1.複数のサプリメントを同時に飲んでも大丈夫?
複数のサプリメントを同時に飲んでも問題ないかどうかは、サプリメントの種類によります。
例えば、ビタミンB群のサプリメントの場合は、単独で使うよりも複数を組み合わせたほうが効果的なケースもあるでしょう。実際、ビタミンB6やB12など複数のサプリメントを併用したことで、より健康効果が高まったというデータがあります。
ほかに、鉄のサプリメントとビタミンC、カルシウムとビタミンDを併用することで吸収を促すことが可能です。
一方で、組み合わせに注意が必要なサプリメントもあります。例えば、食物繊維と同時にミネラルを摂ると、食物繊維の働きでミネラルの吸収が悪くなってしまいます。
また、似たような働きのサプリメントを併用すると、成分を過剰に摂取してしまうこともあります。同時に飲んで良いか不安なときは、薬剤師に相談してから使いましょう。
2.サプリメントの飲み方
サプリメントを飲む場合は、水やぬるま湯で飲むのがおすすめです。商品によっては、牛乳やヨーグルトに混ぜるとおいしく飲めるタイプもあります。ほとんどのサプリメントには目安量や注意点などが記載されているので、事前に確認して安全に摂取しましょう。
3.サプリメントを飲むタイミングは?
医薬品の場合は朝食後や夕食後のように、飲むタイミングが指定されていることがほとんどです。しかし多くのサプリメントでは、パッケージを見ても特に飲むタイミングについての記載がありません。書かれていたとしても、「一日○粒を目安に」程度です。
サプリメントは飲むタイミングに明確な指定がなく、好きなタイミングで飲むことができます。例えば、一日の目安量が3粒の場合は、朝・昼・晩に1粒ずつ飲むのもよいでしょう。
「一日に何回も飲むのは面倒」「よく飲み忘れてしまう」などの場合は、自分で飲むタイミングを決めても構いません。飲み忘れしにくい、自分に合ったタイミングで飲むようにしましょう。
なお、食前に飲むか食後に飲むかについても指定がないので、食事の時間が不規則な方は起床時や就寝前に飲むのもおすすめです。
4.複数のサプリメントを同時に飲む場合のポイントと注意点
複数のサプリメントを使う場合、いくつか注意点があります。せっかく摂取したサプリメントの有効性を損なわないためにも、また、思わぬ健康被害を起こさないためにも、適切な飲み方を把握しておきましょう。
4-1.目安量より多く摂取しない
摂取目安量を超えて飲んでも、サプリメントの働きが強くなることはありません。むしろ、体に害を与える可能性もあるので注意が必要です。例えばビタミンなど、なじみのある栄養素のサプリメントも、摂り過ぎれば体の恒常性維持に悪影響をおよぼすことがあります。
多く摂ったからといってより健康に近づけるわけでもないため、必ず目安量を確認して摂取してください。サプリメントを飲み始めてから体調に異変が現れた場合は、飲むのを止めて医療機関を受診しましょう。
4-2.薬を服用している場合は事前に医師や薬剤師に相談する
特定の薬と相性が悪いサプリメントもあります。例えば、ビタミンB6と抗てんかん薬のフェニトインを併用すると、薬の効果が弱まってしまうでしょう。その他、ビタミンC、D、Kや葉酸、ナイアシンなども相性の悪い薬があるとされています。
病院で処方される薬を常用している方がサプリメントを飲むときは、念のため医師や薬剤師に確認しましょう。
4-3.複数のサプリメントを同時に摂取し始めない
サプリメントを併用する場合は、飲み合わせに注意が必要です。飲み合わせが悪いとサプリメントの効果が弱まるだけでなく、体調を崩す可能性もあります。
一度にたくさんのサプリメントを飲み始めると、体調を崩したときにどれが原因かわからなくなってしまいます。そのため、サプリメントを複数同時に摂取し始めるのは避けることをおすすめします。
サプリメントは飲み合わせに注意しよう
サプリメントは医薬品ではなく、食品の一種として扱われます。医薬品ではないとしても、複数のサプリメントを使うときは注意が必要です。同時に使うことでサプリメントの吸収が悪くなったり、健康に害をもたらしたりする可能性があるでしょう。
また、医薬品と併用することで薬効が弱くなったり、副作用が強く現れたりすることもあります。普段から処方薬を服用している方は、念のため医師や薬剤師に相談したうえでサプリメントを使うようにしましょう。
サプリメントは飲むタイミングに関して、特に指定がないことがほとんどです。摂取目安量を参考にしながら飲みやすいタイミングで使いましょう。
基本的には水やぬるま湯で飲みますが、商品によっては牛乳やヨーグルトに混ぜて飲むこともあります。商品パッケージの記載を確認して、自分に合った飲み方を探してみてください。
監修者情報
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。