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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

「社員の健康は会社が守る」をポリシーに!株式会社ジュンコーポレイションにインタビュー

社員の幸せのために会社が社員の健康を守る

ーーまずは御社の事業内容や沿革、取り組みの状況についてお聞かせください。

小板橋さん(以下、小板橋):弊社はプラスチック射出成形によるプラスチック製品の設計・製造をしておりまして、創業は1970年で今年52年目となります。ガスインジェクションという特殊技法により、通常のプラスチック射出成形よりも精度の高い製品製造に特化しています。取り扱っている製品は車の部品が多く、そのほかでは医療器具や住宅設備など多岐に渡り、他社が作らないようなものも手がけております。

社長に就任した当初より、社員を幸せにするという方針で会社経営をしてきました。幸せとは何かを考えるなかで社員の健康は会社が守るというのが必要ではないかと思いました。ですので、健康経営の認定や健康宣言をする以前から、弊社では従業員の健康を意識した取り組みを行なっていたことになります。

ーー健康経営や健康宣言の存在を知り、取り組まれるようになった経緯を教えてください。

小板橋:健康宣言について知ったのは、協会けんぽからのダイレクトメールがきっかけです。その内容を見ていくと、従業員の健康が幸せにつながるという、社内で実践している事柄とマッチする部分があり、まずは2018年に健康宣言を行ないました。

そして、2020年に健康経営優良法人の認定を受けましたが、申請時のチェック項目を見たところ、すでに会社として達成できている部分も多く、2022年にはブライト500にも選ばれました。とはいえ、すべての項目を満たせているわけではないので、これからも改善は必要と考えています。

ーー取り組みを始めるにあたり、改善が必要と感じていた部分はありますか?

小板橋:タバコの煙で壁紙が変色するほど、喫煙者が多い職場である点は以前から問題に感じていました。新しく張り替えた真っ白な壁紙も、1週間で真っ茶色になってしまったほどです。

また、取引先の大手メーカーも喫煙所をなくして禁煙化を進めている状況でした。それなのに、自分たちは気にせず社内でタバコを吸っている状況でしたので、受動喫煙防止法が施行されるのをチャンスととらえ、世間的にもタバコの煙は問題視されているからと、まずは社内での禁煙をスタートさせました。

従業員の健康につながる習慣を身につける取り組み

ーーそれでは、具体的な施策を教えてください。

小板橋:まず、受動喫煙防止法の施行に合わせて、社内禁煙という方針を打ち出しました。とはいえ、もともと喫煙者が多い背景もあり、反発は大きいのも事実です。現状としては、喫煙所を設けて分煙化し、せめて煙の出ない電子タバコにしようという落とし所になりました。将来的には完全禁煙を目指していきたいです。

地域柄、車での移動が中心になるので、社員の運動不足の問題がありました。健康経営のチェック項目でも、運動をしているかという部分では、何もできていなかったので、社員の意見も聞いて「てくてくプロジェクト」というイベントを昨年から開催しています。

これは歩数を競う社内イベントですが、ただ歩いて歩数をチェックするだけでは面白みがないので、個人で歩数を競い合って順位によって商品を出すようにもしています。まだ始めたばかりのイベントで、やり方は手探り状態です。

1回目となる昨年は従業員の参加を促して取り組みに賛同する人を増やしたかったので、参加者全員に3,000円分のQUOカードをプレゼントしました。今年は参加しただけで賞品を渡すのではなく、条件を変えようと考えているところです。

イベントを開催したことで、私自身も歩き方に気を使うようになりましたし、少しでも歩数を増やそうと駐車場を一番遠いところにしたり、ゴミ箱を自分の近くに置かないようにしたり、日頃から歩く距離を増やす工夫をしています。以前は日に1,500歩くらいしか歩けていませんでしたが、工夫したことで今は3,000歩ぐらいに増えました。

また、従業員の健康につながればと、健康飲料を無料で飲めるよう、地元企業と提携してドリンクの冷蔵庫を設置しています。これは同じ群馬県で健康経営に取り組む企業さんが健康飲料を扱っているのですが、どのような取り組みをしているのか情報交換するなかで、社内に冷蔵庫を設置して従業員が飲めるようにしたらという話になって始めました。無料で健康飲料を飲めるとなると、毎日飲む社員も出てきまして、病欠や体調不良者も減少したように感じます。

職場にちょっとした“遊び”も取り入れてゆとりある空間に

ーー健康経営に取り組むなかで、大変だったことはありますか?

小板橋:社内禁煙は喫煙者の多い職場ということもあって反発が強く、なかなか進んでいないのが現状です。一部のルールを守らない人の意識を変えていくのは難しく感じています。

そもそも、業界的にも地域的にも、健康経営という概念自体がまだ浸透していないようで、同じ経営層の人と話しても反応が鈍いように感じています。

そんななかで、弊社はいち早く健康経営の重要性を感じて、積極的に取り組んで来たという自負がありますので、今後も健康経営のチェック項目から気付いた未達部分を更新していきたいですね。

ーー取り組みによる効果や従業員の皆さまからの反響はいかがでしたか?

小板橋:てくてくプロジェクトは意識して歩く人もでてきているので、運動習慣のきっかけにはなっている印象です。また、職場に健康飲料を置いたので、毎日飲んでいる従業員からは体質改善の効果が得られたという声が上がっています。

ーー今後、健康経営について計画や目標、注力されていくことがありましたらお聞かせください。

小板橋:健康経営の取り組みもそうですが、弊社は職場のちょっとしたところに「いいもの」を取り入れて、従業員の心にゆとりが生まれる工夫もしています。

使える予算は限られているので、少しずつしか形にできていませんが、たとえば女子トイレはおしゃれなカフェのような仕様にして落ち着ける空間にしました。ユニフォームのシャツも毎年新しいカラーを追加して好きな色を選んで着られるように、中古ですが社用車に高級外車を取り入れて上質なもの使っている気分を演出できるようにしています。

直接、健康に働きかけるものではありませんが、こういった遊びを職場に取り入れれば、心の余裕にもつながると考えています。ひいては、社員の幸せ、社員の健康にも効果があるのではないかと思います。

従業員を思いやる企業経営を

ーー健康に関心のある読者や、健康経営に取り組む企業の担当者へのメッセージをお願いします。

小板橋:経営者の人たちと話していると「健康経営に意味があるのか」「従業員の健康は、従業員自身の問題」といった声もあります。

たしかに、会社経営においては利益を増やす方策を一生懸命考えるのも重要でしょう。でも、決算書を読んだり税金対策を考えたりばかりではつまらないし、ストレスもたまると思います。

それに社員の存在は会社にとってかけがえのないものです。私としては、社員が喜ぶ顔を見るほうが楽しいですから、社員が喜んでくれる、社員が幸せになる会社経営の一環として、健康経営に取り組む企業が増えてほしいと思います。

ーー本日はお話いただき、ありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:株式会社ジュンコーポレイション

インタビュアー:朝本麻衣子

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