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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

働き方改革を中心とした健康経営の取り組み。日興テクノス株式会社にインタビュー

健康課題の改善には働き方改革が必要

ーー本日はよろしくお願いします。おもな事業内容についてお聞かせください。

松川様(以下、松川):弊社は、1946年9月に電話設備工事業者としてスタートし、今年で76周年を迎えます。従業員数は、男性64名、女性11名の計75名です。「ネットワーク」「ソリューション」「ヘルスケア」「スマートオフィス」の4つの分野を柱として、南関東を中心に企画・販売・構築・導入・運用・保守までのICTを中心としたオフィスに関わる、製品・サービスをワンストップでご提供しております。

ーー健康経営を始めたきっかけについて教えてください。

松川:弊社では、以前から定期健康診断でのオプション検査や婦人科検診の受診勧奨を行なっており、会社で費用を負担していました。また、従業員のコミュニケーション向上を目的として、社内をスマートオフィス(席が決まっていない、その日の気分で自由に座る)にしています。

立ち会議スペースの設置、就業時間中 禁煙の社内制度化、有給休暇の取得促進などの取り組みはすでに進めておりました。しかし、健康課題の改善策として、ワークライフバランスを推進する必要があると認識し、「残業時間の削減」を目標にしたことが、健康経営の取り組みを強めたきっかけです。働き方改革で業務効率化を図ったことで、生産性も向上しています。

意識改革から始める

ーー具体的な施策について教えてください。

松川:まずは、所属長および従業員の意識改革を行ないました。所属長は、課員の労働状況を把握し、業務ボリュームを調整するためにメンバー間のサポートを強化。そして、毎月、幹部会議の場で残業時間について報告します。目標値を達成できていない場合は、理由および今後の対策を説明して貰いました。

また、新型コロナウイルス感染拡大の影響もありますが、テレワーク、直行直退、早出勤務、遅出勤務を導入しました。それにともないIT化(クラウドでの経費精算、給与システム、電子印鑑など)DXを推進、職場環境の整備も進めています。さまざまな働き方改革の推進を行い、2019年度・2020年度残業時間 目標前年度比-10%に対し、-26.3%の大幅な残業時間削減となりました。その後も、過度な労働時間にならないよう、引き続き啓蒙活動を続けています。

また、新型コロナウイルス対策として、接種日、翌日の特別有給休暇の付与、交通費の支給、扶養家族を含めた医療用抗原検査キットの配布などを行なっています。また、新型コロナウイルスのマニュアル作成を行ない、感染した社員へ医療用抗原検査キット送付し、療養期間が終了する日に検査して、陰性の場合には出社、陽性の場合は、陰性になるまで、テレワークをする、など当社独自のマニュアルを運用して、従業員の安心安全に勤めています。

また、2020年3月27日に健康企業宣言を制定し、自社ホームページで社内外へ発信しました。さらに、弊社の健康課題の把握と効果検証を目標として、年1回、全役員・従業員を対象に健康習慣アンケートを実施。加えて「アンケート結果のフィードバック」と「健康経営と健康習慣の研修」を目的とした社内健康セミナーを、オンラインで行なっています。健康経営を強制すると、「やらされている」という気持ちが先行してしまうので、任意での参加を呼びかけました。

ーー健康経営に取り組む中で大変だったことはありますか?

松川:大変だと思ったことはなく、従業員の健康を守り、事業を継続していくため、がむしゃらに進めてきました。「松川、なんか頑張っているみたいだぞ」というあたたかい目で従業員の皆さんが取り組みを理解し、健康意識を高めるなど一緒に参画してくれていますね。

健康経営優良法人2022 ブライト500の認定を受ける

ーー取り組みによる効果や従業員の皆様からの反響はいかがでしたか?

松川:弊社は、社長をはじめ、役員、従業員からの健康経営への理解のおかげもあり、健康経営優良法人2021の認定を受けました。さらに、2022年度は健康経営優良法人 ブライト500の認定を受けることが出来ました。

また、月に1~2回の健康通信を発信しています。始めた当初は特に反響はなかったのですが、徐々に、「今月の健康通信いいね」「アンケートの結果って去年よりいいね」「セミナー良かった」など、声をかけて頂けるようになりました。

仮想オフィスの導入で、コミュニケーションの活性化を図る

ーー健康経営について、今後はどのような計画を立てられていますか?

松川:新型コロナウイルスのまん延により、テレワークやWeb会議が一気に浸透し、移動時間削減などで、業務効率化ができるようになりました。その反面、コミュニケーション不足や管理困難、孤独感など、さまざまな問題も生じていました。

そこで、2022年度は仮想オフィスを導入し、活発な交流を生み出すことで職場環境改善を目指しています。また、従業員の要望により、運動不足の解消のため、就業時間内の任意参加での「ラジオ体操」を始めました。ただ、音楽を流すだけではなく、恥ずかしいのですが、私が前に出て一緒に行なっています。体を動かすだけでなくコミュニケーションの向上にもつながっています。任意参加ですが、業務多忙な従業員以外は皆さん積極的に参加して頂いています。導入後、しばらくしてアンケートを取ったのですが、皆さん、好意的な意見が多かったです。

今年度は、毎年1回のオンラインセミナーに加え、管理職、女性社員、それぞれを対象にしたオンラインセミナーも行ないました。こちらも皆さんから好評を得ています。今後も、従業員の皆さんとともに弊社らしい健康経営を推進していきたいと思います。

ーー最後に、健康に関心のある読者の方へメッセージをお願いできますか?

松川:私たち日本人は長寿化により、人生100年時代を迎えようとしています。健康で元気で、臨めば現役で働けるように、若いうちから心身の健康を維持、増進することが必要になります。健康に対する活動は、すぐに結果はでませんが、模索しながら継続的に取り組み、一方的な「健康経営」にならないように、計画して、従業員と一緒にできることから始めてみる、導入したらアンケートなどで意見を聴取して、次につなげる、という、PDCAサイクルを回し続けることが重要だと思います。

ーー本日は貴重なお話をありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:日興テクノス株式会社

インタビュアー:塩野実莉

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