1.消化の良い食材とは?
ここでは、消化の良い食材について解説します。
1-1.消化の良いおもな食材
消化の良いおもな食材は次のとおりです。
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・おかゆ
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・うどん
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・豆腐
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・鶏のささみ
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・白身魚
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・半熟卵
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・牛乳
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・ヨーグルト
胃腸が弱っているときは、おかゆなどの炭水化物に栄養が偏りがちですが、タンパク質である豆腐や鶏ささみも摂取し、栄養バランスを整えることが大切です。
胃腸の機能が低下している場合は、あまり刺激のない消化の良い食べ物が適しています。
香辛料やコーヒーといった、刺激になる食べ物は避けたほうが無難です。
1-2.胃腸を健康に保つ「ビタミンU」
胃腸が弱っている場合は、胃腸の粘膜を健康な状態に修復するビタミンUを摂取しましょう。
ビタミンUとは、胃の炎症を予防する因子として新鮮なキャベツから発見された栄養素です。おもにキャベツ・レタス・ブロッコリー・アスパラガス・トマト・大根などの野菜に多く含まれています。
2.胃腸が弱っているときの食事のポイント
胃腸が弱っているときは、次の点に注意して食事をすることが大切です。
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・よく噛んでゆっくり食べる
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・食事の時間を決める
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・消化しやすい食事を心がける
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・刺激の少ないものを食べる
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・揚げ物や肉の脂肪は控える
肌トラブルや免疫力の低下など、胃腸が弱るとさまざまな不調が出てきます。そのため、普段から胃腸に負担をかけないような食生活を意識しましょう。
3.消化の良い食事レシピ
ここからは、消化の良い食事レシピ3選を紹介します。
3-1.たいのトロトロ中華粥風
まず紹介するレシピは、消化しやすいトロトロ食感の中華粥風です。
【材料】2人分
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・ご飯 150g
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・ごま油 小さじ1
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・鶏ガラスープの素(粉末) 小さじ1
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・塩 小さじ1/4
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・たいの切り身(刺身用) 2切れ
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・白ごま 小さじ1/4
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・せり 適量
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・水 300ml
【作り方】
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1. ごま油とご飯をすり鉢に入れたら、粘り気が出るまでしっかり粒をすり潰します。粒がなくなったら、鍋に入れて鶏ガラスープの素と水を加えましょう。
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2. 泡立て器でしっかり混ぜながら中火にかけ、沸騰したら弱火にかけて塩を入れます。
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3. 白く濁ってトロトロしてきたら火を止めて、器に移しましょう。
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4. たいの切り身と白ごま、食べやすいサイズにカットしたせりを盛って完成です。
熱いうちにご飯をすり潰すと、おかゆにしたときに良い粘りが出ます。また塩を入れるタイミングは、ご飯が白く濁ってとろみが出てからのほうが、味の調整がしやすいでしょう。
3-2.小田巻蒸し~うどん入り茶碗蒸し
次に紹介するレシピは、消化に良いうどんを使った茶碗蒸しです。
【材料】2人分
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・ゆでうどん 1玉
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・焼き穴子 1本
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・ささみ 1本
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・銀杏(缶詰) 4個
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・三つ葉 1/2束
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・かまぼこ(紅白) 各2枚
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・しょうゆ 小さじ1と1/2
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・みりん 小さじ1/2
【卵液】
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・卵 1個
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・だし 200ml
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・薄口しょうゆ 小さじ1と1/2
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・みりん 小さじ1
【作り方】
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1. ゆでうどんにしょうゆをかけて、小さい丼かカフェオレボウル2個にそれぞれを入れます。
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2. 焼き穴子は4等分にカットしましょう。筋を取ったささみは斜め切りにして、みりんとしょうゆをまぶします。三つ葉は、食べやすいように長さを約2㎝にカットしておきましょう。
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3. 【卵液】の調味料をしっかり混ぜ合わせて、目の細かいザルでこします。
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4. 1の上にささみ・焼き穴子・銀杏・かまぼこを載せて、混ぜ合わせた【卵液】を加えます。温まって蒸気が出ている蒸し器に入れて蓋をして強火にかけ、2分蒸しましょう。
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5. 蓋に箸などを挟んで蒸気を逃がしながら、12分ほど弱火で蒸します。
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6. 卵の部分に竹串を刺して、澄んだ汁が出てきたら火が通っているため、蒸し器から取り出しましょう。最後に三つ葉を飾って完成です。
蒸気を逃がさずに蒸し続けると、温度が上がり過ぎて卵の生地に穴が空いたり口あたりが悪くなったりします。そのため、蒸気を逃がして温度を調整することが大切です。
3-3.キャベツと塩昆布の浅漬け風
最後に紹介するレシピは、キャベツをたっぷり使った塩昆布の浅漬け風です。
【材料】4人分
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・キャベツ 1/8個
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・塩昆布 15g
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・赤しそふりかけ 大さじ1
【作り方】
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1. 食べやすい大きさにキャベツをカットしましょう。
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2. ビニール袋にキャベツと塩昆布、赤しそふりかけを入れ、軽く揉んでしっかりなじませてから、10~15分冷蔵庫で冷やします。
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3. キャベツがしんなりして、全体に調味料がなじんでいたら完成です。
最後にごま油を加えると、異なる風味が楽しめます。
消化の良い食事で弱った胃腸をいたわりましょう
胃腸が弱っている場合は、刺激が少なく消化の良い食事を心がけながら、必要な栄養を摂ることが大切です。
例えば、おかゆやうどんなど消化しやすい食材に、豆腐や鶏ささみなどのタンパク質をプラスすることで栄養バランスの取れた食事になります。一方で、揚げ物や香辛料などの刺激が強い食事は避けましょう。
胃腸が弱っていると感じたら、食事を見直すことをおすすめします。
監修者情報
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。