目次
1.痛風とは?
痛風とは、足の親指などを含む体の関節が腫れ、激痛をともなう病気で、比較的男性に多く見られる疾患です。
痛風になると、個人差はありますが2~3日は歩けないほどの痛みが続くとされています。
痛みは徐々に和らぐことがほとんどですが、処置をせずに放置すると症状が繰り返し起き、どんどん病態は悪化していくといわれています。
アキレス腱の痛みにはさまざまな要因が考えられますが、痛風が原因となっている可能性もあります。
風が吹いても痛いということで「痛風」と呼ばれている疾患ですが、なぜ痛みが発生するのでしょうか。
今回は、痛風になる原因やその対策についてお伝えします。
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痛風とは、足の親指などを含む体の関節が腫れ、激痛をともなう病気で、比較的男性に多く見られる疾患です。
痛風になると、個人差はありますが2~3日は歩けないほどの痛みが続くとされています。
痛みは徐々に和らぐことがほとんどですが、処置をせずに放置すると症状が繰り返し起き、どんどん病態は悪化していくといわれています。
痛風は、関節内の「尿酸塩結晶」を白血球が処理するときに発生します。
この尿酸塩結晶とは、血液中の尿酸値が上昇する高尿酸血症になることで発生するものです。
尿酸は、体内の新陳代謝によって生成される物質で、通常は生成・排出のバランスをコントロールしながら一定量に保たれています。しかし、尿酸の生成量が多すぎたり、排出がうまく行なわれなかったりすると、尿酸値が異常に高くなる高尿酸血症になってしまうのです。
高尿酸血症には自覚症状が見られませんが、尿酸値が高い状態が続くと尿酸が結晶化し、関節や組織に蓄積していきます。この溜まった尿酸結晶に体内の免疫細胞が反応し、炎症を起こすことで痛風が起こるのです。
高尿酸血症の原因はさまざまですが、おもに腎臓から尿酸を排出するための機能低下や、食生活の乱れ・肥満・激しい運動・過度のストレスなどが要因といわれています。
痛風は、「風が吹いても痛い」という意味でこの名がついています。以下は、痛風が起こりやすい体の部位です。
・アキレス腱のつけ根
・足の親指のつけ根
・足の関節
・足の甲
・膝の関節
・手の関節
また、耳介に痛風結節がみられたり、尿路結石ができたりする場合もあります。
痛風は肥満や高血圧などの生活習慣病を合併するリスクが高まるともいわれているため、早めに尿酸値を下げる対策を行なうことが大切です。
尿酸値が気になる場合、生活習慣において気を付けたいポイントを解説します。
痛風の要因となる「高尿酸血症」には食生活が大きく関係しています。
尿酸は「プリン体」から作られます。
プリン体は、食品からの摂取や細胞の代謝によって生成されている物質です。食品においては動物性食品や高カロリーな食事などに多く含まれているため、摂り過ぎないように注意しましょう。
特にアルコールは体内においてプリン体の合成を促進し、尿酸の排出を抑えることもわかっています。
つまり、痛風予防のためには、プリン体を多く含む食品は控え、過食をしないように心がけること、適度な飲酒量を守ることが大切です。
また、こまめな水分補給を心がけることで、尿酸の排出を促進して痛風発作の予防に効果的とされています。
なるべく水分は糖分の入っている飲み物ではなく、水やお茶で摂るようにしましょう。
痛風予防のためには、適度な運動も大切です。
ただし、激しい運動で汗を大量にかいた場合には、体内の尿酸値は上昇します。その際に水分を補給しないと、血中の尿酸濃度は増えたままになってしまうため、痛風を招きやすいとされています。
そのため、十分な水分補給を心がけ、適度に運動をするようにしましょう。
精神的なストレスは尿酸値の上昇につながるとされています。
痛風予防のためにも、日頃からストレスはこまめに発散するよう心がけることが大切です。
アキレス腱に痛みがあるという人は、痛風の可能性も考えられます。
痛風は、アキレス腱以外にも足の親指などに激痛の発作が起こる病気です。正しい治療を受けずに放置してしまうと、発作を繰り返したり、悪化を招いたりするため、普段の生活から予防を意識することが大切といえます。
痛風を防ぐには、プリン体の多い食品を控えることや、適度な運動、ストレスを溜めないように意識し、尿酸値の上昇を防ぐことが大切です。
今回お伝えした予防のためのポイントも参考に、痛風は早めに予防していきましょう。
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。
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