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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

健康管理サービス導入で健康経営の取り組みを一元管理!ホクト・エンジニアリング株式会社にインタビュー

平均年齢とともに上がる健康リスクが懸念に

ーー本日はよろしくお願いいたします。まずは、御社のおもな事業について教えてください。

越智さん(以下、越智):弊社は河川や道路、ダム、砂防など地域の皆さまの生活に欠かせない社会インフラを「縁の下の技術力」で支える会社として1990年に設立いたしました。おもに発注者支援業務を手がけており、売上の9割ほどはこの事業になっています。

主要な河川や道路は国土交通省の管轄のもと維持管理されていることが多いのですが、例えば「河川の堤防機能を強化しよう」と計画した場合、堤防を嵩上げする、あるいは浸透・浸食に強くする工事などが行われます。

このような公共工事は、入札を経て工事を受託した建設会社の工事監督が中心となって進めていくのですが、国土交通省側でも監督を立てて建設会社と連携し、品質管理や工程管理、安全管理を行なっていく必要があります。

公共工事には多くの事業者が関わっていたり、複数のプロジェクトを抱えていたりするため、工程や進捗の把握がとても複雑です。

そこで国土交通省は人材リソース不足の解消と事業の円滑な推進のため、弊社のような建設コンサルタントを入札で募っているという仕組みです。弊社から、国土交通省の事務所に土木技術員を常駐させて工事がスムーズに進むよう支援しております。

ーー健康経営に取り組むきっかけは何かあったのでしょうか?

越智:生命保険会社さんからの紹介で健康経営を知ったのですが、まずは、東京都が推進している「健康優良企業 銀の認定」を取ることから始めてみてはと提案を受けたことがきっかけです。

また、弊社は全社員向けの研修を少なくても年に3回は実施しているのですが、その際のアンケートで「健康に関するセミナーを実施してほしい」という意見が寄せられるなど、健康への興味関心が高い傾向がありました。

これは会社として社員の健康に対するサポートをしていくと良いだろうと思い、健康経営に取り組み始めました。

ーー健康経営に取り組むにあたって、課題を感じていた点はありますか?

越智:弊社の社員の平均年齢は46.8歳とやや高めです。若い人材が入ってこないかぎり平均年齢はどんどん高くなってしまうので、健康に関するリスクも同時に高まるのではと感じていました。

また、常駐先で体調を崩したり、病気で長期の休みを取らざるを得なくなってしまったりと社員の体調不良が増えてきたことも気になっていました。代わりの人員手配は負担が大きく、常駐先や自社の事業そのものにも影響しますので、事前に社員の健康状態に気を配ることでこういったケースを防げるのではと考えています。

健康管理サービスを導入することで公平な支援が可能に

ーー具体的な施策についても教えてください。

阿部さん(以下、阿部):弊社では「株式会社バリューHR」さんから「VCバリューパックLite」という健康管理サービスを導入しています。これは、健康診断の結果をWeb上で参照したり、健康に関するセミナーを視聴したりできるサービスです。全社員にIDを発行しているので、自身の健康診断結果をパソコンや携帯からいつでも見られるようになっています。

弊社の社員はお客様の事業所に常駐するため、社員と社内で顔を合わせる機会が多くはありません。そのため、健康経営の取り組みにおいては全社員が平等に受けられるサポートにしたいという考えがベースにありました。

健康診断結果だけでなく、ストレスチェック結果も含めてデータを蓄積することができ、健康経営に関する取り組みがサービス上で一元管理できるようになったのはとても便利です。

また年に2回、6月と10月にウォーキングイベントも行なっていますので、開催期間が近づくと全社員に案内メールを配信しています。イベント期間中は「VCバリューパックLite」のサービス上で、毎日自分の歩数が確認できるようになり、1カ月の合計歩数でランキングを発表する仕組みです。

越智:期間中に一日平均8,000歩を達成すると500ポイントがもらえます。貯まったポイントは1ポイント1円として使うことができ、健康グッズや日用品と交換できるようになっています。ポイントはウォーキングのほかにも健康診断結果の提出やセミナー視聴などにより、年間で上限3,000ポイントまで付与されます。

8,000歩達成した方には一律ポイントを付与しているのですが、サービス内にランキングが掲載されることで社員のやる気につながり、イベント性によって盛り上がりますね。

阿部:「VCバリューパックLite」を導入した当初は、サービスへのログイン数があまり多くなかったのですが、セミナーやウォーキングイベントを繰り返していくうちに、徐々に認知されてきた印象です。先ほどもお話ししたようにストレスチェックもサービス上で実施しているので、案内メールを配信するたびにログイン数が増えています。

ウォーキングイベントも最初の参加者は十数人ほどでしたが、地道に周知することで50人ほど参加するイベントになりました。今後はもう少しインセンティブを充実させたいなと考えています。

ーーセミナーについても詳しく教えていただけますか?

阿部:セミナーもウォーキングイベントと同じく6月と10月に実施しています。サービス上でセミナー動画の視聴後、小テストに参加すると点数に関係なくポイントがもらえるようになっています。

セミナーの内容としては、睡眠、食事、感染予防などを取り上げており、最近は喫煙や正しい歩き方などさまざまなテーマで取り組んでいます。

ーーお二人にとって印象的だったセミナーはありますか?

越智:食事に関するセミナーは役立ちましたね。「天丼と小うどんのセットは炭水化物同士だから、小鉢やサラダ、味噌汁がついた定食にしましょう」といった栄養バランスに関するアドバイスが印象に残っています。

阿部:私は、睡眠についてのセミナーがすごくためになったと思います。枕や布団が違うだけで睡眠の質が変わるというお話が興味深く、印象的でした。

健康に関心を持ってもらうため、周知と支援の充実を

ーー取り組みをされるなかで課題に感じるところはありますか?

越智:社員に日常的にサービスを活用してもらうのは少し難しいですね。年間3,000円分のポイントを会社負担で付与して、カフェテリアプランとして好きなものを購入できるのですが、まだ十分に周知・活用されていないと思います。

また、ウォーキングイベント実施期間以外はなかなか健康を意識しない、運動が習慣化しないケースが見受けられます。会社としても少しずつやり方を見直していかなければと感じています。

ーー健康経営の取り組みに対する反響はいかがですか。

阿部:年に1度、生命保険会社さんの健康習慣アンケートを取っているのですが、一日の運動量や運動習慣に関する項目は去年より数値が上がっていました。「VCバリューパックLite」を活用した取り組みの効果もあるのかなと感じています。

越智:健康経営優良法人の認定は対外的にもPRできるものなので、事業観点ですと、入札の際に評価対象になる可能性も期待しています。

ーー今後の展望などありましたら、お聞かせください。

阿部:健康診断の再検査や受診率、喫煙率の改善に取り組みたいと思っています。健康診断の聴力や視力の項目で再検査になってしまっても「このくらいなら大丈夫だろう」と再検査に行かない方が多いところも気になっています。何か効果的な施策があればと思いますが、まずは再検査の通知を続けることが大切かと思います。

越智:「VCバリューパックLite」を導入し、セミナーやイベント、健康診断結果のデータ化などに取り組みましたが、今後どのように健康へのサポートを手厚くしていくかは、あらためて考えていきたいですね。

ーー健康に関心のある読者の方へ向けてのメッセージをお願いいたします。

越智:健康経営にどのような効果があるのか、疑問に感じる方も多いと思います。しかし実際に取り組んでみると、ある程度のコストをかけても取り組む価値があるものだと実感しています。

社員の健康意識を高めるきっかけになりますし、会社に対するロイヤリティ向上にもつながるのではないでしょうか。一見、本業には関係ないようにも思えますが、迷っている企業の方がいらっしゃったら、一度取り組んでみることをおすすめします。いろいろな取り組み事例や便利なツール、サービスがあるので、自社に合うものが見つかると思います。

阿部:健康経営に関わるなかで、会社からの働きかけだけでなく社員一人ひとりの意識、両方とも大切だと実感しました。個人の健康に対する意欲が、また会社全体の健康経営につながっていくと思いますので、徐々にでも浸透していくよう取り組んでいきたいと思います。

ーー本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:ホクト・エンジニアリング株式会社

インタビュアー:青柳和香子

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