サントリーウエルネスオンラインの健康食品・サプリメント・化粧品

企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

強制はしないが、空気を作る。健康経営に取り組む株式会社いい生活にインタビュー

テクノロジーで不動産市場の課題解決に貢献する「株式会社いい生活」

ーー本日はよろしくお願いします。まず御社の事業内容について教えてください。

当社は2000 年に設立されたIT企業で、現在グループ全体で200名超のメンバーが、東京本社、大阪支店、名古屋支店、福岡支店で仕事をしています。

事業内容としては、不動産事業者向けに不動産業務を支援するシステムを開発し、クラウド・SaaSとして提供しています。

地域密着型のビジネスである不動産業界は中小規模の事業者が多く、IT化に向けた投資にはハードルがありましたが、業界規模としては非常に大きく、GDPの12%を占めています。

不動産市場の DX を推進し、不動産事業者の生産性向上に貢献すること、不動産市場にとって不可欠な情報・取引インフラとなることが当社の目指すところです。現在、全国に約1,500社ほどのお客様がいます。

社員の「いいコンディション」を支えるマッサージルーム

ーー健康経営を始められたのには何かきっかけがあったのでしょうか?

創業間もない頃は、長い時間仕事をすることが当たり前という状態でしたが、上場を経て変化がありました。数年前から創業メンバーを中心に「自分の資本である体、健康の状態を維持せずにいい仕事をするのは難しいよね」という話が出始め、「健康への投資は取り組むに値する」という考えを持つようになったんです。

その頃「健康経営優良法人」の認定制度を知ったので、どのような制度なのか調査を始め、ベンチマークとして認定を目指すことにしました。

3年前から申請を始め、今期で3 年連続認定を受けることができています。

ーー具体的なお取り組みについてもお聞かせください。

例えば、福利厚生の一環で社内にマッサージルームを開設しました。エンジニアの社員から「デスクワークで椅子に座っている時間が長く、腰に負担がかかる」という声を聞いていたからです。マッサージルームでは鍼灸師の資格をもつ社員が施術を担当しています。

実際に利用され始めると、エンジニアだけでなくビジネス部門の社員も使っていますし、リピーターもいて男女ともに活用されています。

ーーマッサージはどんなタイミングで受けられるのでしょうか?

時間枠が決まっているので、各自社員が都合のいい時間帯に予約を入れるという形式です。いいコンディションで仕事をしてもらった方が会社にとってもいいですから、勤務時間中にマッサージが受けられるようにしています。

以前は週4日オープンしていましたが、新型コロナウイルスの感染が拡大していた時期は利用を停止しました。現在は週1日だけオープンしており、また様子を見て日数を調整していく予定です。

ーー体のコンディションが仕事に影響を与えるからこそ、業務時間内に利用できるようにされたのですね。

実は、社員が使う椅子も一脚10万円を超える割といいものを採用しています。コロナ禍で在宅ワークに切り替えた社員が「会社の椅子がどれほど素晴らしいものだったかよくわかりました」と言っていたくらいですから、体にかかる負担を減らすことはやはり重要ですね。

多目的に使えるリフレッシュスペース

ーー御社にはリフレッシュスペースという場所があるそうですね。

個人の仕事にも打ち合わせにも使える自由なスペースです。カウンター席もあればソファーブース席や高さを調節して立ったまま使えるスタンディングテーブルもあります。インターン生がジョインした時にはプチ歓迎会の場として使うこともありますね。

コロナ禍を機に外部のWeb相談窓口を提供

ーーその他にはどのような取り組みをされていますか?

社員がメールや電話で気軽に健康に関する相談ができる、外部のWeb相談窓口サービスを提供しています。

コロナ禍で在宅勤務がメインになると社員の様子が見えなくなりますので、一人で抱え込んでしまわず、気軽に健康面やメンタル面の相談をしてもらえるように利用開始しました。

話を聞く程度であれば社員が対応し、カウンセリングや医学的な行為が必要な際は外部の窓口サービスを利用してもらうという運用になっています。

実際の利用は月に数件程度ですが、少なければそれはそれでいいことです。会社としてこういう相談窓口を設けていること、気になることがあれば気軽に話せるという環境を提供することが大切だと考えています。

また、本人だけではなく家族の健康も大切です。当社では、法定では無給の看護休暇を有給休暇にしており、子ども一人につき 年間6 日まで有給で看護休暇を取得できます。

もちろん人間ドックや健康診断もベースの部分は自己負担なしで受診できるようにしています。

健康経営を社内のスタンダードにしていきたい

ーー健康経営を今後どのように続けていくかについてお聞かせください。

当社では他にも「健康維持レター」というお便りをオフィスや社内ツール上に掲示したり、Eラーニングで健康マネジメント研修を実施したりしています。

こうした定期的な働きかけも含めて「健康に気を配ることが普通」という空気を作り、社内のスタンダードとして定着させられるよう取り組んでいきたいですね。強制しても自発的な行動には結び付きにくいので、こちらがきっかけを作りつつも「社員が自発的に健康増進に取り組んでいる」と感じるような空気が必要だと思います。

そのためには健康経営という概念を独立させず、「個々人のパフォーマンス、会社全体のパフォーマンスを上げるために必要なことだ」という位置付けで考えることが重要です。健康に配慮すれば実際に良い仕事もできますし、自ずと会社全体のパフォーマンス向上につながります。

企業も個人も「スキル」の獲得には一生懸命投資するとは思いますが、スキルを活かすうえでもその人自身がまず健康であることが大前提です。ビジネスパーソンも「体が資本」ですから。スキルやナレッジへの投資に加えて、「健康への投資」も必要で、健康に配慮しながら仕事をする文化を根付かせたいですね。

将来的には健康経営優良法人の大規模法人部門上位500社が選ばれる「ホワイト500」認定も目指していきたいと思います。

ーー本日はお話いただき、ありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:株式会社いい生活

インタビュアー:青柳和香子

商品を探す

健康食品・サプリメント

スキンケア・ヘアケア

健康グッズ