目次
1.パントテン酸とは
パントテン酸はビタミンB群の一種で、水に溶けやすい性質を持つ水溶性ビタミンです。体のなかで、パントテン酸は糖や脂肪酸の代謝を手助けしています。
パントテン酸という名前は、ギリシャ語の「どこにでもある酸」という言葉が語源です。この言葉どおり、パントテン酸は多くの食品に含まれているため、普通の食生活をしているとパントテン酸が不足することはほとんどありません。
しかし、パントテン酸が欠乏した場合は、頭痛や疲労、手足のしびれや灼熱感などの症状が起こる場合があります。
ビタミンは健康の維持に重要な栄養素で、人体のさまざまな代謝に必要な酵素をサポートしています。パントテン酸もそういったビタミンの一つです。
パントテン酸が欠乏すると、手足のしびれや頭痛、疲れやすくなるなどの不調が起こるおそれがあります。
今回の記事では、パントテン酸とはどういったものかを解説します。併せて、パントテン酸の一日の摂取目安量や多く含む食品、おすすめレシピも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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パントテン酸はビタミンB群の一種で、水に溶けやすい性質を持つ水溶性ビタミンです。体のなかで、パントテン酸は糖や脂肪酸の代謝を手助けしています。
パントテン酸という名前は、ギリシャ語の「どこにでもある酸」という言葉が語源です。この言葉どおり、パントテン酸は多くの食品に含まれているため、普通の食生活をしているとパントテン酸が不足することはほとんどありません。
しかし、パントテン酸が欠乏した場合は、頭痛や疲労、手足のしびれや灼熱感などの症状が起こる場合があります。
前述したように、パントテン酸は体の働きをサポートする栄養素ですが、パントテン酸の一日摂取量の目安はどのくらいなのでしょうか。
また、効率良くパントテン酸を摂るには、どのような食品を選べば良いのかも見ていきましょう。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、パントテン酸の一日摂取量は18~49歳の男性では5mg、50歳以上の男性では6mg、そして18歳以上の女性では5mgが目安です。妊婦は一日5mg、授乳婦は一日6mgが摂取目安となっています。
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」策定検討会「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
なお、多くの水溶性ビタミンと同様に普通の食生活の人で、パントテン酸の摂り過ぎによる健康への影響の報告はありません。
パントテン酸を多く含む食品は、次のとおりです。
食品名 | 100gあたりの成分量 |
---|---|
しいたけ(乾) | 8.77mg |
ひきわり納豆 | 4.28mg |
たらこ(生・焼き) | 3.68mg |
まいたけ(乾) | 3.67mg |
鶏卵(卵黄・生) | 3.60mg |
鶏卵(卵黄・ゆで) | 2.70mg |
若どりむね肉(皮なし・焼き) | 2.58mg |
参考:文部科学省「食品成分データベース」
干ししいたけや卵、納豆や鶏むね肉など、幅広い食品に含まれていることがわかります。パントテン酸を積極的に摂りたいと考える方は、これらの食品を日々の食事に取り入れてみましょう。
ここでは、パントテン酸を多く含む食品を使った、おすすめ料理のレシピを2つ紹介します。ぜひ試してみてください。
パントテン酸を多く含む、納豆と卵黄を一緒に食べられるメニューです。白菜キムチの量は、好みに合わせて調節してください。また、辛味が好きな方はコチュジャンを加えるのもおすすめです。
・白菜キムチ 50g
・豚ひき肉 120g
・納豆 1パック
・ごま油 大さじ1/2
・オイスターソース 小さじ1
・酒 小さじ1
・しょうゆ 小さじ1.5
・ご飯 丼 2杯分
・卵黄 2個
・糸唐辛子 適量
・刻みねぎ 適量
・白ごま 適量
1. 白菜キムチをみじん切りにします。
2. フライパンでごま油を熱して、豚のひき肉を炒めます。肉に火が通ってきたら、刻んだ白菜キムチと納豆を入れてさらに炒め、【A】で味付けします。
3. 丼にご飯をよそい、上に2を載せます。卵黄、糸唐辛子、刻みねぎ、白ごまをトッピングして完成です。
干ししいたけで取っただしで、水に溶けだしたパントテン酸が摂れるメニューです。干ししいたけを戻すには、半日から一晩ほど水に浸けておく必要があります。早く使いたいときは、ぬるま湯を利用しましょう。扁炉鍋は調味料を入れず、基本的には具材のだしだけで食べる鍋料理です。
・白菜 1株
・干ししいたけ 8個
・乾燥春雨 60g
・豚バラ肉 300g
・鶏もも肉 1枚
・水 1~1.2L
・ごま油 適量
・塩 適量
・一味唐辛子 適量
1. 半日から一晩ほど、干ししいたけを水(分量外)に浸して戻し、戻したしいたけを半分に切ります。戻し汁は取っておきます。
2. 白菜を葉と芯に分け、葉は食べやすい大きさに切り、芯は繊維を断つように細く切ります。40秒ほどゆでた春雨は食べやすい長さに切り、鶏もも肉と豚バラ肉も食べやすい大きさに切ります。
3. 鍋に分量どおりの水を入れて沸騰させたら、干ししいたけとしいたけの戻し汁、白菜の芯、鶏肉と豚肉を入れてフタをし、弱火で10分ほど煮込みます。残りの白菜とごま油50mlを入れて、さらに10分煮込みます。
4. 白菜がしんなりしたら春雨を入れて5分ほど煮込み、ごま油大さじ1~2を回しかけます。
5. お皿に入れ、一味唐辛子と塩で好みの味に整えれば完成です。
パントテン酸は、水溶性のビタミンB群の一種です。糖や脂肪酸の代謝をサポートし、健やかな毎日を支えてくれます。
パントテン酸の一日摂取量の目安は、成人で5~6mgです。パントテン酸を補給したいときは、干ししいたけや納豆、鶏むね肉、卵などをメニューに加えるとよいでしょう。
パントテン酸を毎日の食事でしっかり補い、すてきな笑顔が続く毎日を目指しましょう。
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。
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