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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

社員がパフォーマンスを存分に発揮できる会社を目指して。株式会社コロプラにインタビュー

社員がものづくりに集中できる環境を整える

ーー御社の沿革や事業内容を教えていただけますか?

原井さん(以下、原井):当社はスマートフォンゲームを提供しています。「白猫プロジェクト」やスクウェア・エニックス社と共同開発している「ドラゴンクエストウォーク」などが、これまでのおもなタイトルです。

「ドラゴンクエストウォーク」はスマートフォンの位置情報を使用して遊ぶゲームですが、当社は2008年に創業し、世界初の位置情報ゲーム「コロニーな世界☆PLUS」というタイトルをリリースしました。それ以降も、最新のテクノロジーと独創的なアイデアで、ユーザーの方に新しい体験を届けることにこだわっているものづくりの会社です。

ーー御社は健康経営優良法人を取得されています。健康経営に取り組み始めたきっかけを教えてください。

原井:健康経営への取り組みを宣言し始めたのはここ数年間のことですが、コロプラ創業時から、社員がものづくりに集中できる環境作りにこだわってきました。創業者で現会長である馬場自身がクリエイターでありエンジニアです。一日中座りっぱなしで、ご飯も食べずにものづくりに没頭していた経験から、社員が座る椅子には高級な椅子を使うことや、集中するあまり食事がおろそかになる社員が多いため、サラダやおにぎりの提供、マッサージルームを設置するなどの取り組みを行なっていました。

この数年で健康経営への取り組みを発信し始めた理由としては、社員一人ひとりの健康意識向上を支援していくこと、さらにはコロナ禍による影響で採用の競争力を強化していく必要があり、当社の取り組みをもっと世の中に伝えていきたいと考えたからです。その結果、2年連続で健康経営優良法人が取得できました。

サラダやおにぎり、フルーツの提供はコロナの感染対策を踏まえて一時廃止しましたが、社員からの評判が良い取り組みだったので、復活してほしいという声がありました。そこで、バナナをいつでもいくらでも食べられる新しい福利厚生として、コミュニケーションスペースにバナナの木をイメージした観葉植物を設置し、箱にたくさんのバナナを積んだ「無限バナナ」という取り組みを開始しました。バナナは栄養価も高いですし、社内外からご好評の声をいただいています。朝食や夕方など小腹が空くタイミングに食べる方が多いですね。

エンタメ性を出して盛り上がった、ウォーキングイベント

ーー健康経営に取り組むなかで、社員の皆さんの健康状態の課題はどのようなところでしょうか。

原井:ゲーム業界を含めたクリエイターを抱える企業ではよくあることかと思いますが、健康診断の結果では、生活習慣病につながる結果が見受けられました。一日中デスクワークをしているので、運動する機会が少ないことがおもな原因だと思います。

ーーこの課題に対しては、どのように取り組まれたのでしょうか?

原井:産業医と連携して、科学的なデータを用いて健康上のリスクが高い方にフォーカスして取り組みを始めました。例えば、要精密検査になったときに「まだ大丈夫だろう」と病院に行かない人も多かったので、自費ではなく、会社から補助を出して病院に行ってもらう制度を導入して進めました。

運動の機会が少ない傾向にあるので、全体への広報活動として、毎日ラジオ体操の実施や社内向けに健康管理支援のサイトを開設しました。サイト内では、当社で働いているパラアスリートの社員が家でもできる運動を紹介したり、健康につながる食事や睡眠などさまざまな情報を発信したりしています。

また、最近、関東ITソフトウェア健康保険組合が開催している「MY HEALTH WEBスマ歩ウォーク(歩Fes.)」に参加し、社内での盛り上げ施策を行ないました。役員全員にエントリーしてもらい、全社員が参加できる役員の順位予想当てクイズを行ないました。予想を当てた方にはプロテインバーなどの景品を準備しました。また、ウォーキングイベントで1位から3位までの結果を取った方に、景品を設けて表彰する機会も作りました。この期間には、暫定1位の方に突撃インタビューなども行ない、イベント自体に当社らしいエンターテイメント性を出せるよう、工夫して盛り上げを行ないました。その結果、社員の2割ほどが参加するなど今までで一番盛り上がった歩Fes.となりました。

このイベントでは、ITソフトウェア健康保険組合全体の順位も出ますし、会社対抗で競争することもできます。今年の秋に開催される「MY HEALTH WEBスマ歩ウォーク(歩Fes.)」にも参加したいと考えていますが、会社対抗で競ってくださる企業様がいたら、一緒に参加しても楽しいだろうと思います。

ーー他にはどのような取り組みを行ないましたか?

原井:コロナ禍が始まったタイミングが、ちょうどオフィスの移転を考えている時期でした。そこで「感染症対策に特化した最先端のオフィスを作ろう」ということになり、専門家による監修のもと、感染症対策に約1.7億円をかけ、今年の2月にオフィスを六本木に移転しました。新オフィスの床や什器には、リノリウムという学校や病院で使用されている抗ウイルスの天然素材を使用しています。さらに、天井ダクトの増強工事を施し、換気機能を強化しました。このように社員の健康と安全を考え、感染症対策にとことんこだわった結果、今年の6月に国内では当時64社しか認証を受けていない国際的なオフィス認証制度「WELL 健康安全性評価」を取得しました。オフィスに関するアンケートでは、多くの社員から好評を得ています。

また、「白猫GOLF」という新作のゴルフゲームを出すタイミングに合わせて、社内でも盛り上げたいと思い、健康経営にも関わる取り組みを行ないたいと考えています。そこで、11月の中旬に企画しているのが、「ゴルフィング」というゴルフのスイングをする体操を社内で開催することです。インストラクターの方をお招きし、白猫GOLFにちなんだスイングエクササイズを実施する予定です。社員同士でコミュニケーションをとりながら体を動かし、より楽しみながら健康を意識してほしいと思っています。

社員の要望と経営目線を両立していくことは難しい

ーー健康経営に取り組むなかで大変だったことを教えてください。

原井:健康経営は社員に喜んでもらうことと、パフォーマンスを上げてもらい、長く働いてもらうことで会社も発展していくことが目的ですが、そこに対してしっかり取り組み、結果を出すのは簡単なことではありません。経営の観点からコストやそれによってどのようにパフォーマンスが上がるのかを議論する必要があります。

朝食にサラダなどの軽食を出していた施策ですが、感染症が拡大しないための対策として廃止を決めました。社員がみんなで集団感染をしてしまってはサービスも提供できなくなってしまう大きなリスクがあります。しかし、社員からは「なぜなくしてしまうのか」と疑問や不満の声が上がりました。経営と社員の声、両方のバランスをとるというところはやはり大変ですね。無限バナナの施策は、感染症対策をしながら、軽食を提供してほしいという社員の要望を汲んで考えた施策です。

また、無限バナナの施策を打ち出したときにはシリアルを入れてほしいなどの要望や、オフィスに足湯を作ってほしいという要望もありました。このように、社員からの要望をもらえることは風通しの良い職場であるからこそだと思うのでうれしいことですが、経営目線で検討し、提案や議論を重ねるのは大変ですね。

地道に取り組みを続けていくことが大切

ーー今後の展望についてお伺いしたいのですが、健康経営の今後の計画や注力していく取り組みについて教えてください。

原井:健康経営を進める活動は一つひとつは地道な取り組みですが、それを続けていくことで優秀な方が当社に入りたいと思ってもらえたり、社員がしっかりパフォーマンスを出してもらえる環境作りにつながっていくと思いますので、今後も継続して取り組んでいきます。それを続けることができれば、より難易度の高い健康経営銘柄の認証を取ることにもつながっていくだろうと思います。

ーー健康に関心のある読者の方や企業の健康経営ご担当者様に向けて、メッセージをお願いいたします。

原井:健康経営を担当されている方は、会社として取り組みたい施策と社員の声の相違など、悩みもあると思います。そのジレンマを抱えながらしっかりと地道に取り組むことで、社員から喜んでもらえたり、外部の方からも褒めていただけたりする状況になっていけると思うので、一緒に頑張っていきましょう。

また、取り組んだ施策で紹介させていただいた、「MY HEALTH WEBスマ歩ウォーク(歩Fes.)」ですが、企業対抗で歩数を競うなど、他の会社さんとも組んでより大きなムーブメントにできるとおもしろいと思うので、ぜひ興味がある方はご連絡ください。

ーー本日はお話いただき、ありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:株式会社コロプラ

インタビュアー:塩野実莉

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