腸活をしているのに効果がでない?効果的な腸活方法を紹介

健康とは「体に栄養が行き渡り、全身がスムーズに機能している状態」です。健康を保つための大切なポイントの一つに、良好な腸内環境が挙げられます。「腸活」は腸内環境を改善する方法として話題の方法です。毎日を元気に過ごすためにも、効果的な腸活をスタートしてみるのはいかがでしょうか。

今回の記事では、腸活の効果がでにくくなる注意点を紹介するほか、効果的な腸活をするための3つの方法をお伝えします。

1.腸活をしているのに効果がでない理由とは

人間の腸には約1000種類、100兆個もの細菌が生息しています。毎日の健康を保つためには、乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌の割合を増やすことが大切です。しかし、腸活をしていても思うような効果を感じられないならば、次のようなことが原因かもしれません。

  • ・運動不足

  • ・ストレスが多い生活

  • ・食事がたんぱく質や脂質が中心

これらの行動は腸の働きを悪くしたり、腸内の悪玉菌を増やしたりすることにつながります。

2.効果的な腸活方法を紹介

ここでは効果的に腸活を行なう方法を3つご紹介します。

2-1.起床時に水を飲み腸の動きを促す

朝、目が覚めたらコップ1杯(200~300ml)のお茶もしくは水を飲みましょう。起床時に水分を摂ることで腸が刺激され、腸の動きが活発になります。また、水分不足の解消となり、便秘予防にもつながることになるのもうれしいポイントです。起床時だけでなく、昼食や夕食の食前にも適度にお茶や水を飲むのもよいでしょう。

2-2.善玉菌を増やす食事を心がける

腸内の善玉菌の割合を増やすには2つの方法があります。

まず、「プロバイオティクス」という生きた善玉菌をそのまま摂る方法です。ヨーグルトや乳酸菌飲料、納豆、漬物にはビフィズス菌や乳酸菌が含まれています。毎日続けてこれらの食品を摂取し、善玉菌を腸に補給しましょう。

次に、腸内にもともと生息している善玉菌を増やすために、エサとなる食品を与える「プレバイオティクス」を摂る方法です。プレバイオティクスは、オリゴ糖や食物繊維に多く含まれています。食物繊維が豊富な野菜類をはじめ、オリゴ糖を多く含む大豆やたまねぎ、ねぎ、ごぼう、にんにく、バナナ、アスパラガスなどを毎日の食生活に積極的に取り入れましょう。

ただし、いきなりオリゴ糖を摂取するとお腹の張りや下痢を起こすことがあります。その場合は、最初は少量から始め、徐々に適切な量まで増やすなどの方法がおすすめです。

2-3.腸に刺激を与える運動をする

腸の働きを良好に保つためには、下半身を動かすほか、温めるのも効果的です。腸活体操は、自律神経を整えて腸を刺激し、腸の働きを改善します。便通改善効果を期待する場合は、朝に行なうのがよいでしょう。

ここでご紹介する「お腹つかみ骨盤まわし」は、腸のぜん動運動を促す腸活体操です。

  • 1. 足を肩幅に開き、背筋をピンと伸ばしてまっすぐに立ちます。

  • 2. 右手で骨盤のすぐ上、左手で肋骨の下をぐっとつかみます。そのまま骨盤を大きくまわします。

  • 3. 大きく8回まわします。このとき、腹筋に力を込め、肛門を閉めるのがポイントです。

  • 4. 8回まわしたら、反対の方向に8回まわします。

  • 5. 今度は左手を骨盤のすぐ上、右手を肋骨の下へと手の位置を入れ替えます。同様に、大きく8回、逆回りに8回まわします。

効果的な腸活で健康な毎日を目指そう

腸は免疫力とも深く関わっており、腸の働きが衰えるとさまざまな不調を引き起こす原因にもなりかねません。運動不足やストレス、たんぱく質や脂質が中心の食生活は腸の働きに影響を与えます。

腸活運動などで腸の動きを良くしたり、乳酸菌やオリゴ糖、食物繊維を積極的に摂取して善玉菌を増やしたりすることは健康的な毎日を送るうえでも重要です。効果的に腸活を行なって、はつらつとした日々を過ごしましょう。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。