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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

健康状態の「見える化」が施策のカギに!株式会社栗林商会にインタビュー

創業明治25年。陸海空の物流を支える「株式会社栗林商会」

ーー本日はよろしくお願いします。まずは御社のおもな事業内容について教えてください。

櫻井さん(以下、櫻井):弊社は明治25年に創業した、北海道室蘭市に本社をもつ企業です。弊社の主たる業務は、陸海空すべてにおける物流を手がける運輸部門と、一流メーカーの多彩な商品を販売する商事部門、多様化・グローバル化する室蘭コンビナートを支える現業部門の三本柱となっております。

その他、国内主要損害保険会社6社と生命保険会社4社の保険代理事業や、さまざまな旅行形態に対応し、企画・提案・手配等の旅行業を行なう総合商社です。

ーー健康経営を始めたきっかけや目的について教えてください。

櫻井:弊社では、従業員一人ひとりの生産性向上のため健康増進に向けた取り組みを以前から行なっておりました。健康経営優良法人制度の開始を受けて、2019年4月に「健康経営」を宣言し、従業員のより一層の健康に対する意識付けや、外部に向けたPRを目的として新たな体制で健康経営をスタートさせました。

ーーどのような体制で活動されているのでしょうか。

櫻井:社長を長とし、本社及び各支社店(以下、各部署という)に健康経営担当者を置き、産業医や健康保険組合等と連携し健康経営推進組織を構成しております。そのうえで、各部署の安全衛生委員会や職場運用会議等において健康に関する審議を行ない、情報が従業員一人ひとりに浸透するよう活動しております。

従業員の3割は生活習慣病リスクが高い状態

ーー従業員の皆様の健康状態について改善が必要だと感じていた点はありましたか?

櫻井:健康診断の結果のうち生活習慣病における有所見率が高く、特にワーストの脂質・肥満・肝機能が大半をしめておりました。

これまでも、健康に関するパンフレットなどで情報提供を行なってまいりましたが、生活習慣病を引き起こす肥満や脂質等の有所見率が高まり、また、喫煙率についても現在43%と、全国平均(約19%)を約24%も上回る高い数値となっております。
これらを低減させるため、どのように意識付けするかが課題と感じております。

ーー実際の取り組みについて詳しく教えてください。

櫻井:弊社では、おもに7つの施策を掲げて取り組んでいます。

1.健康目標の設定
健康診断における脂質・肥満・肝機能の構成率、喫煙率及びストレスチェックにおける総合健康リスク値の低減などの目標値を設定し、その達成状況や評価分析を行ない、次年度に反映できるよう取り組んでおります。

2.喫煙者の低減
禁煙外来について詳細に紹介するとともに費用の一部を会社負担とし、禁煙に取り組む従業員のサポートをしています。また保健師と連携を図り、禁煙指導に注力しております。

3.ストレスの低減
全従業員(非対象部署含む)に法定のストレスチェックを行ない、個々のストレス状況について気づきを与えることで自分にあったセルフケアを推奨しています。また、各部署に集団分析結果を通知し、積極的なコミュニケーションの推奨と職場環境の改善、メンタルヘルス研修会等にも取り組んでいます。

4.インフルエンザ予防接種率の向上
継続的な啓蒙活動として、福利厚生費から接種料を負担し同接種を促し、快適な職場環境の維持・改善に取り組んでおります。

5.各種健康資料の提供
毎月、各支社店および事業所にパンフレットを配布し健康に関する情報を発信しています。

6.ラジオ体操、自動販売機でのカロリー表示
ラジオ体操の実施や、自動販売機で飲料のカロリーを掲示するなど、日々健康に意識を向ける取り組みを行なっています。

7.生活習慣病における二次検査の100%受診
健康診断結果において、二次検査が必要な従業員に対する受診勧奨を行ない、受診率100%を達成しています。

ーー健康経営を実践するうえで、苦労されたことや工夫されたことはありますか?

櫻井:従業員に対して健康への意識付けができるのか、また、どのような形で見える化をするかという点に苦労しました。現在もさまざまな施策を検討中です。

継続するなかで健康課題も変化していきます。日々従業員の健康状態に目を向け、必要な施策を取り入れていきたいと思っています。

健康状態の「見える化」が施策の発展へ

ーー取り組みによる効果、健康経営優良法人認定に対する社内外からの反響はいかがでしょうか?

櫻井:従業員の健康管理を行なうにあたり、ある程度「見える化」ができたことは大きな効果だと感じています。健康診断結果の分析が施策を発展させました。

また、健康経営優良法人の認定マークを名刺やホームページに活用しているので、PRにも役立っています。社内外からも健康に対しての施策を行なっている企業と認識していただけているのではないでしょうか。

ーー健康経営について今後の計画や注力されていくことがありましたらお聞かせください。

櫻井:これまでの取り組みでは、従業員の健康状態を把握し、「見える化」することに注力してきました。今後は目標値を達成するための取り組みとして、より一層健康経営を推進していきたいですね。

ーー健康に関心のある読者へのメッセージをお願いします。

櫻井:健康に対する意識付けは大変ですが、健康経営は「続けること」が何より大切だと思います。継続することによって企業それぞれの課題も見つかり、次の施策に進めることができるのではないでしょうか。

ーー本日はお話いただきありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:株式会社栗林商会

インタビュアー:朝本麻衣子

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