サントリーの研究の歩み

40年以上にわたる研究成果と挑戦

サントリーの研究の原点は、ウイスキーづくりにあります。1923年、蒸溜所建設とともに酵母研究を開始。多様な酵母を蓄積する「酵母バンク」を構築しました。発酵を通じて成分の働きを探求する中で、研究は酒づくりの枠を超え、「人の体にとって本当に価値あるものは何か」という探求へと広がっていきます。その探求は、健康食品や美容領域へと受け継がれ、いまでは人々の暮らしに当たり前のように広がっています。

研究の成果

  • セサミン

    「なぜゴマは身体にいいのか」。長年謎とされてきたゴマの健康価値に着目し、サントリーは稀少成分「セサミン」の可能性を発見。元気で若々しい毎日に役立つ成分として、その働きを科学的に解明しました。

  • アラキドン酸

    人に欠かせない必須脂肪酸「アラキドン酸(ARA)」に着目。サントリーは、長年培ってきた発酵技術を活かし、高濃度で安定的に生成する技術を確立。機能性素材研究の発展につながりました。

  • ケルセチン

    筋肉や歩行に関わる働きが期待される植物由来のポリフェノール「ケルセチン」に着目。吸収されにくいという課題を克服し、吸収性を高めた「ケルセチン配糖体」の開発に成功しました。

  • W/O/W

    内水相・油相・外水相からなる3層構造の乳化技術「WOW(Water In Oil In Water)」は安定化が難しいとされてきました。サントリーは12年にわたる試行錯誤の末、この技術の開発に成功しました。

研究の始まり

  • 1984年

    油脂領域の研究に着手

    発酵・酵母研究で培ってきた知見をもとに、「人の体にとって本当に価値のある成分は何か」という問いから、脂質(油)に着目。「夢のあぶらプロジェクト」をスタートし、人の健康に役立つ油の研究が本格的に始まる。

  • 1985年から1986年

    アラキドン酸(ARA)の生産菌を発見

    研究チームは、スプーン1杯の1億以上の微生物が存在する土の中から、美味しい油などを作る微生物を探し続けました。85年、脳・肝臓・血液・皮膚など全身の細胞に含まれる必須脂肪酸アラキドン酸(ARA)をつくる微生物を発見。さらに高濃度で安定生産する技術を確立。

  • 1987年から1988年

    ゴマのセサミンに着目

    1987年、アラキドン酸を産生する微生物を増やす研究を進める中で、ゴマ油だけアラキドン酸が増えないことを発見。そこから、ゴマ由来成分「セサミン」(抗酸化作用が期待される成分)に着目。1988年、日本農芸化学会で研究成果を発表。

  • 1990年代

    セサミン食品への実用化、脚の健康研究スタート

    1993年、他大学との共同研究を進め、セサミンの健康効果を解明。長年の研究成果をもとに、食品として世に届ける。 さらに、健康寿命を支える重要なテーマとして脚の健康研究にも着手。ポリフェノール研究で培った知見を活かし、吸収されにくい植物由来成分「ケルセチン」に着目。吸収性を高めた「ケルセチン配糖体」を開発し、脚や膝関節の健康維持に関する研究を進める。

  • 2000年代

    脚の健康研究の本格化

    ケルセチン配糖体に関する研究成果を日本栄養・食糧学会で発表。脚・膝関節領域に関する研究成果を論文として報告。 2008年、ゴマのセサミンの機能を科学的に解明し、食品として実用化したことが評価され、農芸化学技術賞を受賞。

  • 2010年代

    研究成果を国内外の学会や論文で研究成果を発表

    グルコサミン、コンドロイチン、ケルセチン配糖体に関する研究成果を日本関節病学会で発表。膝関節痛に関する研究が評価され、ICoFF国際学会で優秀研究報告賞を受賞。 さらにアラキドン酸(ARA)・DHA・EPAなどの研究を発展。脂質研究分野で世界的に権威のある学会「ISSFAL」にて、健康効果に関する研究成果を発表。注意機能や気分への影響を論文化し、エビデンスを蓄積。

40年以上続くゴマのセサミン研究

ゴマの中にわずかしか含まれない希少成分「セサミン」。サントリーはアラキドン酸研究を進める中で偶然その可能性を発見しました。以来40年以上にわたり研究を重ね、世界初の発見や特許取得など数々の成果を創出。

セサミン研究の第一人者として、その価値を社会へ広げながら、今もなお可能性を追い続けています。その始まりは、ひとつの研究の失敗でした。

安全安心なものづくり
研究からお届けまで、品質を支える取り組みをご紹介します。