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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

社員の幸せが「感動を届けるプリーツ加工」につながる。白石ポリテックス工業株式会社にインタビュー

日本 No.1 のマシン台数を持つプリーツ加工会社の白石ポリテックス工業株式会社

ーー本日はよろしくお願いします。まず御社の事業内容について教えてください。

当社は昭和43年に創業した、婦人服の縫製並びにプリーツ加工を行なう宮城県の会社です。

約50年以上プリーツ加工一筋で事業を続けてきた当社は、プリーツ加工に使用する機械所有数が日本一です。日本を代表する世界的ブランドのコレクションにも多数採用されているプリーツを生産しています。

ーーありがとうございます。健康経営に取り組み始めたきっかけや健康経営の課題は何だったのでしょうか?

社員は109名で8割が女性のため、女性が安心して働けるような職場環境を実現させる必要があり、それが健康経営のきっかけになりました。

また、会社の方針として「社員の幸せ」を掲げていますので、社員が生き生きと働けることが企業の発展につながるという考えのもと、健康経営に取り組んでいます。

社員の幸せには心身の健康だけでなくワークライフバランスも重要と考え、仕事と家庭の両立がしやすいように各種制度なども整えています。

コロナ禍で「今できること」を模索し、地域貢献活動を開始

ーー健康経営の具体的な施策を教えてください。

2020年から3年連続で「健康経営優良法人」の認定を受けていますが、2020年の優良法人の認定を受けた矢先に新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大してしまいました。

ちょうど全社員でスポーツや運動促進に取り組もうと企画していたのですが、全社員で集まって運動をするということが難しくなりました。そのとき「やれることをやるしかない」「今できること、やるべきことやろう」と考えて始めたのが、社員の雇用維持と地域貢献につながる取り組みです。

当時やるべきことはスポーツではなく、社員みんなでできること、余った布でマスクを作って市町村に寄贈することでした。

まずマスクの寄贈から始め、そこから発展して県道のゴミ拾いをするなど地域への貢献活動を行なうようになりました。

また、当社の未来のためにもファッション業界を目指している若者たちへの支援を始めました。ファッションの専門学校の学生にプリーツを学んで経験をしてもらうことにしたのです。その目標は専門学校生の育成と当社を知っていただくことでした。

総務部3名は全員「両立支援コーディネーター」基礎研修を受講

ーー仕事と家庭の両立支援については、どのようなサポートをされているのでしょうか。

総務部の社員3名が「両立支援コーディネーター」の基礎研修を受講し、育児休業からの復帰プランを作成したり、社内報を毎月発行したりして社内の情報共有や働きやすい職場づくりに努めてくれています。

当社では、産休・育休からの復帰率が100%です。これまでは若手男性社員のなかに既婚者や子どもが生まれた者が少なかったのですが、現在、若手の採用に力を入れているということもあり、最近は入社したての男性が約2カ月の育休を取得しました。

育児は1日、2日仕事を休めばいいというものではありませんから、出産後の2カ月をじっくり夫婦で子育てできたのはとてもよかったようです。

また、当社は社会保険労務士が企画する勉強会に参加するなどして常に新しい情報を集め、国が掲げた施策を漏れなく実施しており、それも健康経営に結びついています。

健康増進のためのイベント参加も開始

ーー地域貢献や働きやすい会社づくりに力を入れられていますが、現在はほかにどのようなことに注力されているのでしょうか。

宮城県による事業所対抗のウォーキングイベント「歩数アップチャレンジ」に挑戦しています。今年の10月1日から社員三人一組で歩数を競い合っていて、会長と私も参加しているイベントです。宮城県はメタボ率が高いということもあり、こうした健康増進活動に積極的に参加していく必要性を感じました。

また、自動販売機の商品をカロリーの低い飲み物に交換してもらったり、社員に水筒を配布してペットボトルのごみを減らしたりながら、健康増進とSDGsに取り組んでいます。

若手もベテランも幸せに働けて、感動を届けるプリーツにつなげたい

ーー今後の展望をお聞かせください。

先日、地域で初めての「ユースエール」という認定を受けました。これは若者の採用・育成に積極的、かつ若者の雇用管理状況などが優良な企業が受ける、厚生労働大臣による認定です。

こうした情報を外部へ発信することによって企業イメージ向上や社員のご家族、就職活動をする学生さんのご家族からも良い印象を受けますし、社員や学生さん本人のモチベーションアップ・人材育成にも結びついていると感じます。

今後も若者の採用に力を入れていく予定ですが、ただ採用するだけではなく、プリーツ加工の技術と技能をしっかり学んでもらえるように育成を重視したいですね。

技術は数値化できますが、職人が長年培ってきた技能は、人から人へ伝承してこそつないでいけるものです。プリーツ加工の絶妙な風合いは当社がもつ技能によるものですので、人材採用と人材育成に力を入れて、そこに積極的に健康経営を絡めていきたいと考えています。

雇用期間の延長も行なっており、最長70歳まで働けるようにしました。社員は手に職を持っていますから、年齢を重ねてもぜひ仕事を続け、若手の育成もしながら生き生きと働いてほしいと考えています。

会社の経営理念は「プリーツで世界中の人々に感動を届ける」ことですが、それを目指すためにはやはり社員の人生を幸せにすることが重要です。働きやすい環境で心身を整えて、幸せを感じることが良い製品の生産や売上にもつながると信じています。

ーー本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:白石ポリテックス工業株式会社

インタビュアー:青柳和香子

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