アジに含まれる栄養素とは?新鮮なアジの選び方やおすすめレシピを紹介

アジは日本で一年中漁獲されていることもあり、日本人にとって親しみのある魚です。特に旬を迎える5~7月の時期は、たっぷり脂が乗っていておいしいので、スーパーなどで購入する人も多いのではないでしょうか。

アジはタンパク質をはじめとする栄養素が豊富なため、健康管理の観点から考えてもおすすめの食材です。

今回の記事では、アジに含まれる栄養素の種類と働きを踏まえつつ、新鮮なアジの選び方やおすすめレシピを紹介します。

1.アジにはどのような栄養素が含まれているのか?

アジはさまざまな栄養素を含んでいる食材ですが、特に注目すべき栄養素は以下の3つです。

  • ・タンパク質

  • ・脂質

  • ・ビタミンB群

タンパク質はアミノ酸が多数結合したもので、人間が生きるために必要なエネルギー源の一つです。筋肉や内臓をつくる材料になりますが、特にアジは体を形づくるうえで欠かせない「必須アミノ酸」を豊富に含んでいます。

アジは、サラサラ成分であるEPA(エイコサペンタエン酸)と、脳の働きを支えるDHA(ドコサヘキサエン酸)という脂質を豊富に含む食材です。脂質もエネルギー源となる栄養素で、タンパク質・炭水化物と並んで「エネルギー産生栄養素(三大栄養素)」と呼ばれています。

また、アジは脂質の代謝に関わるビタミンB2、タンパク質の代謝に関わるビタミンB6を多く含んでいます。ビタミンB群は水溶性ビタミンで、おもに代謝機能をサポートする栄養素です。

2.新鮮なアジを選ぶ際のポイント

魚は鮮度が落ちたものを摂ると、お腹をこわすなど体の不調を招くことにもなりかねません。そのため、アジを購入する際はできるだけ新鮮なものを選ぶことが大切です。

新鮮なアジを選ぶポイントは、以下のとおりです。

  • ・目が澄んでいてハリがある

  • ・体の表面が銀色できれいに光っている

  • ・腹部が凹んでいない

  • ・ぜいご(尾の近辺にあるとげ状のウロコ)の状態が良い

  • ・身が硬い

また、アジを保存する場合は下処理をしてから3枚におろして、1枚ずつラップで包んでから冷蔵庫に保管するのがおすすめです。

3.栄養豊富なアジを使ったレシピを紹介

最後に、アジを使ったおすすめレシピを紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

3-1.梅しそアジフライ

梅としそを巻いた、サクサク食感のアジフライです。梅の酸味としその爽やかな風味が加わっているので、食欲が減退しやすい夏でもさっぱりと食べられるでしょう。

【材料】2人分

  • ・アジ 2尾

  • ・塩・こしょう 少々

  • ・小麦粉 適量

  • ・大葉 6枚

  • ・梅干し 4個

  • ・小麦粉 適量

  • ・卵 1個

  • ・パン粉 適量

  • ・サラダ油 適量

【作り方】

  • 1. アジは3枚におろして、塩・こしょう・小麦粉を振りかけます。おろしてあるアジを購入した場合は、小骨の有無をチェックしましょう。

  • 2. 大葉は縦半分に切り、アジの上に並べます。さらに、その上に叩いた梅を1個分伸ばして端から丸め、楊枝を使ってとめます。

  • 3. 2に小麦粉・溶き卵・パン粉を順に付け、170~180度に熱した油で色が付くまでしっかりと揚げます。

  • 4. 3の油を切り、皿に盛り付けたら完成です。

3-2.アジのムニエル フレッシュトマトソース

アジの旨味を閉じ込めたムニエルを、フルーツトマトのソースでいただく一品です。刺身用のアジを使うため、下処理の手間を省けます。

【材料】2人分

  • ・アジ(刺身用) 2切れ

  • ・塩 適量

  • ・こしょう 適量

  • ・小麦粉 大さじ1/2

  • ・オリーブ油 小さじ2

  • ・フルーツトマト 2個

  • ・バジルの葉 2~3枚

(A)

  • ・レモン汁 大さじ1/2

  • ・オリーブ油 大さじ1

  • ・塩 適量

【作り方】

  • 1. アジが大きい場合は半分にカットし、塩・こしょうを振りかけてから、小麦粉をまぶします。

  • 2. オリーブ油をフライパンに入れて中火で熱し、1を焼きます。焼き色が付いたらひっくり返して、中心までしっかりと火が通るようにします。

  • 3. フルーツトマトを1cm角にカットし、バジルの葉は粗みじん切りにします。

  • 4. 3を(A)と混ぜ、ソースを作ります。

  • 5. 皿に2を盛り付けて、4のソースをかけたら完成です。

栄養豊富なアジを積極的に摂取しましょう

アジは栄養バランスに優れた食材ですが、特にタンパク質・脂質・ビタミンB群が豊富です。どれも健康の維持・促進に欠かせない栄養素で、体内で生成できないものも含まれています。つまり、アジはこれらの栄養素を効率良く摂取できる食材といえるでしょう。

この記事で紹介したレシピも参考に、アジを日頃から積極的に摂取してみてはいかがでしょうか。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。