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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

会社の財産は人!2030年には創業100周年を迎える株式会社タカヤ 「社員の健康を守るための積極的な健康経営」とは

病気で仕事ができなくなる社員を出さないため、予防に注力した健康経営

ーー本日はよろしくお願いいたします。まずは御社の沿革について教えてください。

山本さん(以下、山本):我が社は1930年創業の「総合建設会社」です。2030年には創業100周年を迎えられるよう、事業を進めております。事業内容は、大型建築が全体の6〜7割、残りの2割は土木事業、1割はそのほかの戸建の住宅や不動産となっています。令和2年1月から岩手県盛岡にある本社と別に、東京支店を本社とし、2本社制をとるようになりました。また、東日本大震災以降は関東や四国などに支店を、そして静岡に子会社を置き、全国的に建築を主として事業を展開しています。

特に現在力を入れているのが自社ブランド「Factoria」です。東日本大震災で被災された工場からご相談いただき、工場の再建だけでなく、離れてしまった従業員がまた工場に戻ってきてくれるような工夫を!というところから始まったものです。

工場という「箱」を作るだけではなく、そこで働く人たちの働きやすさをトータルで考えていくことをコンセプトとして、全国的に展開しています。

ーー受動喫煙対策など、健康経営に関してさまざまな取り組みをされているようですね。健康経営を始められたきっかけを教えていただけますか?

山本:以前に喫煙が原因で大きな病気を患わられて、会社を辞めなくてはいけなくなった方がいらっしゃいました。それを受けて、会社としても病気が原因で仕事ができなくなる人をこれ以上作らないようにしたいというのが健康経営に取り組むきっかけとなりました。

そのため、最初に取り組んだのが「禁煙の推奨」です。それと同時に社員の健康管理を進めていくことを目指しました。

ーー当時、社員の健康状態について課題に感じていたことや、ここは改善が必要だと感じていたところは何ですか?

山本:生活習慣・食習慣の改善です。そのためには、個々の社員の健康に対する意識を高めていく必要があると感じました。

建設会社なので、現場の社員は現場ごとに生活環境が変化し、衣食住が不安定になりがちです。そんな中で安定した生活サイクルを確率し、健康管理をするというのは正直簡単なことではありません。

食事はコンビニなどのお弁当が多いし、喫煙についても協力会社を含むミーティング事の喫煙はごく普通のことでした。

ーーでは、どのような施策を行なったのでしょうか?

山本:先述の通り、最初にやった取り組みは禁煙手当ての支給で、今でもそれは継続してやっています。禁煙している社員に対して1カ月5,000円、半期ごとに賞与と一緒に支給するというものです。

併せて、社内の施設や車も全て禁煙にし、現場を含めて会社ではたばこを吸えない環境にしました。

少なからず反発はありましたが、徐々にその効果は現れ、当初休憩時間になると人だかりができていた本社の敷地内にある喫煙所には、ほとんど人がいなくなりました。現在では、全社の喫煙率は10%未満となり、確実に喫煙者は減っています。

ーー他にも積極的に取り組んでいる施策があれば、教えてください。

山本:健康診断と人間ドックの受診を奨励し、30歳以上の社員全員には、会社負担で検査項目の多い人間ドックを受診してもらっています。また、健康診断や人間ドックを受診する日は特別休暇扱いにしています。

加えて、社員の食生活の改善を目指し、普段の昼食に一品プラスして生野菜やフルーツを摂れるように、社内に「OFFICE DE YASAI」というサービスを導入。社員は100円で購入できるようにしました。本社以外の拠点では1カ月に1回スムージーを配ったりしています。

ーー社員の運動不足も懸念されていたようですが、その点に関して何かされている取り組みはありますか?

山本:現在はコロナでできていませんが、毎月「スポーツの日」を決めて、本社横にあるアリーナ(体育館)の施設利用料金を会社負担にして、気軽にスポーツができるようにしています。また、スケートリンクでカーリングのイベントを開催したり、アリーナにあるスポーツジムの利用券を希望者に配布したりしています。

ーーマガジンの配信など社内に向けた情報を発信されているとのことですが、具体的にはどのような内容のものを発信されていますか?

山本:会社として健康推進室を設置し、健康診断結果をもとに社員全体の傾向と対策を毎年分析しています。その結果に基づいて、今年はこの点に力を入れて取り組もうという方針を決め、情報発信を月に1回、社内のイントラ掲示板に載せています。

そのほか、薬局が四半期に1回発行している健康情報のマガジンを、誰でも読めるように社内に無料で置いています。

社員が100%のパフォーマンスを発揮するために

ーーそのような現場に合わせた対策が健康経営の認定につながったと思うのですが、健康経営の認定を受けるまでに大変だったことや、苦労されたことは何かありますか?

山本:2017年に初めて認定を受けた時には、社員の認識と総務(申請部署)の認識が一致していなかった印象でした。社員側に認定を取ることのメリットが伝わっていなかったのだと思います。

そこで、病気にならないために生活習慣に改善が必要な方にもいかに共感してもらい、一緒に取り組んでもらえるかを考え、工夫してさまざまな活動を計画しました。

ーー社内の変化や反響などはいかがですか?

山本:認定を受けるための形だけの活動にならないようにと思ってやってきました。おかげさまで健康経営優良法人を5年連続で認定を受けています。昨年はブライト500の認定も受けました。昨年はその取り組みが認められて社内表彰も受けました。これらの結果は多くの社員に共感してもらえている証だと感じています。

ーー今後の展望や目標などを教えてください。

山本:新しい取り組みとして、社員の病気を予防し管理するために、保健師さんにきてもらうことにしました。私自身、社内の相談窓口として色々な悩みを聞くなかで、第三者の目から見た指導やアドバイスがあると良いと感じたことがきっかけです。

社内保健師さんがいるとストレスチェックや保健指導ができるようになるので、形だけではない、より実体的な取り組みができると思っています。

病気にならないこと、健康であることは仕事の質に直結してきます。社員の方達それぞれが100%のパフォーマンスを発揮できるような状態にすることが目標です。

そのために、毎日虫歯にならないためにする歯磨きのように、毎日病気にならないために何をするかということを会社として啓蒙していけるようにしていきたいです。

ーー最後に読者へのメッセージをお願いします。

山本:重ねてになりますが、歯磨きを毎日するように、病気にならないようにどうすればいいかということを日々の生活の中で見直していくことが大切です。やさしいことではありませんが、健康経営は経営の基盤に絡んできますので、色々な会社で取り組むのは自分の行動を見直すために大事なことだと思います。

どのような業種であっても会社の資産、そして財産は人です。健康経営に取り組み始めて、社員の健康状態が会社としての仕事に直接関係してくることを実感しています。弊社の事例が、これから取り組む企業の参考になれば幸いです。

ーー本日は、貴重なお話をありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:株式会社タカヤ

インタビュアー:朝本麻衣子

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