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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

「社員の健康を守る」からスタート。久居運送株式会社にインタビュー

長年取り組んできた健康管理が健康経営につながった

ーーまずは御社の事業内容や沿革について教えてください。

菅内さん(以下、菅内):弊社は1949年に創業し、一般貨物自動車運送事業と自動車運送取扱事業を展開しています。本社は三重県津市にあり、現在は中部地区と関西地区を中心に配送を行なっていますが配送依頼があれば全国どこでも配送が可能です。

ーーブライト500の認定も取得されていますが、どのようなきっかけで健康経営を始められたのでしょうか?

菅内さん(以下、菅内):15年ほど前に社員が出勤前に健康上の問題で亡くなってしまい、健康管理の大切さを痛感しました。以降は健康診断を社員全員が受診するようにして、二次健診が必要な場合は100%受診するようにしています。

健康管理に注力するなかで、6年ほど前に健康経営の認定制度ができたので認定を取得しました。ですから、健康経営の認定取得のために健康経営をやっているわけではなく、以前から取り組んできた健康管理が結果として健康経営の認定取得につながったという認識でいます。

ーー従業員のみなさんの健康状態について、改善が必要だと感じていた点はありますか?

菅内:気になる点は年々変わってきていて、5~6年前は高血圧や糖尿病などを注視してきたのですが、最近は減ってきています。現在、健康診断結果で浮かびあがってくるのは、脂質異常など生活習慣に起因するものが多くなってきています。

社外へも健康経営を積極的に発信

ーー菅内さんは健康経営アドバイザーの認定を取得されているそうですが、取得に至った経緯をお聞かせください。

菅内:社員が亡くなったこともありましたし、健康問題に取り組むなかで、健康経営の認証制度が始まり健康経営アドバイザーの資格があるということで取得に至りました。また、健康経営エキスパートアドバイザーの資格も取得しています。

資格を取得したのは、地域の中小企業などに健康経営を普及していきたいとの思いからです。ですから、資格取得だけでなく健康経営に関わる電子書籍の出版や、健康経営に関する講演なども行なっています。

本人の自覚が大切。強制はせず見守る姿勢で

ーー具体的な施策を教えてください。

菅内:ここ2~3年は、喫煙率を減らすことに力を入れています。禁煙を勧めて、取り組む意志のある方に禁煙宣言をしてもらっています。

健康管理は、本人がしっかり意識しないとどうしようもない部分もあります。禁煙外来に行くのを強制するようなやり方ではなく、見守るかたちで進めています。社員が自らの意志で禁煙をすることで、他の社員も禁煙を考えていくようないい影響がおよぶと考えています。

ーー他にも何か取り組まれていることはありますか?

菅内:6年ほど前からコミュニケーションアップのために「年代別会議」を、月1回実施しています。高卒の新卒が初めて入社してきた年に、当時一番高齢の社員が72歳ぐらいでした。50歳ほど年齢差があって話が合わないだろうということで、年代別会議を始めました40歳以下、50歳以下、50歳超の3つのグループに分けて、いろいろな話をしてもらっています。

基本的にはなんでも話せるのですが、毎月話すテーマを会社としても提示しています。例えば、年の初めには今年の目標を話し合ってもらったり自分がやりたいことを話してもらったり、年代の垣根を超えて相談に対するアドバイスを受ける機会も設けています。

ーー健康経営に取り組んできて、社内での変化は感じますか? 

菅内:健康診断の受診を通して、病気が発見されて治療して良くなったという事例もあります。「禁煙をやりませんか」など会社から投げかけをすることで、健康への関心が波及していくことは感じます。

根幹にあるのは社員の健康を守ること

ーー今後の目標や展望がありましたらお聞かせください。

菅内:弊社は2019年に創業70周年を迎え、70周年の式典においてSDGsに取り組んでいくことを掲げました。弊社では「安全」「環境」「健康」を大きなテーマとして持っています。SDGsのなかで、3つのテーマに合う項目をピックアップしてやっていこうと今動き出しています。SDGsのなかには健康に関するものもあり、禁煙や健康診断の実施など引き続き社員一人ひとりの健康管理をしっかりやっていきたいです。

あとは、新型コロナウイルスの影響で、中断していることを復活させていきたいです。例えば、社内で健康増進の推奨委員会など7つのプロジェクトを立ち上げて、コミュニケーションアップのためにバーベキュー大会を実施していました。

しかし、現在は新型コロナウイルスの影響で中断している状態です。他にも、趣味の会をつくろうと動き出したのですが、人が集まるのが難しくなり思うように進めていないので、あらためてもう一度やっていきたいです。

今年の夏にボーリング大会を復活させましたが、コロナウイルスの影響で社員のみでの開催でした。以前のように、取引先や社員の家族も招いての開催を復活させていきたいです。

ーー健康に関心のある読者や、健康経営に取り組む企業の担当者へメッセージをお願いします。

菅内:病気はなかなか、健診をしないと自分では気が付きにくい面があります。早期発見をして健康を守るためにも、健診はすごく重要です。健康経営をやるうえで社員の健康管理をするには健康診断をやっていくことがすごく重要ですし、診断結果をもとに二次健診の受診や病院へ行くように促すことも重要だと思います。

健康経営の認証取得ありきではなく、社員の健康を守るところからスタートするのが大事だと思います。

ーー本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:久居運送株式会社

インタビュアー:朝本麻衣子

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