1.アミノ酸とは
アミノ酸とは、たんぱく質を構成する有機化合物のことです。アミノ酸は20種類あり、ヒトの体内で合成できない「必須アミノ酸」と体内で合成できる「非必須アミノ酸」とに分けられます。
必須アミノ酸は、バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、スレオニン、ヒスチジン、トリプトファン、フェニルアラニン、メチオニンの9種類であり、ヒトには合成できないので食事から摂取する必要があります。
一方の非必須アミノ酸は、グリシン、アラニン、セリン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、アルギニン、システイン、チロシン、プロリンの11種類です。
20種類のアミノ酸のうち、どれか一つでも欠けるとたんぱく質を合成できなくなってしまいます。通常の食事をしていれば必須アミノ酸が欠乏することは稀だといわれているので、バランスの良い食事をしてアミノ酸をとり入れることが大切です。
3.アミノ酸が摂れるおすすめレシピを紹介
アミノ酸をたっぷり摂れるおすすめレシピを3品紹介します。
3-1.牛肉ハリハリ鍋
牛肉と湯葉が入ったレシピです。すき焼きよりもさっぱりした味わいで、シャキシャキ歯ごたえの水菜がおいしいお鍋です。
【材料】(2人分)
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・牛肉 300g
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・水菜 1束
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・長ネギ 1本
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・湯葉 適量
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・昆布だし汁 800cc
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・酒 50cc
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・みりん 50cc
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・醤油 100cc
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・卵2個
【作り方】
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1.長ネギを斜め薄切りにして、水菜と湯葉はそれぞれ食べやすいサイズに切る。
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2.鍋に昆布を入れて約2時間置き、火にかけて沸騰直前に昆布を取り出す。酒・みりん・醤油で調味する。
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3.牛肉、長ネギ、水菜、湯葉をさっと火を通したら完成です。お好みで溶き卵をつけるのもおすすめです。
3-2.豚ひれ肉の照り焼き~ポーチドエッグ載せ~
豚ひれ肉と卵からたっぷりアミノ酸を摂取できる、メインディッシュになる一品です。ポーチドエッグを半熟にすると、とろりとした黄身がソースとして楽しめます。
【材料】(2人分)
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・豚ひれ肉 200g
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・塩・こしょう 適量
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・ブロッコリー 1/2株
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・サラダ油 小さじ2
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・卵 2個
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・酢 適量
<A>
【作り方】
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1.豚ひれ肉を1cmの薄切りにし、塩・こしょうで下味をつける。
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2.ボウルに<A>の調味料を入れて混ぜ合わせタレを作る。ブロッコリーは、小房に分けて下ゆでする。
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3.熱したフライパンにサラダ油を入れて、豚ひれ肉を焼く。火が通ったら2を入れてよく絡める。
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4.小鍋に湯を沸かして酢を加え、そこに卵を1個ずつ割り入れて半熟のポーチドエッグを作る。
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5.下ゆで済のブロッコリーと3を皿に盛って、4のポーチドエッグを添えて完成です。
3-3.カリカリ鶏ソテーの2種ソースがけ
カリッとした食感がやみつきになるレシピです。鶏むね肉と卵黄、粉チーズからアミノ酸を摂ることができます。
鶏皮を縮みにくくするために、焼く前にフォークで数か所穴をあけておくのがポイントす。裏返したあとはじっくり火を通し、焦げないように注意しましょう。
【材料(2人分)】
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・鶏むね肉 250g
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・パプリカ(赤・黄) 各10g
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・塩・こしょう 少々
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・オリーブ油 大さじ2
<豆板醤マヨネーズソース>
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マヨネーズ 25g
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豆板醤 小さじ1/2
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牛乳 大さじ1
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生クリーム 大さじ1
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レモン汁 小さじ1
<カルボナーラソース>
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卵黄 1個
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生クリーム 大さじ2
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粉チーズ 10g
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塩・こしょう 少々
【作り方】
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1.パプリカは縦に6~8つ割りにし、ヘタと種を取り除く。
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2.鶏むね肉の皮にフォークで数か所穴をあけて、塩、こしょうをする。オリーブ油を敷いたフライパンで、鶏むね肉の皮側を下にして中火で焼く。皮がこんがり焼けたら裏返し、中までじっくり火を通す。1のパプリカも一緒に焼く。
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3.ボウルで<豆板醤マヨネーズソース>の材料を混ぜる。
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4.別のボウルで<カルボナーラソース>の材料を混ぜて湯せんで温め、チーズを溶かす。
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5.2が焼き上がったら一口サイズに切って、パプリカと一緒に皿に盛りつける。
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6.5の上に3の<豆板醤マヨネーズソース>、4の<カルボナーラソース>をかけてでき上がり。
アミノ酸を含んだ食品をたっぷり摂って健康的な毎日を
アミノ酸には人体で合成できない「必須アミノ酸」と、体内で合成できる「非必須アミノ酸」があります。たんぱく質を体内で作るには、必須アミノ酸を食品から補給しなければなりません。
たんぱく質は人体を構成する筋肉や皮膚、酵素などのもととなる重要な物質であるため、バランスの良い食事をしっかりととることが大切です。
湯葉やきなこなどの大豆製品や、牛肉・豚肉・鶏肉などの肉類、チーズなど、身近な食材にもアミノ酸は豊富に含まれています。日々の食事でアミノ酸を含む食品を積極的に摂取して、健康的な体作りのサポートをしましょう。
監修者情報
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。