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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

企業の健康経営をサポートし、自社施設で従業員の健康づくりも支援!株式会社ルネサンスにインタビュー

健康で快適なライフスタイルを提案する多様なサービスを展開

ーーまずは御社の沿革や事業内容について教えてください。

千葉さん(以下、千葉):弊社は1979年にテニススクールから創業し、スポーツクラブや介護リハビリ施設など180箇所以上を運営。現在の従業員数は約1,500名です。

企業理念に「生きがい創造企業」を掲げ、スポーツクラブの運営のほか、企業や保険組合の健康づくり支援、自治体の介護予防事業の受託、多様なライフスタイルに合わせたオンライン事業や海外市場への展開など、健康分野のサービスを多岐に渡って展開し、健康で快適なライフスタイルを提案しています。

少子高齢社会・人生100年時代における健康の重要性

ーー健康経営を始められたきっかけや、健康経営優良法人の申請に至った経緯について教えてください。

千葉:健康経営の取組みを本格的に始めたのは2016年です。少子高齢化、労働力人口の減少、また人生100年時代の到来によって、健康寿命の延伸が社会的な課題となっております。企業理念では「生きがい創造事業」として、人々に健康で快適なライフスタイルを提案することを掲げており、こうした社会的な課題に直結するものです。すべてのステークホルダーの「生きがい創造」を実現するうえで、従業員が起点であり、まずは従業員自身が心身ともに健康であることが重要と考えております。こうした背景を受けて、健康経営を重視して取り組むこととなりました。

そもそもの事業内容が健康に関連したものであり、弊社が大切にする「求める人材像 5つの価値観」では1番目に「健康」を掲げていること、また健康経営の取り組みを始める以前から、「EIS・従業員感動満足度」と「CIS・顧客感動満足度」が相互に価値共創することで、組織の成長や業績の向上につながるという考え方が浸透していたので、(EISは従業員満足度「Employee Satisfaction/エンプロイサティスファクション」に印象や感動をあらわす「Impressive/インプレッシブ」を加えたもの)従業員にも取り組みは受け入れやすかったのではないかと思います。

そして、少子高齢化、労働力人口の減少によって、採用活動も容易ではありません。従業員が健康で、長く働けること、また採用活動において企業の魅力や価値を向上するという点からも健康経営を重視し、2016年に代表取締役社長が最高健康責任者(CHO:CHO:Chief Health Officer)に就任し、「ルネサンス健康経営宣言」を制定、2022年には「健康経営優良法人」ホワイト500に6年連続で認定いただきました。

ーー企業価値を高める意味でも健康経営に着目されたとのことですが、採用活動への影響は見られますか?

千葉:はい。求職中の方からは、「健康経営優良法人」~ホワイト500~ の認定や、働きがいのある会社ランキング ベストカンパニーにランクインしていることなどが、弊社への興味・関心を高め、エントリーや会社説明会への参加につながったとお声をいただきます。社内の取組みの充実で従業員の定着を目指すと同時に、外部認証を取得し公表していくことが、採用競争力につながっていくので重要ですね。

中途採用においても、こうした認証を受けている点に注目してご応募いただくケースがあります。健康経営のみならず、スポーツエールカンパニーやD&Iアワードなどの各種認証を公表していますので、サステナビリティ方針に沿った多様な取り組みに魅力を感じていただくことが多く見られます。

CHO名の通知文で要精密検査の再受診率を大幅アップ

ーー健康経営の取り組みを通して、従業員の健康状態について改善が必要と感じた点はありますか?

千葉:定期健康診断で要精密検査となった人の再受診率が20%~30%と低い状態だったのは、以前からの課題でした。要精密検査という判定区分で医療機関を受診しないことによる重症化が懸念されます。こちらについては、2018年頃から受診率の改善に向けて働きかけ、2021年度の結果では86.7%まで上昇しました。

ーー再受診率20%台から直近の結果86.7%までの大幅な改善には、どのような対策をされたのですか?

千葉:健康診断結果を従業員に渡す際、再受診の対象者には通知文を付けるようにしました。これはピンク色の用紙を使ってCHOである社長名で発行しており、従業員にハッとさせるものにしています。その結果、医療機関の受診行動が促されています。まずは対象者本人の自発的行動を促し、受診が進まない場合に、上長へ通達して個別にフォローすることで進めています。また制度面においては、社員会による年間1万円の再受診費用支援を整備しています。

健康サポートアプリによる健康向上と社内イベントの実施

ーー健康経営の施策として「カロママプラス」という健康サポートアプリを使われているそうですが、これはどういったものですか?

千葉:「カロママプラス」は、食事・運動・睡眠・気分などを記録できるアプリで、全従業員が使用できるようにしています。アプリではAI管理栄養士の「カロリーママ」による、食事や運動に対するアドバイスがあります。私も使用していますが、褒められるとうれしいですし、食事の偏りなどによりお叱りを受けると反省します。一日の終わりには健康スコア(点)が表示されます。これらの機能により、従業員自身が自分自身の健康状態に目を向け、健康を維持・向上させるきっかけになるように活用しています。

このアプリはもともと、他社の健康経営をお手伝いする事業のなかで開発されたものですが、社外に提供するには社内でも利用して、改善点なども見ていこうということもあり導入されました。弊社の従業員は全国各地の施設に散らばっているので、共通アプリを使ったほうが、全員が一体となって健康経営に取り組みやすいと考えたのもあります。

「カロママプラス」を使ったチーム対抗イベント「カロママ・ルネカップ」も定期的に開催しています。これは組織ごとのチームで期間中のスコアを競い合う形式になっており、データ入力するようチーム内で声をかけ合ったり、スコアアップのコツを教え合ったりと、従業員の健康意識を高めるとともに、コミュニケーションの活性化にもつながっています。

上司が部下に対して入力を促すところもあれば、部下から上司に対して声がけするなど、上下関係なく呼びかけ合えることもあり、アプリ登録率は96.6%、直近のイベント参加率は92.2%となっています。

チーム対抗という形式上、記録していない人が1人でもいると平均スコアが下がってしまう点も、声がけが積極的になる要因かと思います。お互いのログイン状況も知られてしまうので、みんな参加を意識していることから、参加率も高まっているようです。

日常的な運動の場として自社施設の利用やオンラインレッスンも

ーー運動支援の施策として、従業員の方は自社のスポーツクラブを無料で利用できるそうですが、どれくらいの方が利用されていますか?

千葉:弊社の従業員は約9割がスポーツクラブの現場にいますので、勤務の前後や休憩時間に利用できる状況です。2020年度に休憩時間最大2時間まで延長可能としたことで、仕事の合間に運動してリフレッシュができ、仕事への集中力や生産性が高まる環境づくりをしてします。

また、オンラインで運動のレッスンが受けられるサービス「ROL(RENAISSANCE Online Livestream)」の従業員割引、および従業員家族割引も福利厚生として整備しています。こちらは特に、在宅勤務をしている従業員の運動不足解消に役立てることを狙いとしています。

「ROL」は動画を見て自宅で運動ができ、レッスン数も豊富です。ライブ配信のレッスンもありますが、オンデマンドのものは好きなときに好きなものを選んで受けられます。

こちらは顧客向けのサービスとして展開しているもので、コロナ禍の影響によりこうしたオンラインで受けられるレッスンは需要が高まっていました。従業員の健康を考えて運動機会を作りたい企業さんも、人を招いたり従業員を集めたりするやり方には抵抗があり、かといって外部のスポーツクラブに出入りして接触機会を増やす行動を推奨するのもためらわれる状況でしたが、オンラインレッスンならば導入しやすいようでした。

ーー社員の方が立てられる目標のなかに、健康についての目標設定もあるそうですが、どのようなものですか?

千葉:弊社の人事評価制度では、社員自身が期初に目標を立てるのですが、その目標のうち1つは運動や食事、睡眠、休養などの健康に関連した目標を立てるようになっており、年間を通してチャレンジすることで健康の維持・向上に取り組んでいます。また、この目標はガイドラインを用意し、目標の指標や水準を提示しています。

組織横断の健康推進プロジェクトで勤務形態別の課題にもアプローチ

ーー健康経営に取り組まれるなかで、大変だったことはありましたか?

千葉:事業に直結しているので、健康経営の存在や考え方については、従業員にとって受け取りやすいものだったかと思います。 また、従業員に浸透されていく際は、何か新しいものが始まって負担が増えるような印象を持たれると、抵抗感が生まれてしまいます。そこで「カロママプラス」を前面にアピールし、楽しく健康管理・健康づくりをしていこうといった具合に、伝える工夫をしました。

大変な部分として今、感じているのは、働く場所によっても健康課題が違うので一律の施策では解決しないということです。店舗勤務ですとシフト制で生活のリズムが乱れやすい。本社勤務ではリモートワークの影響もあって、運動不足や肩こりの慢性化といった問題があります。これの改善については、組織別にアプローチしていく必要があるので、組織横断型の健康推進プロジェクトを立ち上げかけている段階です。

ーー取り組みについて、従業員からの反響はいかがでしたか?

千葉:先ほども紹介しました「カロママプラス」を使った「カロママ・ルネカップ」の開催は、従業員同士で積極的に声をかけ合う機会になり、コミュニケーションを活性化させているように感じています。そこから、生産性の向上やアイデアの創出にもつながると思いますので、今後も続けていきたいイベントです。

ーー健康経営について、今後の計画や展望があれば教えてください。

千葉:今後の展望としては、大きく3つございます。

1つ目は、要精密検査の再受診を100%にすることです。弊社の取り組みとしてもご紹介しましたが、直近のデータで86.7%にまで上昇しているものの、まだ完全ではありません。有所見者の健康課題改善にまではいたっておらず、課題が残っている状況です。病気の早期発見や重症化を予防する意味でも重要ですし、精密検査を怠ったがために重症化した事例も少なからず存在しますので、今後も課題として取り組んでいきたいところです。

2つ目は、2026年には喫煙者ゼロを目指すことです。以前から就業時間内は禁煙としていましたが、2021年にルールを厳格化し、就業時間前の1時間、休憩時間も禁煙としました。健康診断の結果を見ていると、毎年少しずつ改善傾向ではありますが、2026年にゼロにするにはまだ遠い状況ですので、強化が必要であると感じています。

3つ目は、健康診断結果において脂質異常者が増加しておりますので、生活習慣の改善も今後の目標としています。

以上の3点については、組織横断プロジェクトの実施で解決を図ろうと考えております。

「生きがい」を実現するべく、企業の健康経営もお手伝い

ーー最後に、健康に関心のある読者の方や、健康経営のご担当者の方に向けたメッセージをお願いします。

千葉:CHOのメッセージから一部抜粋しますが、ルネサンスの健康経営では、「最も重要な資本である従業員が、健康を通じた持続的な社会をつくる価値のある仕事にチャレンジし、自らが成長し続けることで社会資本となり、すべてのステークホルダーの「生きがい」を実現する」ことを目指しております。

弊社は企業様や健康組合様に向けた健康づくり事業も行なっており、健康経営をお手伝いする立場でもあります。全国の拠点からそれぞれの状況に合わせた改善プランを提案し、健康づくりの実践、継続フォローをしてまいりますので、健康経営をお考えでしたらぜひ、お声がけください。

ーー本日はお話いただき、ありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:株式会社ルネサンス

インタビュアー:塩野実莉

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