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企業が進める健康への取り組みを聞いてみました

健康経営を通じて協力体制の構築や意識変容による好循環を実感!株式会社ハンナにインタビュー

効率の良い配送を提案する配送のプロ

ーーまず御社の事業内容や、お取り組みについて教えてください。

下村祐也さん(以下、下村):弊社はニーズに合わせて大型・中型・小型の車両を使い分けながら、近畿圏内での配送業をしている企業です。お届けする荷物は事務用品や日用雑貨もあります。ライフラインを支える運送業として、日々品質向上に努め、当たり前に荷物が届くを実践しています。

トラックでの運送を支えるため、車両を管理する整備部門も自社に作り、一般的には総務部と呼ばれる部署は経営管理部とし、数字の管理だけでなく経営の本質に関わる提案や働きやすい環境を整備するための認証を積極的に取り入れる部隊としても活動しています。

会社の取り組みとしては担当業務を完璧にこなすだけでなく、お客様の価値向上に貢献することを重視し、指示されたとおりにただ荷物を運ぶのではなく、効率の良い配送方法について課題をフィードバックできる人財を育成。それを弊社では「熱血プロ集団」と呼んでいます。

健康経営によって従業員の健康管理を加速

ーー健康経営を始められたのには、何かきっかけがあったのでしょうか?

下村:以前から安全衛生委員会の活動を通じて、従業員の健康管理は行なっていましたが、すぐに施策を実行できないジレンマのようなものがありました。「こういった取り組みをしたい」と発案しても、業界特有の問題もあってすぐに導入できない、スムーズに進まないといった悩みを、当時の担当者は抱えていたようです。

そんな折、協会けんぽの講習で健康経営について知りました。健康経営の取り組みとして推進していけば、これまでスムーズに進められなかった部分もクリアできるのではないかということで、健康経営の導入がスタートしました。

ーー健康経営を導入されるにあたり、従業員の健康状態などで課題を感じていた点はありますか?

下村:会社としては従業員全員に健康診断を受けて欲しいと思っていましたが、運行の都合や業務を優先するあまり、受診できない人がいたことは課題でした。

全従業員の受診を徹底し、各自が自分自身の健康状態を知ったうえで仕事に取り組むことは、サービスの品質向上にも繋がると考えています。

健康経営を通じて、健康診断は行けたら行くというものではなく、自分の健康状態をチェックする大事なもの。そして、それが結果的に仕事の質を上げるものであると、社員の意識改革ができたと思います。

健康診断100%受診や禁煙プロジェクトで健康促進

ーー御社で行なわれている具体的な施策について教えてください。

米澤友海さん(以下、米澤):健康診断の全員受診はもちろん、診断結果を見て特定保健指導や再検査が必要な人への声がけを積極的に行なっています。

ほかにもインフルエンザ予防接種の費用を会社で一部負担したり、健康増進に役立つウォーキングアプリやカロリー記録アプリを紹介したりもしています。ウォーキングについては、他社様ともコラボしてのウォーキングイベントも実施しました。

また、喫煙率を下げるため、禁煙プロジェクトも実施。社内アンケートを取って、会社全体で禁煙に取り組めるようにしています。

女性従業員に向けた施策としては、産休など女性特有の休暇制度を整えるとともに、健康状態について相談できる窓口の設置、女性専用のトイレや休憩室も設けています。

下村:弊社では女性活躍推進プロジェクトとして、女性ドライバーを「HLA」と呼び、商標登録しているマークがあります。「HLA」は「ハピネスライフエンジェル」の意味で、運送業として「幸せを運ぶ天使」意味を込めています。

ただ、女性活躍も重要な取り組みですが、幸せを運ぶのは女性に限らず、運送会社の全員です。そのため、男性にも適用できる部分を考えながら、女性活躍推進を実行しています。

従業員の意識が変化し好循環を生み出す

ーー健康経営の取り組みをはじめられてから、従業員の皆さまからの反響はいかがでしょうか?

下村:従業員からの反響、変化としては、先ほども申し上げましたが、健康診断に対しての意識が変わりました。自分の健康を守るためにも受けなければならない重要なものとして受診してくれるようになりました。

禁煙プロジェクトは「タバコを止めるなんてできるのか?」「タバコは止めたくない」といった声もありましたが、始めてみたことで良い変化が生まれています。禁煙に成功した人だけでなく、これまで自分がどれだけタバコを吸っていたのかを実感できて、タバコの本数が減った人もいます。禁煙にはいたらなくても、減煙につながったようです。

また、弊社では「整理・整頓・清潔・清掃・しつけ」の「5S」も徹底しており、タバコの吸い方やマナーにも気を使えるようになりました。弊社のトラックはドライバーごとに専用車があるわけではなく、みんなで一緒に使うものです。それならば使ったあとはきれいに保たなければなりません。トラックのなかでタバコを吸うのを遠慮したり、吸い殻はきちんと清掃したりといった意識が身についてきたのも、「5S」の考えと健康経営の取り組みによる結果ではないかと思います。

そう考えると、健康経営は従業員の健康面だけに影響するものではなく、社内のさまざまな部分に活用できるツールとなるでしょう。

私自身も従業員の意識の高まりから、健康に気を遣うようになりました。どちらかというと野菜は苦手ですが、食生活を考えると野菜も必要です。こうした考え方の変化は自分自身にも返ってきており、それをまた体験として人に伝えるといったルーティンもできてきていると感じています。

そのほかでは、休暇取得についての意識も従業員のなかで変化しているようです。忙しい時期に誰かが休んでいると、それを快く思わない人が出てくるのはどこの会社でもあること。

しかし、健康経営によって有給休暇の取得も推奨し、適切に休みを取るよう働きかけているため、弊社では「なぜ休むんだ」という意識ではなく「休んでる代わりに誰かが走る必要があるなら、自分が行こう」という、協力する意識が現場で生まれていると感じています。

米澤:ウォーキングイベントはイベント的な感じで、楽しんでもらえているようです。アプリの活用や他社様とのコラボにより、やらされている取り組みではなく、楽しく参加するイベントになっているように感じています。

安全運行のため一歩踏み込んだ施策も実施したい

ーー健康経営について、今後の目標や注力されることあればお聞かせください。

下村:まず大前提として、2021年・2022年に認定いただいた「ブライト500」はこれからも継続できるように努めたいと思っています。

あとはドライバーの睡眠についても取り組んでいければと考えています。具体的な内容はまだ決まっていませんが、健康経営の一環としてドライバー自身に最適な睡眠を知ってもらい、自分の体に合った睡眠を取って、健全な運行に出てもらえるよう目指したいです。

現状、休みを取っていても、適切な睡眠が取れているかまでは確認できていません。さらにいえば、その人に適した睡眠方法なのかもわかりません。前日が休みだったにも関わらず眠気を感じて出勤してくるドライバーもいる状況です。

もちろん、出発前には健康状態の確認を取りますし、表情からも眠そうだというのはわかりますが、それ以上踏み込んだことができていないので、何らかの施策を考えていきたいです。

一つのチャレンジが健康経営につながる

ーー健康に関心のある方や、企業で健康経営に取り組む方に向けたメッセージをお願いします。

下村:健康は今、さまざまなところで注目されているキーワードです。ただ、そこに対するアプローチは人それぞれ違いますし、取り組むきっかけも異なるでしょう。

弊社でも会社として健康経営に取り組んだ結果、自分から健康を考えた行動を始めるようになった人もいます。個人の方でも企業の方でも、健康に対して何か思うことがあればチャレンジしてみると、それが健康経営につながっていくのではないかと思っています。

ーー本日はお話いただき、ありがとうございました。

今回お話を伺った企業はこちら:株式会社ハンナ

インタビュアー:島田佳代子

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