を元気に乗り切りましょう

トマトの赤・きゅうりの緑・とうもろこしの黄色など、夏野菜は鮮やかな色のものが多いため、今回紹介したように料理に加えると、食卓が華やかになるでしょう。

野菜は一年中購入できますが、旬かどうかで栄養成分に差があるため、より多くの栄養を摂るためには旬を意識することが大切です。

夏は暑さで食欲が湧きにくくなるため、栄養豊富な夏野菜を食べて元気に乗り切りましょう。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。