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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

早期の対策が社員の健康を守る!大洋興業株式会社にインタビュー

プラントエンジニアリング企業の「大洋興業株式会社」

ーー本日はよろしくお願いします。まずは御社の沿革やおもな事業内容などを教えてください。

原田さん(以下、原田):弊社は大洋電気商会として1933年に創業し、来年(2023年)で創業90年を迎えます。事業内容としては、各種プラントの製造ライン等の設備の工事のほか、エンジニアリングやメンテナンスなども行なっています。

戦前に創業した弊社は、高度経済成長期やリーマンショックなど良い時期も悪い時期も経験しながら、ありがたいことに順調に業績を伸ばしてくることができました。

また、リーマンショックのときは弊社としても厳しい状態だったのですが、時代の要請もあって産業用のモーターを再利用するための「回転機整備センター」を開設しています。当時は大変だったのですが、今では良い工場になっていると感じていますね。直近ですと2021年に正和電気株式会社をグループ化し、同年に大阪に建設したビルへ事業所を移転しています。

2022年には、「健康経営優良法人2022~ホワイト500~」に認定されたほか、エコアクション21にも登録されまして、健康経営優良法人とエコアクションの認定を同時に受けています。

ーー会社として健康経営を始めたきっかけを教えてください。

原田:安全性の向上については弊社の顧客である企業様から要望があるので、以前から会社として取り組んでおり、社員の健康・衛生ということにも気をつけていました。

その最中に大分支店が、県で取り組んでいる「健康経営事業所」の認定を受けたのですが、それをきっかけに健康経営を本格的にスタートしています。

その後、経産省から「地域未来牽引企業」の認定を受け、経産省もさまざまなことに取り組んでいるということを知って、健康経営優良法人の申請もしてみようということになりました。

ーーホワイト500の認定を受ける前の社員の健康状態について、改善が必要だと感じていた点はありますか。

原田:弊社は段階的に定年の年齢を上げておりまして、2年前から定年を65歳としています。そうなると、働いている社員の年齢も少しずつ高くなっていきまして、生活習慣病の検診の判定で芳しくない社員も増えてくるんですよね。たまたまかと思いますが、肺がんにかかる社員もいて、何とかしないといけないという思いが強くなりました。

もう一つは、40歳以下の若い社員のなかで精神疾患による長期休暇が増えたことも気になった点です。弊社の事業内容はプレッシャーのかかる業務が多いので、そこも関係しているとは思っているのですが、それとは別に健康についてもう少し考えなければいけないと感じました。

弊社では働き方改革にも取り組んでいるので、少しは改善されているのですが、やっぱり短期間で集中して働く社員もいるので、辛い思いをしている社員もいるのじゃないかということで、健康経営の取り組みも進めているところです。

早期のコロナ対策が高い評価を受けた

ーーありがとうございます。健康経営の具体的な施策や、力を入れている施策があれば教えてください。

原田:弊社の社員は現場に行くことが多くなるのですが、現場での朝礼では協力企業の社員も含めて、顔色を見て健康の確認からスタートします。特に夏場は熱中症対策が重要になるので、「水を何cc飲みましたか?」というような細かいことまで聞いて、対策しています。

また、近年はコロナ禍ということで、早い段階で空気清浄機を導入しましたし、マスク不足が問題となった時期があったと思うのですが、そのときは以前にインフルエンザ対策としてストックしていた1万枚以上のマスクを全社に配布して対応しました。

このような経験もあり、備えとしていろいろ準備するようには心がけています。抗原検査キットも結構な数を購入し、東京、大阪、神戸などの都市圏で勤務している社員に配布するといったことも実施しています。

その他にもいろいろと対策はしていて、今は感染症対策としてアクリル板の設置が当たり前になっていますが、弊社では早い段階でオーダーメイドのアクリル板を発注して配置し、各支店にも同様の指示をしていました。この点は他社より早く対応していたと思います。

オンライン化なども早めに進めて、すべてにおいて先行することを心がけています。

社員の健康に配慮した「給食弁当」

ーー食生活については、どのようなことを行なっているのでしょうか。

原田:若い社員はコンビニ弁当がどうしても多くなりがちなので、栄養のバランスが気になっていました。会社で用意した給食弁当なら野菜もしっかりと入っていて、栄養のバランスも考えられているので、社員の健康には良いのかなと思っています。容器は返却して再利用されるので、ゴミが出なくてエコという点も良いと感じています。

ーー近年は、健康経営優良法人の認定を受けるのが難しいと聞くのですが、健康経営に取り組むなかで、大変だったことはありますか。

原田:実は、1年目と2年目に申請したときは健康経営優良法人自体に入れず、3回目にようやく健康経営優良法人の認定を受けられました。

コンサルタントの方がいることを知らずにやっていたので、健康経営の要件を理解するのが難しかったですね。要件はさまざまあるのですが、一般的な感覚とは違った内容になっているものが時々あるので、読み間違いや勘違いがあって、なかなか評価が得られなかったです。

ただ、結果的だけ見ると、純粋に自社の力だけで認定を受けられ、上位500社のホワイト500も取れたのは良かったと感じています。

この点は努力の賜だと感じていて、弊社も含めてですが中堅の企業では大きな対策がなかなか打てないので、小さなことを積み重ねたことが少しずつ評価されていったのかなと思っています。

ーー3回目でいきなりホワイト500が取れた理由があれば教えてください。

原田さん:1回目、2回目のダメだったところを、少しずつ改善していったのはありますが、先ほど申し上げた早期のコロナ対策が評価されたと伺っています。対策っていうのは遅くやっても意味がないので、弊社としては早期の対応が普通のことなのですが、長年の取り組みが評価された点はうれしく感じています。

健康経営優良法人の認定を指標にして社員の健康を守っていきたい

ーー取り組みによる効果、社員の皆さまからの反響はいかがでしょうか。

原田:健康経営ということではなく、数年間継続して取り組んできたことに対しての反響になりますが、空気清浄機やアクリル板などの対応については、感謝の言葉が多かったように思います。

特に弊社は業務上、在宅勤務ができないので、早期の対策はありがたかったということを社員から聞いています。

ーー健康経営の取り組みとして今後の展望などあれば教えてください。

原田:今回ホワイト500の認定を受けたのですが、今後は徐々に分母が大きくなると思うので、ホワイト500を取るのは難しくなるのかなと感じています。ただ、上位500社に入れなくても、健康経営優良法人の認定を受けられるラインはキープしたいと考えています。

健康経営優良法人の認定を受けることが、社員に対して健康・衛生管理ができている指標だと思っているので、そこをクリアすることが目標です。また、そこを目標にすることで、社員の健康・衛生につながり、社員の満足度も上がっていくのかなと感じています。

ーー最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

原田:健康経営優良法人が健康・衛生管理の指標になると考えているので、まずはそこを目標にしてほしいですね。そこを目指せば自社や協力会社の社員、その家族が健康に暮らしていける環境作りにつながると思いますし、それが一番重要なことだと感じています。

明らかに母数が増えているので、500位という数字にこだわるのではなくて、とりあえず健康経営優良法人になるということが大事なことです。それを維持することで、社員の健康、衛生を維持できるということを考えてやっていただければ良いと思います。

ーー本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:大洋興業株式会社

インタビュアー:朝本麻衣子

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