効果的なジョギングって?正しい走り方・必要なもの・注意点を解説
ダイエットや健康のためにジョギングを始めてみませんか。ただし、正しいやり方を知らないまま、流行に乗って始めると、膝や腰を痛めてしまう可能性があります。せっかく走るなら、正しい方法や効果を高める方法などを知っておきたいものですよね。ここでは、正しい走り方やジョギングを始める際に必要なもの、注意点などについて解説します。

目次
1. ジョギングとランニングの違いって?
ジョギングを始めるなら、ジョギングとランニングの違いを知っておきましょう。どのような違いがあるか知っていますか。違いがわかれば、ジョギングとランニングのどちらが自分に合っているかがわかるはずです。まずは、両者の違いから確認してみましょう。
1-1. ジョギングとは
ジョギングとランニングでは、まず走る速さが違います。ジョギングはランニングよりも走る速さがゆっくりです。運動強度の目安を表す「METs値」という数字では、ランニングが6.4km/h以上なのに対して、ジョギングはそれ未満のスピードという分け方がされています。ジョギングは早歩きと同じくらいの速さなので、これまで本格的に走ったことがないという人でも無理をせずに始められるでしょう。
息が切れない程度の速度で走るので、酸素を取り入れながら行う有酸素運動に含まれます。酸素を取り込んで体内の糖や脂肪を燃焼させながらエネルギーを作り出すため、長く走り続けることが可能です。また、燃焼の際に乳酸が生成されないため、疲労も溜まりにくいといえます。途中疲れを溜めずに長い時間走り続けたいという人に向いている、体に負担がかかりにくい走り方です。
1-2. ランニングとは
ランニングは、走るスピードがジョギングよりも速くなります。運動強度の目安を数値化した「METs値」では、6.4km/h以上で走るのがランニングという分類です。一般の人なら息が切れるくらいの速さで走るので、ランニングは無酸素運動になります。無酸素運動は、糖からエネルギーを作り出す際に酸素を必要としません。しかし、エネルギーを生成するのと同時に疲労物質である乳酸が発生するので、筋肉に乳酸が蓄積しやすくなり長く走り続けるのは難しいといえます。
また、慣れない人が行うと、翌日筋肉痛になることも少なくありません。もともと心肺機能が高く、さらに鍛えるために強度の高い運動をしたいというのであれば向いていますが、これまでほとんど運動をした経験がないという人が行うのであれば不向きです。
2. ジョギングのメリット・効果
ジョギングの場合、速さが6.4km/h未満であればよいので、走る人のレベルに合う速さを選んで走れます。初心者から上級者まで幅広い人が楽しめるという点はメリットの1つだといってよいでしょう。また、早歩きと似たような速さですが、ウォーキングにはない運動効果も期待できます。歩くときとは異なり、上に弾む動きが加わるため、筋肉や骨に負荷がかかるからです。
軽い負荷をかけた状態で運動を続けることにより、脂肪が効率よく燃焼するため、基礎代謝が上がります。基礎代謝は、呼吸や心拍など生命を維持するために消費されるカロリーです。基礎代謝が上がると、やせやすくリバウンドしにくい体になるため、メタボリックシンドロームや生活習慣病の予防や改善にも役立つと考えられます。
3. ジョギングの効果を高めるには?
3-1. 走る前にしっかりストレッチ!
ジョギングは、いくら運動強度が低いといっても、それなりの運動効果が期待できる有酸素運動です。いきなり走り出すのではなく、きちんとウォーミングアップをしてから走るようにしましょう。ウォーミングアップなしで走り出すと、膝や足首などの靭帯や腱を傷めたり、筋肉痛を起こしたりします。走る際に使う筋肉や靭帯は、事前に十分なストレッチをしてほぐしておくことが重要です。
走る前に行うなら、屈伸運動や伸脚運動、アキレス腱伸ばし、腕回しなどがよいでしょう。無理して伸ばしたり曲げたりせず、気持ちがよいと感じられるところで止めることも大切です。呼吸を止めないように気を付けて、息を吐きながらゆっくり時間をかけてほぐしていきましょう。

3-2. 心拍数で速さをキープして30分程度
ダイエット目的などで行うジョギングは、走るペースが遅すぎても速すぎてもいけません。最適なペースを維持しながら走るのが運動効果を高めるコツです。最適なペースかどうかを確認するためには、心拍数を計測する必要があります。運動しているときの最適な心拍数(1分間あたり)=138−年齢÷2が目安です。50歳の人なら、この計算式に当てはめて運動中の最適な心拍数を計算すると113となります。ジョギングをするなら、心拍数を113まで上げたら、その後はその数字をキープできるように走り続けることが大事です。
感覚的に判断するなら、楽あるいはややきついと感じられるくらいの速さを目安にしましょう。走る時間は1日30分以上、回数は週3回くらいが適当です。具体的には、20代の目標時間を週180分として、10歳年齢が上がるごとに10分ずつ短くしていきます。30代なら週170分、60代なら週140分くらいを目標に走るとよいでしょう。
3-3. 正しいジョギングフォーム走る
腰や膝への負担を軽減するために、正しいフォームで走ることは重要です。間違ったフォームで慣れてクセが付いてしまうと、なかなか矯正が効きません。初めから正しいフォームを意識して走るようにしましょう。まず、姿勢はまっすぐにし、重心を高い位置に置くことを心がけます。走り出したらやや前傾姿勢を取ることが大事です。かかとから足を地面に付け、足の裏全体で前進するようにします。
ゆっくりと走るジョギングでは、歩幅を広くすると走りにくいので、スピードを出して走るときよりも狭くしましょう。目線は足元ではなく、まっすぐ前方を見て走ります。腕は肘を90度に曲げ、胸の高さまで上げるようにすることも大切です。
4. ジョギングの注意点
ジョギングをする際には気を付けるべきことがいくつかあります。まず、無理をしないことが大事です。あまり厳しいルールや高い目標を置いてしまうと、無理をすることになってしまいます。ルールや目標を置くなら、達成しやすいものにしておきましょう。走る頻度は週に2~3回でもかまいません。走らない日を作ることも必要です。健康のためのジョギングでも、やり過ぎてしまうと筋肉や骨、関節にダメージが出ます。とくに、年齢が上がるほど、加齢によりダメージが出やすくなるので気を付けましょう。
5. ジョギンググッズを揃えよう
ジョギングをこれから始める人も、すでに始めた人も、ジョギンググッズを揃えてみませんか。形からでも走るモチベーションを上げられれば、きちんと続けて走りたくなるでしょう。ランナーのことを考えて作られたグッズは、機能性が高く優れています。さまざまなグッズが売られているので、その一部を紹介します。
5-1. 重要!ジョギングに適したシューズ
ジョギングするなら、靴選びはとても重要です。自分の足に合うジョギングシューズを履くことで、足腰への負担を軽減できます。ジョギングをする際に履く靴は、ランニング専用のシューズを選びましょう。他のスポーツ専用のシューズは、それぞれのスポーツの動きに合わせて作られています。瞬発力やブレーキを重視しているなど、前に向いて走り続けるのには向いていないものが少なくありません。いくらゆっくりでもジョギングをするなら長く走ることを考えて作られたものを選びましょう。
靴の種類が決まったら、自分の足型に合うものを選びます。大きすぎても小さすぎてもいけません。中で足が動きすぎず、なおかつ適度な余裕があるシューズであることが大事です。また、やや重く安定性のあるものがジョギング用としては向いています。アウトソールがやや厚く、クッション性のあるものを選びましょう。
5-2. 速乾Tシャツやスポーツタイツなどのウェア
スポーツ用のTシャツは、素材がポリエステル100%のものと、綿と化繊の混紡のものがあります。いずれの素材でもかまいませんが、濡れてもすぐに乾く吸湿速乾、吸水速乾性能が高いものを選ぶことが大切です。ジョギング用のTシャツは、デザインよりもまずは素材で選ぶようにしましょう。
半袖のTシャツと組み合わせて使うと便利なのがアームカバーです。保温機能やUVカット機能が付いていれば、一年中重宝します。簡単に着脱できるので、保温用に1つ持っておくのがおすすめです。
下半身用のアイテムなら、スポーツタイツとランニングソックスを揃えておきましょう。スポーツタイツは、膝など関節の動きをサポートしてくれる着圧タイツがおすすめです。初心者だから着圧タイプのスポーツタイツを履くのはまだ早いと思ってしまいがちですが、実は走る際にまだ上手に筋肉を使えていない初心者にこそ必要なアイテムといえます。脚の筋肉を適度に圧迫してくれるので、疲れにくくなることも初心者には心強い点です。冬用と夏用があるので、使い分けるようにしましょう。
ランニングソックスを履くメリットは、土踏まずのアーチサポートや着圧機能、抗菌防臭機能など、快適に走れるさまざまな機能が付いていることです。土踏まずのアーチがきちんと維持できると脚が疲れにくくなり、足裏にシリコンラバーが付いていると、シューズの内側で足がずれるのを防げます。
5-3. お洒落なだけじゃない機能性アップ小物
腕時計をはめて走るなら、心拍数を測ることができる腕時計がおすすめです。無理のないペースを維持しながら走るジョギングでは、心拍数の管理はとても大事なポイントになります。屋外でも正確な心拍数が測れれば、最適なペースで走ることができるでしょう。
紫外線対策をするなら、サングラスも用意しておきましょう。真夏でなくても紫外線は降り注いでいます。アスファルトや窓ガラスなどで反射する紫外線を防止するためにもジョギング用のサングラスを1つ持っていると安心です。スポーツ用のサングラスは、おしゃれ用のものと比べて非常に軽く、視認性もいいので、走るときにかけていてもあまり違和感がありません。夏場の強い日差しだけでなく強い風も防げるので、集中力を高めるためにも用意しておくようにしましょう。

健康のために、無理なくジョギングを続けよう!
ランニングよりもゆっくり走るジョギングは、年齢や性別にかかわらず誰でも取り組むことができます。健康へのメリットもたくさんあるので、ここで紹介したことを参考に初めてみてはどうでしょうか。ジョギングライフをサポートするさまざまなグッズやサプリメントもあります。それらを揃えて始めれば、さらにモチベーションがアップするでしょう。無理のない形で健康を目指しましょう。
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