1.タンパク質の働きとは?
タンパク質とは、炭水化物や脂質などのようにエネルギーを産生する栄養素の一種です。筋肉・骨・皮膚・髪などの構成成分であり、人体の15~20%を構成する重要な存在です。
タンパク質には、さまざまな種類があり、それぞれの構造や特徴は異なります。しかし、どのタンパク質も、20種類以上のアミノ酸が結合していることが共通点です。
タンパク質には、酵素やホルモンとして体を適正に調節する機能があります。そのため、タンパク質が不足すると、体力低下・免疫機能の低下などが起きる場合があります。
食事を食べる量が少ない高齢者の方は、タンパク質の摂取量も減少しやすく、このような症状が起こるケースもあります。
タンパク質を構成するアミノ酸のうち、必須アミノ酸となる9種類は食事から摂取しなければなりません。
2.タンパク質を多く含む食べ物
体内で合成できない必須アミノ酸をバランス良く含む食品は、良質なタンパク質と呼ばれています。
タンパク質を多く含む食べ物には卵・肉類・魚類・豆類・乳製品があり、これらは良質なタンパク質の供給源となります。特に「畑の肉」と呼ばれる大豆には、タンパク質が豊富に含まれています。
しかし、肉や魚などのように脂質を多く含んでいる食品もあるため、バランス良く食べることを心がけましょう。
3.タンパク質を多く含む食事メニュー
ここでは、タンパク質を多く含む食品を使った食事メニューをご紹介します。
3-1.「はんぺんのしらすチーズ焼き」
まずご紹介するメニューは調理時間15分、とろりと溶けたチーズとはんぺんの食感が特徴的な「はんぺんのしらすチーズ焼き」です。
はんぺんは、カロリーが低く良質なタンパク質が含まれているので、カロリーが気になる方でも、気軽に食べられます。
【材料】(2人分)
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・はんぺん1枚
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・しらす 6g
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・スライスチーズ 1枚
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・大葉 2枚
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・サラダ油 小さじ1/2
【作り方】
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1. はんぺんを斜めに切り2等分にします。
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2. 具材が入るように、はんぺんの断面から切り込みを入れましょう。
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3. カットしたはんぺんに、しらすとスライスチーズ、大葉を入れます。
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4. 中火で熱したフライパンにサラダ油を敷き、はんぺんを両面とも焼きます。
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5. はんぺんの両面がこんがり焼け、スライスチーズが溶けたら完成です。
3-2.「レンズ豆のサラダ」
次にご紹介するメニューは、スーパーフードの一つであるレンズ豆がたっぷり摂れる「レンズ豆のサラダ」。調理時間はこちらも15分です。
乾燥レンズ豆を使う場合は、約10分熱湯で茹でるのがコツです。良質なタンパク質とミネラルを豊富に摂取できるため、ぜひ作ってみてください。
【材料】(3~4人分)
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・レンズ豆(水煮缶) 1缶
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・紫玉ねぎ 1/8個
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・にんじん 30g
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・サラダチキン(市販品) 50g
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・パセリ(みじん切り) 適量
(A)
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・粒マスタード 大さじ1
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・白ワインビネガー 大さじ1
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・塩 小さじ1/4
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・こめ油 大さじ3
【作り方】
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1. レンズ豆を水でサッと洗ったら、水分をしっかり拭き取ります。
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2. にんじんと紫玉ねぎはみじん切りにし、サラダチキンは約5mm角に細かくカット。
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3. 紫玉ねぎは、約5分水にさらして水気をきります。
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4. (A)の材料を混ぜ合わせましょう。
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5. 水気をきったレンズ豆とパセリ、カットしたにんじん・紫玉ねぎ・サラダチキンをボウルに入れ、(A)と混ぜ合わせて完成です。
食事では良質なタンパク質を摂取することを意識しよう
タンパク質は、骨や筋肉、髪など体を構成するための重要な栄養素です。そのため、タンパク質を十分に摂取できていない場合、免疫機能の低下を引き起こす可能性もあります。
体内で作り出せない必須アミノ酸は、食事から摂取しなくてはなりません。今回ご紹介したタンパク質を多く含む食べ物を参考に、バランスの取れた食事を意識してみてください。良質なタンパク質を摂取して、健康的な体を維持しましょう。
監修者情報
氏名:梅村 将成(うめむら・まさなり)
外科医として地方中核病院に勤務中。
消化器外科のみならず総合診療医として、がん治療(手術・抗がん剤・緩和治療/看取り)を中心に、幅広く内科疾患・救急疾患の診療を行なっている。
資格:医師免許・外科専門医・腹部救急認定医