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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

「包括的な取り組みが健康経営につながる」ブライト500を2年連続で取得した株式会社ITAGEへインタビュー

社員の健康状態は企業としてのパフォーマンスに影響する

ーー本日はよろしくお願いします。早速ですが、貴社の沿革やおもな事業内容を教えてください。

野田さん(以下、野田):弊社は2005年、愛知県名古屋市に設立いたしました。現在、社員数は130名ほどになります。主幹事業は、製造業や物流業を対象としたITパッケージソフトウェアの販売とITソリューションの提供、とくに物流の現場や配送現場の倉庫や組立において工場内の自動化へ向けたITソリューションを提供しています。

当社独自のAI画像認識アプリケーション等のITソリューションの開発にも注力しており、企画提案を強みとしたIT技術集団を目指しています。

ーー健康経営を始めたきっかけについて教えてください。

野田:弊社は「技術集団」ということもあり、非常に高度な技術、対応を求められます。難しい業務や複雑な業務がいくつもあるなかで、心身ともに健康リスクを抱えている状況でした。

社員の健康状態が悪化すると、企業としてのパフォーマンスダウンにつながると気付いたのが健康経営をはじめたきっかけです。

ーー従業員の皆さまの健康状態について、改善が必要だと感じていた点はありますか?

野田:メンタル不調から休みがちになり、そのまま病欠になるケースがありました。納期のプレッシャーや社内でのコミュニケーションの問題もあるかもしれません。

IT事業は人が財産の仕事であるのに、休職する人が続いたり、急激に増えたりした時期もあり、改善が必要だと感じました。

神邉さん(以下、神邊):体の健康面ですと、運動不足や肩こりと腰痛もありますね。

野田:どうしても同じ姿勢で座ってパソコンとにらめっこなので、運動不足から肩こりや腰痛になってしまっている部分はあると思います。

5つの軸で包括的に取り組む「働く環境の整備」

ーー課題に対する具体的な施策を教えてください。

野田:健康経営、働き方改革、女性の活躍推進、子育て支援、地球環境、この5つを軸に包括的に活動をしてきました。国や地方自治体が定めている認定や認証取得へ向けての活動に積極的に取り組むことで社内改革を目指す狙いです。

健康経営での取り組みにフォーカスすると、スポーツやコミュニケーションを推奨していることが挙げられます。各種イベント時には施設料などの費用を会社が負担しています。

イベント例でいうと、ゴルフコンペ、バーベキュー、ランチ会といったものですね。費用を会社が負担することで参加者も増え、コミュニケーションの場を増やすことができると思っています。

2022年度は新たに、愛知県が無償で提供している「あいち健康プラス」という健康マイレージアプリを導入しました。日々の歩数記録や、健康目標の設定、管理ができるアプリです。健康に関する活動を記録すると、健康マイレージが貯まり、県内に使用できる優待カードに交換できるサービスです。

愛知県下の参加企業のなかで自身の歩数ランキングが表示されるなど、日々の運動を促進につながっています。

ーー健康経営に取り組むなかで、大変だったことはありますか?

野田:健康経営優良法人認定の初回申請では申請書類作成に必要な情報をそろえるのにかなりの時間がかかったように感じます。2回目の申請では何を用意すればいいかある程度わかっているので、初回ほどは時間がかかりませんが、最初は右も左もわからない状況でしたので、とても苦労しました。

あとは、認定取得には社員の健康診断受診率100%が必要となりますが、客先常駐の社員は客先業務が忙しいと健康診断の通知を見落としたり、時間が取れなくて健康診断を受けてくれない社員がいまして、それを個別フォローしていました。個別フォローが年間通して必要な場合もありました。

神邊:未受診の方に何回も電話して催促したり、「いつにしますか?」と予定を聞いたうえで、こちらで予約することもしましたね。

ーー手厚い個別のフォローもあったのですね。お取り組みによる効果や反響はいかがでしょうか?

野田:ブライト500の認定をいただいたことで、社員はもちろん、お客様や同業者からの反響も大きかったと思います。中小企業の同業者からは「こんな認定あるんだ」「どうやって認定取ったの」といったお声がけをいただくことが増えました。

弊社は愛知県情報サービス産業健康保険組合に加入していますが、現在(2022年10月末)の加入事業者数232社のなかでブライト500認定を取得しているのは弊社含めて2社ほどと伺っており、愛知県のIT関連中小企業のなかでブライト500の認定取得は先進的で珍しいという目で見ていただいています。

健康経営はCS(顧客満足)・ES(従業員満足)の向上につながる

ーーブライト500を2年連続で取得されていますが、何が評価されたと思いますか?

野田:評価する側の人にしかわからないですね。ただ、健康経営だけではなく、働き方改革、女性の活躍推進、子育て支援、地球環境の改善といった取り組みをバランスよく進めたことは申請時に記入しました。もしかしたら、そうした包括的な取り組みが評価されたのかもしれません。健康経営優良法人2021に認定された中小規模法人は7,934社、健康経営優良法人2022に認定された中小規模法人は12,255社と大幅に増加していますから、上位500社であるブライト500に入るハードルは年々高くなっていることは確かだと思います。

ーー健康経営について、今後の計画や目標、注力されていくことがありましたらお聞かせください

野田:定期健診を受けている人で、有所見率を改善したいと考えています。また、社員各自で健康を意識してほしいので、人事評価制度にワークライフバランスや健康に関する指標を盛り込むことを検討しています。

社員の健康意識を高め、働く環境を整えることは、ES(従業員満足度)向上につながり、ES向上がCS(顧客満足度)向上にも大きく貢献していると考えています。

IT事業は一人ひとりのパフォーマンスが大きく事業に影響しますので、引き続き健康経営を通して従業員も顧客にも貢献できたらと思います。

ーー健康に関心のある読者へメッセージをお願いします。

野田:「これぞ」という対応を訴えるわけではなく、いろいろな認定・認証の取得活動を継続していくことで、会社側も社内制度含め職場環境の改善活動をせざるを得なくなります。それが結果的に健康経営に反映されるのではないかと思っています。

従業員の就労環境を整えるという意味では、健康経営に限らず、子育て支援や働き方改革もつながっていると考えています。健康経営のみで考えず、包括的な視点を持って取り組んでいくことが大切です。特にIT関連の中小企業では健康経営優良法人認定企業がまだ少ないと思いますので、認定取得に向けて頑張っていただきたいですね。

ーー本日は貴重なお話をありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:株式会社ITAGE

インタビュアー:朝本麻衣子

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