目次
1.「血圧が低い」の定義
一般的に、低血圧と判断されるのは、最大血圧(収縮期血圧)が100mmHg未満の場合です。男性よりも女性や子どもに多く見られます。
低血圧のおもな症状は、めまいや立ちくらみ、体のだるさ、頭痛、食欲不振などです。低血圧の出やすいタイミングがあり、時間帯だと朝、季節だと夏に現れることが多いとされています。
たかが低血圧と思われるかもしれませんが、悩みを抱える方にとっては大きな問題です。
健康診断の結果などで血圧の数値を確認する際には、高血圧でないかどうかを気にしてしまうかもしれませんが、逆に数値が下がり過ぎてしまう低血圧という症状もあります。
低血圧の原因をよくよく探ってみると、さまざまな疾患が隠れていることもあります。
今回は、低血圧になる原因や注意すべきこと、血圧を上げるための対策などを見ていきましょう。
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一般的に、低血圧と判断されるのは、最大血圧(収縮期血圧)が100mmHg未満の場合です。男性よりも女性や子どもに多く見られます。
低血圧のおもな症状は、めまいや立ちくらみ、体のだるさ、頭痛、食欲不振などです。低血圧の出やすいタイミングがあり、時間帯だと朝、季節だと夏に現れることが多いとされています。
たかが低血圧と思われるかもしれませんが、悩みを抱える方にとっては大きな問題です。
低血圧には次の3つのタイプがあります。
• 本態性低血圧症
• 起立性低血圧症
• 症候性低血圧症
種類によって原因が異なり、原因によっては速やかな対処が必要となるものもあるので、注意しましょう。
本態性低血圧とは、他に疾患がなく体質や遺伝によって起こる低血圧のことで、特に原因がわからないこともあります。低血圧の方のうち、半数以上が本態性低血圧症です。
起立性低血圧症とは、いきなり起き上がったり立ち上がったりした際に発生する低血圧のことです。普段の血圧は問題ない数値であるものの、いきなり体を動かすと血圧が下がり、めまいなどの症状が起こります。
症候性低血圧症とは、他の病気がきっかけで起こる低血圧のことです。次のような疾患が原因となって低血圧が起こります。
内分泌疾患 | 下垂体疾患、甲状腺機能低下症、アジソン病 |
呼吸器疾患 | 肺梗塞、慢性閉塞性肺疾患、肺高血圧症 |
薬物性 | 利尿薬、麻酔薬、向精神薬など |
神経疾患 | ギランバレー症候群、糖尿病性神経症など |
その他 | 出血、脱水、透析などによる循環血液量の減少 |
何かしらの疾患が疑われるときは、低血圧を引き起こしている原因を探って治療を始めることが大切です。
また、冷や汗や顔面蒼白、呼吸不全などが見られる場合はショックを起こしているおそれがあり、この場合は迅速に治療や検査を受けなければなりません。
日頃から血圧が低かったり立ちくらみが起きやすかったりする方は、急激に血圧を低下させないような注意が必要です。ぜひ、以下のポイントを意識してみてください。
いきなり立ち上がると、普段は正常な血圧の方でも立ちくらみやめまいが起きる場合があります。立ち上がるときは少しずつ体を起こしながら、ゆっくりと立つようにしてください。
もしも、立ったあとに立ちくらみやめまいがしたときは、すぐに座って楽な姿勢をとりましょう。
体の水分量が減ると、血圧が下がりやすくなります。特に夏場は汗で水分が失われやすいので、小まめに水分を摂るようにしましょう。
血圧が低くなる傾向にある方は、日常生活にも気を付けましょう。
夜更かしは、低血圧につながります。早寝早起きを心がけて、夜更かしをしないようにしましょう。
食事では、たんぱく質や野菜、海藻や豆製品を積極的に摂るようにしてください。栄養バランスを意識して食事をすることで、低血圧の対策につながります。
運動は、血液循環の向上に効果的なので、散歩やウォーキングなどを日々の生活に取り入れましょう。運動中は水分も摂るようにしてください。
お風呂はシャワーだけで済ませるのではなく、少し熱めのお湯につかることで、血液循環がよくなります。肩までつかってしっかり体を温めるよう、習慣付けましょう。
収縮期血圧が100mmHg未満になると低血圧と判断されます。高血圧のように目立つ疾患にはつながりませんが、立ちくらみやめまいなど日常生活に影響することがあります。
いきなり体を動かしたり摂取する水分量が不足したりすると、低血圧を起こしやすくなるので注意してください。
血圧が低くなりやすい方は、早寝早起きを心がけ、適度な運動を行ないましょう。シャワーで済ませず、少し熱めのお湯にしっかりつかることも低血圧の対策になります。
低血圧の症状がつらい方は、我慢せずに医療機関を受診しましょう。
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。
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