
お肉や魚を食べない精進料理は、栄養面からみると、たんぱく質や脂質が不足しがち。それを補っているのが、ごまや大豆です。とくにごまは、炒ってから、よくすりつぶして使うのがよいといわれています。「粒のままでは消化に悪いし、炒ったほうが香りもいいですから」三好典座もそうおっしゃっていました。たしかにごまは、殻が硬いので、粒のままでは、栄養がなかなか吸収されません。
ほかにも切りごまに練りごま、そして黒ごまに白ごまと、三好典座は料理に応じてごまを使いこなしていらっしゃいます。何百年もの間、修行僧たちの健康を支えてきたごま。日々の食生活にぜひ取り入れたいものです。