目次
1.スタミナとは
スタミナとは、全身持久力のことです。心肺持久力とも呼ばれ、長い時間にわたって体を動かせる能力のことを指しています。筋力や瞬発力などと並び、運動能力の指標となるものの一つにもなっています。
運動生理学の分野では、スタミナは最大酸素摂取量を使って評価します。有酸素運動で消費したエネルギーは、運動中に消費した酸素量を測ることで推定するため、そのことから、最大酸素摂取量が多い方ほどスタミナがあることになるのです。
運動や仕事をするときなど、体を持続的に動かすときに必要になるスタミナ。「スタミナが切れて試合で十分な結果を残せなかった」「途中でパフォーマンスが低下してしまった」という経験がある方もいるのではないでしょうか。
スタミナは能力を発揮するためだけではなく、健康を維持するためにも必要なものです。今回は、スタミナとはそもそも何なのか、どうすれば向上させられるのかなどを詳しく解説します。
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スタミナとは、全身持久力のことです。心肺持久力とも呼ばれ、長い時間にわたって体を動かせる能力のことを指しています。筋力や瞬発力などと並び、運動能力の指標となるものの一つにもなっています。
運動生理学の分野では、スタミナは最大酸素摂取量を使って評価します。有酸素運動で消費したエネルギーは、運動中に消費した酸素量を測ることで推定するため、そのことから、最大酸素摂取量が多い方ほどスタミナがあることになるのです。
スタミナは、健康と密接な関係があります。実は、スタミナがある方ほど死亡リスクが低くなることがわかっているのです。スタミナは心肺機能の高さを示していることなどから、スタミナがある方は全身組織が強いことがその理由とされています。
また、スタミナがあるとエネルギーを効率よく使えるので、スタミナが乏しい方と比較すると、同じ行動をするにも無理をせずに体を動かせるのも特徴でしょう。普段から活動量が多ければ、適切な血糖値のコントロールができ、生活習慣病予防への効果が期待できます。
スタミナをつけることで、今まではなんとかやりこなせていた行動が容易になるなど、無理をせずに体を動かせるようになれば、自ずと活動量が増えていき、結果として死亡リスクを低下させることができでしょう。
スタミナを向上させると心臓や肺の機能がよくなることから、肥満の解消や生活習慣病の予防につながります。健康な生活を続けるためにスタミナはとても大切なものです。
では、どうすればスタミナを向上させられるのでしょうか。スタミナをつける方法としては、運動や食事が知られています。
スタミナをつけるために効果的なのが有酸素運動です。有酸素運動とは、筋トレとは違い筋肉への負荷が比較的軽い運動のことを指します。例えば、エアロビクスや水泳、ジョギングやウォーキングなどが有酸素運動の代表例です。
有酸素運動を行なうと、肺や心臓の働きが強化され血流がよくなり、体内に取り込まれる酸素量が増えることで、活動量の増加が期待できるでしょう。体を動かす量が増えると、自然に生活習慣病の予防にもなります。
また、普段の生活より10分だけ多く体を動かす習慣をつけるだけで、健康寿命が延ばすことが可能です。健康寿命とは、日常生活に制限なく過ごすことができる期間をいいます。スタミナを向上させることは、寝たきりや介護が必要な状態になるのを防ぐ効果もあるといえるでしょう。
体を動かすエネルギー源となるものとしては、炭水化物のほかに脂質やたんぱく質があります。いわゆる三大栄養素と呼ばれるものです。三大栄養素のうち、炭水化物はエネルギーとして使われる割合が特に多くなっています。
炭水化物は、体内でグリコーゲンとして蓄えられる栄養素です。グリコーゲンは筋肉や肝臓に貯蔵され、必要なときにエネルギーとして利用されます。しかし、蓄えておけるグリコーゲンの量には限りがあるため、こまめに炭水化物を摂ることが大切です。
また、体を動かした直後に炭水化物を摂取することでグリコーゲンの枯渇を防ぐことも可能です。運動後に炭水化物を摂取するように心がけるのもスタミナの維持に大切です。
スタミナとは、一般的に心肺機能のことを指し、スタミナがあるほど体を長時間動かすことが可能です。運動をしたり食事に気を遣ったりすることでスタミナをつけられます。
例えば、有酸素運動はスタミナをつけるために効果的な運動です。継続することで心臓や肺の機能を向上できます。エネルギーを効率よく作るために、炭水化物を摂取することも大切です。炭水化物を摂ることでグリコーゲンが作られ、エネルギー不足を防げます。
スタミナの向上は、血糖値の適切なコントロールや生活習慣病の予防にも効果的です。運動や食事でスタミナをつけ、健康的な毎日を送りましょう。
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。
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