
株式会社啓和運輸は「お客様に選ばれる輸送品質の向上」と「日本一、元気で健康な会社」を企業理念に掲げ、従業員の健康増進に取り組んでいます。
経済産業省と日本健康会議による「健康経営優良法人(大規模法人部門)」にも認定されている同社は、どのような施策を打ち出したのでしょうか。セーフティーセンター 安全健康推進部の肥沼大祐さんにお話を伺いました。
物流に関するあらゆる要望に応える株式会社啓和運輸

ーー本日はよろしくお願いします。まずは御社の事業内容について教えてください。
弊社は1964年、小さな自動車整備工場からスタートしました。1979年より運送業を開始し、それから40年以上、日々お客様と対話し、お客様のご要望にお応えすることを続けて愚直に歩みを進めてきました。
現在は大型から小型まで多種多様な車両850台以上を配備し、全国に37カ所の営業所を設置しております。全車両の90%がフリーで運行を行なっております。
また、主要となる拠点に物流センターを設置し、荷物の運搬だけでなく、保管・リアルタイムの入出庫、在庫情報の管理なども行なっております。
どんなときも頼りになる存在であり続け、ただ荷物を運ぶだけではなく、お客様の期待を超えたサービスでお客様のビジネスを支えていきたいという想いで、私たちは運び続けています。
ーーありがとうございます。健康経営に着目されたのはなぜだったのでしょうか。
弊社の企業理念は2つ、「お客様に選ばれる輸送品質の向上」と「日本一、元気で健康な会社」です。弊社は「社員の健康こそが会社の基盤」であると考え、そのための環境づくりをしていました。
そんななか、弊社が加入している保険会社から健康経営優良法人認定制度の案内を受け、さらなる健康意識の向上を目指し、チャレンジしました。
インパクトあるキャンペーンで健康増進を啓発

ーー社員の皆さまの健康状態について、改善が必要だと感じていた点はありますか?
業務上、車両の運転時間が長く、生活リズムが不規則になりがちです。そのため、生活習慣病を患っている社員が多く見受けられました。生活習慣病の多くは重大な疾患につながりますので、改善が必要だと感じていました。
ーー実際に取り組んだ施策について詳しく教えてください。
健康な社員には維持を、少し疎かになっている社員には健康への意識をもっと持ってもらうために、「健康維持促進手当」を設けて啓発に取り組みました。
2021年は『みんなで会社の総重量を5t減らそう!』というスローガンで、ヘルスプロモーションキャンペーンを実施しました。
これは毎年秋に行なっている健康診断の結果をベースに、1年間かけてBMIを適正値にしましょうという内容のものです。しっかりBMIを適正値に戻した方、適正値でキープした方々には報奨金を支給しました。
また、今年は脳疾患の早期発見を目的に、福利厚生の一環で「スマート脳ドック」を導入しました。受診料の一部を会社負担にすることにより、社員の経済的負担の軽減を図り、検診結果の共有を行なうことによって、社員の健康状態のチェックに役立てています。
ーーお取組みによる効果、社内からの反響はいかがでしょうか?
『みんなで会社の総重量を5t減らそう!』ヘルスプロモーションキャンペーンは代表の一声でスタートした活動でしたが、タイトルにインパクトがあったのか、注目され、積極的に取り組む社員が見受けられました。また、今年スタートした「スマート脳ドック」も「以前から一度受けてみたかった」といった声が届いています。
1人ひとりが健康について考えることが大切

ーー健康経営優良法人認定の評価のフィードバックはいかがでしたか?
経営理念・方針の項目以外、すべて業種平均値に満たなかったので、改善が必要と感じ、模索しております。
今後は各部署に健康推進部のワークを共有する担当者を設置し、フットワークを軽くして健康増進を図っていきたいと考えております。
ーー健康経営について新たな計画や注力されていくことがありましたらお聞かせください。
健康に対する意識は十人十色ですので、会社としての「健康」を浸透させることが大変難しく感じております。代表が率先して健康の大切さを説いていますし、総務部、安全健康推進部ともに啓発していますが、まだまだと感じていますね。
だからこそ、1人ひとりが「健康とは?」「健康でいるにはどうすれば良いのか?」など、自分で考え、行動する社風を目指して精進していきます。
今後は健康推進部を各部署に展開し、現在の取組みをより内容の濃いものにしていけるように、毎月行なっている総務部会議にて議論しているところです。
ーー本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。
今回お話を伺った企業はこちら:株式会社啓和運輸
インタビュアー:青柳和香子
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