早く便秘を解消したい人におすすめのレシピ・食品を紹介

便が腸内に溜まってスムーズに排便できない便秘症は、近年増加傾向にあります。便秘の原因は幅広いため、改善方法もさまざまです。

しかし、慢性的に便秘を繰り返している方は、食生活を含む生活習慣の乱れが原因になっている可能性が高いでしょう。

今回は、便秘を解消したい方のために、便秘改善に役立つおすすめの食品・レシピを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

1.便秘のおもな原因

便秘とは、便が大腸内に長く溜まってしまい、スムーズに排便できない状態のことです。一般的に、便が出ない日が約3日続いたら便秘の可能性が高いでしょう。
便秘のおもな原因は、以下のとおりです。

  • • 不規則な食生活

  • • 栄養のバランスが偏った食事

  • • ストレス

  • • 運動不足

  • • 水分不足

  • • 薬の副作用

病気や服用中の薬が影響している場合、便秘の改善だけではなく病気の治療が必要となります。
しかし、食事や運動不足、ストレスが原因の便秘の場合、基本的には生活習慣の見直しが大切です。例えば、水分補給や食物繊維の多い食事を心がけ、適度な運動をすることをおすすめします。

2.便秘解消に役立つ食品とは?

ここでは、便秘解消が期待できる食品を解説します。

2-1.腸を刺激する食品を摂取する

便秘解消には、香辛料・酢・果物などの腸を刺激し、排便を促す食品がおすすめです。例えば、果物に含まれているソルビトールという成分は、下痢を誘発することで知られています。特に、梨はソルビトールが多く含まれている果物です。

2-2.食物繊維を含む食品を摂取する

排便の回数が少なかったり、便の量が少なかったりする場合、食物繊維を充分に摂取することで便秘の改善が期待されています。食物繊維には、水に溶けやすい水溶性食物繊維と水に溶けにくい不溶性食物繊維の2種類があり、それぞれ作用が異なります。

水溶性食物繊維の作用は、腸内に存在する善玉菌を増やしたり便をやわらかくしたりすることです。にんじん・キャベツのようなやわらかい繊維の野菜や果物、海藻類などに多く含まれています。

不溶性食物繊維の作用は、便の量を増やして腸を刺激することで、腸の運動を活発にさせて排便を助けることです。おもに根菜類・きのこ類・豆類・繊維の硬いたけのこといった野菜などに含まれています。

2-3.腸内環境を整える乳酸菌やビフィズス菌を摂取する

便秘解消には、乳酸菌やビフィズス菌を積極的に摂って腸内環境を整えることも大切です。ビフィズス菌や乳酸菌といった腸内の善玉菌が増えると、腸内環境が整い排便がスムーズになります。

便秘が気になる方は、ビフィズス菌や乳酸菌を含む食品や善玉菌のエサとなるオリゴ糖を含む食品を意識して食べて善玉菌を増やすとよいでしょう。
ビフィズス菌や乳酸菌を多く含む食品には、ヨーグルト・乳酸菌飲料・味噌・漬物などがあります。オリゴ糖を摂取するなら、大豆製品・玉ねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガスなどがおすすめです。

3.便秘解消に役立つ食品を使ったおすすめのレシピを紹介

ここでは、便秘解消におすすめしたいおすすめレシピを2品紹介します。

3-1.なすのヨーグルト和え トルコ風

まず紹介するレシピは「なすのヨーグルト和え トルコ風」です。調理時間はヨーグルトの水切り時間を除いて約15分、カロリーは83kcalです。

【材料】2人分

  • • なす 2本

  • • ヨーグルト 大さじ4

  • • ミントの葉 適量

  • • (A)

  • • EVオリーブ油 小さじ2

  • • レモン汁 小さじ1

  • • 塩 少々

  • • クミン 少々

  • • コリアンダー 少々

【作り方】

  • 1. 最初にヨーグルトの水切りをしましょう。ボウルとザルを重ねてザルの上にキッチンペーパーを敷き、ヨーグルトを入れたら2時間以上そのままにします。

  • 2. 次になすの下準備です。縦に浅く切り込みを入れたなすを爪楊枝か竹串で数カ所刺し、予熱した魚焼きグリルを強火にして約10分焼きます。

  • 3. なすを焼いたら、冷める前に皮をむいて、ひと口大にカットしましょう。

  • 4. 水切りしたヨーグルトに(A)を加えてしっかり混ぜたら、粗熱を取ったなすを和えます。

  • 5. 最後に、器に盛ってミントを飾ったら完成です。

クミンやコリアンダーの香りが苦手な方は、風味を感じる程度にするとよいでしょう。

3-2.えびのソテー ヨーグルトタルタルソース添え

次は、マヨネーズの代わりにヨーグルトを使った「えびのソテー ヨーグルトタルタルソース添え」を紹介します。調理時間は約15分、カロリーは258kcalです。

【材料】2人分

  • • えび 8尾

  • • 玉ねぎ 20g

  • • ゆで玉子 1個

  • • ピクルス 1本

  • • パセリ 適量

  • • 塩 適量

  • • こしょう 適量

  • • 片栗粉 適量

  • • 小麦粉 大さじ1

  • • オリーブ油 大さじ1/2

  • • レタス 2枚

  • • (A)

  • • ギリシャヨーグルト 100g

  • • はちみつ 小さじ1

  • • 塩 小さじ1/4

  • • レモン汁 小さじ2

【作り方】

  • 1. えびの殻と背ワタをきれいに取り除きます。えびに塩と片栗粉を振ってよく揉んだら、水で洗って水分をしっかり拭き取りましょう。

  • 2. 玉ねぎは、細かくみじん切りにしたら水に約5分さらし、水気を切ります。ゆで玉子・ピクルス・パセリも、玉ねぎと同様にみじん切りにしましょう。

  • 3. (A)をしっかり混ぜたら、みじん切りにした玉ねぎ・ゆで玉子・ピクルス・パセリを加えてタルタルソースを作ります。

  • 4. 下処理を終えたえびに塩こしょうで味を付け、小麦粉を全体にまぶしましょう。

  • 5. オリーブオイルを敷いたフライパンを中火で熱し、両面に焼き色が付くまでえびを焼きます。

  • 6. 千切りにしてレタスに火を通したえびを乗せ、タルタルソースを添えたら完成です。

マヨネーズの代わりにヘルシーなギリシャヨーグルトを使っているため、カロリーが気になる方にもおすすめです。

便秘解消レシピを実践して腸内環境を整えましょう

食生活が乱れている方は、栄養バランスの取れた食事を意識して、腸内環境を整えましょう。健康的な腸内の環境は、腸内の善玉菌が多い状態です。

そこで善玉菌の増殖をサポートするビフィズス菌や乳酸菌、オリゴ糖を積極的に摂取することをおすすめします。

無理な食事制限をすると必要な栄養や水分不足になるため、注意が必要です。今回紹介した食品やレシピを参考に、バランスの取れた食事を心がけ、健康的な腸内環境を維持しましょう。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。